「人工呼吸器関連肺損傷(VALI)って何?」「VILIとの違いがよく分からない…」と悩んでいませんか?
人工呼吸器を使用する患者さんを受け持つと、耳にする機会が増える用語ですよね。
VALIは人工呼吸管理に伴って起こる可能性がある肺損傷であり、適切な人工呼吸管理や日々の観察によってリスクを軽減することが重要です。
新人看護師のうちから基本を理解しておくと、異常の早期発見や安全な看護につながります。
この記事では
- 人工呼吸器関連肺損傷(VALI)の定義とVILIとの違い
- VALIが起こる4つのメカニズムと予防方法
- 看護師が押さえたい観察ポイントと看護ケア
が分かりますよ♪
結論👉
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)は、人工呼吸管理によって肺に過度な負荷がかかることで生じる肺損傷の総称です。
発生の仕組みや肺保護換気の考え方を理解し、患者さんの状態と人工呼吸器の設定をあわせて観察することが、VALIの予防と早期発見につながります。
この記事では、人工呼吸器関連肺損傷(VALI)の基礎知識から発生メカニズム、予防方法、看護師が実践で押さえたい観察ポイントや看護ケアまで、国内のガイドラインや医学的根拠をもとにやさしく解説します😊
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)とは
人工呼吸器は、患者さんの呼吸を助けるために欠かせない医療機器です。
しかし、人工呼吸管理によって肺に過度な負担がかかると、肺が傷ついてしまうことがあります。
これを人工呼吸器関連肺損傷(VALI:Ventilator-Associated Lung Injury)といいます。
新人看護師さんにとっては、「VALIとVILIの違いが分からない」「人工呼吸器を装着すると必ず起こるの?」と疑問に思うことも多いでしょう。この章では、まずVALIの基本的な考え方を整理していきます。
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)の定義
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)とは、人工呼吸管理中に肺へ加わる圧力や換気量などの影響によって生じる肺損傷の総称です。
通常の呼吸は、横隔膜などが動いて胸腔内を陰圧(肺の中へ空気を引き込む力)にすることで行われます。
一方、人工呼吸器では陽圧換気によって肺へ空気を送り込むため、生理的な呼吸とは異なる力が肺に加わります。

適切な設定で管理されていれば問題ありませんが、肺の状態に対して換気量や気道内圧が過大になると、肺胞に負担がかかり肺損傷を引き起こす可能性があります。
ポイント💡
VALIは「人工呼吸器が危険」という意味ではありません。
患者さんの肺の状態に合わせた肺保護換気を行うことで、発生リスクを減らすことができます。
VALIとVILIの違い
VALIと似た言葉にVILI(Ventilator-Induced Lung Injury:人工呼吸器誘発性肺損傷)があります。
臨床現場ではほぼ同じ意味で使われることもありますが、厳密には次のような違いがあります。

| 用語 | 意味 |
|---|---|
| VALI | 人工呼吸管理に関連して生じる肺損傷の総称 |
| VILI | 人工呼吸器が原因で肺損傷が生じたことが明らかな状態 |
実際の医療現場や文献では、両者を同義として扱うケースも少なくありません。
そのため、まずは「人工呼吸管理によって起こる肺損傷」という共通の概念を理解しておくことが大切です。
なぜ人工呼吸器で肺損傷が起こるのか
人工呼吸器は患者さんの命を支える重要な治療ですが、肺へ空気を送り込む際の圧力や換気量、肺胞の開閉などが繰り返されることで、肺組織に負担がかかる場合があります。
特にARDS(急性呼吸窮迫症候群)や重症肺炎では、正常な肺胞と虚脱した肺胞が混在しているため、一部の肺胞へ負荷が集中しやすく、VALIが起こりやすいとされています。
そのため現在は、肺への負担をできるだけ少なくする肺保護換気が人工呼吸管理の基本となっています。

大切なのは、患者さんの肺に合わせた設定で管理し、異常を早期に発見することです。
看護師の観察がVALIの予防につながりますよ。
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)が起こる4つのメカニズム
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)は、1つの原因だけで起こるわけではありません。
人工呼吸器による圧力や換気量、肺胞の開閉など、さまざまな要因が重なって肺組織にダメージを与えます。
現在では、VALIは主に4つのメカニズムによって発生すると考えられています。
それぞれの特徴を理解することで、人工呼吸器の設定や患者さんの状態を観察する際のポイントが分かるようになります。
容量損傷(Volutrauma)
容量損傷(Volutrauma)は、一回換気量(VT)が大きすぎることで肺胞が過度に引き伸ばされることによって起こる肺損傷です。

風船を必要以上に膨らませると破れやすくなるように、肺胞も過度に伸展すると傷ついてしまいます。
特にARDSでは換気できる肺胞が少なくなっているため、一部の肺胞へ負荷が集中しやすいことが特徴です。
そのため、現在は低一回換気量換気(肺保護換気)が推奨されており、肺胞の過伸展を防ぐことが重要とされています。
圧損傷(Barotrauma)
圧損傷(Barotrauma)は、高い気道内圧が肺へ加わることで起こる肺損傷です。

肺胞が破裂すると、空気が肺の外へ漏れ出し、次のような合併症を引き起こすことがあります。
- 気胸
- 縦隔気腫
- 皮下気腫
- 気腹
急激な酸素化の悪化や呼吸状態の変化がみられた場合は、これらの合併症も疑う必要があります。
無気肺損傷(Atelectrauma)
無気肺損傷(Atelectrauma)は、虚脱した肺胞が開いたり閉じたりを繰り返すことで発生する損傷です。

肺胞同士が擦れ合うような剪断応力(せんだんおうりょく)が加わり、肺胞の表面が傷つきます。
適切なPEEP(呼気終末陽圧)を設定することで肺胞の虚脱を防ぎ、この損傷のリスクを軽減できると考えられています。
生物学的損傷(Biotrauma)
生物学的損傷(Biotrauma)は、容量損傷や圧損傷などによって傷ついた肺組織から炎症性サイトカインが放出されることで起こります。

炎症が肺だけでなく全身へ広がると、SIRS(全身性炎症反応症候群)や多臓器障害(MODS)につながる可能性があります。
そのため、VALIは単なる肺の損傷ではなく、全身状態にも影響を及ぼす重要な病態として認識されています。
4つのメカニズムの違い

| 種類 | 原因 | 主な影響 |
|---|---|---|
| 容量損傷(Volutrauma) | 一回換気量が過大 | 肺胞の過伸展 |
| 圧損傷(Barotrauma) | 気道内圧が高い | 気胸・皮下気腫など |
| 無気肺損傷(Atelectrauma) | 肺胞の開閉の繰り返し | 肺胞への剪断応力 |
| 生物学的損傷(Biotrauma) | 炎症性サイトカインの放出 | 全身性炎症・多臓器障害 |

人工呼吸器の設定を見るときも、「肺へ負担がかかっていないかな?」という視点を持つことが大切ですよ。
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)の予防方法
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)は、人工呼吸器を使用するすべての患者さんに起こるわけではありません。
患者さんの肺の状態に合わせて人工呼吸器を適切に設定し、肺への負担をできるだけ少なくすることで発生リスクを低減できます。
ここでは、VALIを予防するために知っておきたい肺保護換気の考え方や、人工呼吸器の代表的な設定項目について解説します。
肺保護換気とは
肺保護換気とは、人工呼吸器による肺への負担をできるだけ軽減しながら、必要な酸素化と換気を維持する換気戦略です。
ARDS診療ガイドラインなどでも推奨されており、肺胞の過伸展や虚脱を防ぎ、VALIの発生リスクを抑えることを目的としています。
肺保護換気では、「十分に換気すること」だけではなく、「肺を傷つけないこと」も重要な目標になります。
低一回換気量療法
肺保護換気の基本となるのが低一回換気量療法です。
一回換気量(VT)が大きすぎると、肺胞が過度に引き伸ばされ、容量損傷(Volutrauma)の原因となります。
そのため、予測体重(Predicted Body Weight:PBW)をもとに一回換気量を設定し、肺への負担を軽減します。
また、換気量だけではなく、患者さんの呼吸状態や血液ガス分析の結果などを総合的に評価しながら管理することが重要です。
ポイント💡
一回換気量は患者さんの身長から算出した予測体重を基準に設定されます。
実際の体重ではないため、「体格が大きいから換気量も多い」とは限らないことを覚えておきましょう。
PEEP・プラトー圧・Driving Pressureとの関係
肺保護換気では、一回換気量だけでなく、PEEP(呼気終末陽圧)やプラトー圧、Driving Pressure(駆動圧)も重要な指標です。

| 設定項目 | 役割 | 看護師が確認したいポイント |
|---|---|---|
| PEEP | 肺胞の虚脱を防ぐ | 急な変更や酸素化の変化がないか確認する |
| プラトー圧 | 肺胞へかかる圧力の目安 | 肺への負担が増えていないか確認する |
| Driving Pressure | 肺胞へ加わる圧力差を示す指標 | 肺保護換気が適切に行われているか評価する |
これらの設定は医師や臨床工学技士が調整しますが、看護師も設定値が変更された理由や患者さんの呼吸状態がどう変化したかを確認することが大切です。
例えば、PEEPが上がったあとに血圧が低下した場合は、胸腔内圧の上昇によって静脈還流が減少している可能性も考えられます。
人工呼吸器だけを見るのではなく、バイタルサインや循環動態もあわせて観察しましょう。

「なぜ設定が変更されたのか」「患者さんの状態はどう変わったのか」をセットで考えると、呼吸管理への理解がぐっと深まりますよ。
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)で看護師が観察するポイント
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)の早期発見には、人工呼吸器の設定だけでなく、患者さんの全身状態を継続して観察することが重要です。
特に人工呼吸器を装着している患者さんは、自分で症状を訴えられない場合も少なくありません。
そのため、看護師が小さな変化に気づくことが、重症化の予防につながります。
呼吸状態の観察
まずは、患者さんの呼吸状態を観察しましょう。
人工呼吸器が正常に作動していても、患者さんの状態が悪化していることがあります。
以下のような変化がないかを確認することが大切です。
| 観察項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 呼吸音 | 左右差や副雑音(ラ音など)がないか |
| 胸郭の動き | 左右で差がないか、十分に挙上しているか |
| SpO₂ | 急激な低下がないか |
| 呼吸数 | 設定値と実測値に大きな差がないか |
| 喀痰 | 量・色・性状に変化がないか |
| 血液ガス分析 | 酸素化や換気状態が悪化していないか |
SpO₂だけでは十分な評価はできません。呼吸音や胸郭の動き、血液ガス分析の結果などを総合的に確認し、患者さんの呼吸状態を判断しましょう。
人工呼吸器設定で確認する項目
人工呼吸器の設定値は、患者さんの状態に応じて変更されます。設定が変わった際は、変更内容だけでなく、その理由も確認することが大切です。
| 設定項目 | 観察のポイント |
|---|---|
| FiO₂ | 酸素濃度が増減した理由を確認する |
| PEEP | 変更後の酸素化や血圧の変化を観察する |
| 一回換気量(VT) | 肺保護換気が維持されているか確認する |
| 気道内圧 | 急な上昇やアラームがないか確認する |
| 呼吸回数 | 患者さんの呼吸状態と一致しているか確認する |
| アラーム履歴 | 頻回に同じアラームが出ていないか確認する |
アラームが鳴った場合は、すぐに解除するのではなく、まず患者さんの状態を確認することが基本です。人工呼吸器のトラブルだけでなく、気道閉塞や痰の貯留、回路の屈曲などが原因となっている場合もあります。
異常を疑うサインと報告のタイミング
VALIが疑われる場合には、早期に異常を察知し、医師へ報告することが重要です。
次のような変化がみられた場合は、速やかに原因を確認し、必要に応じて医師へ報告しましょう。
- SpO₂が急激に低下した
- 気道内圧が急に上昇した
- 左右の呼吸音に差がある
- 皮下気腫を触知した
- 胸郭の動きに左右差がある
- 血圧低下や頻脈など循環動態に変化がみられた
- 人工呼吸器の高圧アラームが繰り返し作動する
これらの症状は、気胸や無気肺、気道閉塞など、緊急性の高い状態が隠れている可能性があります。
異常に気づいたら、「いつから」「どのような変化があったか」を整理して報告すると、迅速な対応につながります。

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「患者さんに変化はないかな?」という視点を忘れずに、機械と患者さんの両方を確認しましょう。
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)の看護ケア
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)の予防には、人工呼吸器の設定だけではなく、日々の看護ケアも欠かせません。患者さんの呼吸状態を継続して観察し、肺への負担をできるだけ軽減することが大切です。
ここでは、新人看護師が臨床で実践したい看護ケアのポイントを紹介します。
人工呼吸器装着中の看護ケア
人工呼吸器を装着している患者さんは、自力で痰を排出することが難しい場合があります。
そのため、気道内に分泌物が貯留すると換気効率が低下し、肺胞へかかる負担が大きくなる可能性があります。
以下のポイントを意識してケアを行いましょう。
| ケア | 目的 |
|---|---|
| 口腔ケア | 口腔内を清潔に保ち、人工呼吸器関連肺炎(VAP)の予防につなげる |
| 吸引 | 必要時に実施し、気道の開通性を保つ |
| 加温加湿の確認 | 気道粘膜の乾燥を防ぎ、痰の喀出を促す |
| 回路の確認 | 屈曲や水滴の貯留、接続部の緩みがないか確認する |
なお、吸引は「痰があるから定期的に行う」のではなく、必要時に実施することが基本です。
SpO₂の低下や呼吸音の変化、分泌物の貯留などを総合的に判断して実施しましょう。
体位管理と肺への負担軽減
体位管理も、VALIの予防に役立つ重要な看護ケアです。
同じ体位が続くと、肺の一部が圧迫されて無気肺を起こしやすくなります。
適切な体位変換によって肺の換気を改善し、分泌物の排出も促せます。
また、人工呼吸器関連肺炎(VAP)の予防として、特別な禁忌がなければベッドの頭側を30~45度挙上することが推奨されています。
ポイント💡
体位変換を行う際は、人工呼吸器回路や気管チューブが引っ張られていないかを必ず確認しましょう。
チューブの位置がずれると、換気不良や自己抜管につながる危険があります。

医療チームとの連携で意識したいポイント
人工呼吸器管理では、医師や臨床工学技士、理学療法士など、多職種との連携が欠かせません。
看護師は24時間患者さんのそばで観察しているため、小さな変化に気づきやすい立場です。呼吸状態や循環動態、人工呼吸器のアラーム状況などを共有することで、早期対応につながります。
例えば、次のような変化があれば、速やかに情報共有を行いましょう。
- SpO₂や血液ガス分析の値が悪化している
- 人工呼吸器の設定変更後も呼吸状態が改善しない
- 高圧・低圧アラームが繰り返し作動する
- 呼吸音や胸郭の動きに変化がある
- 血圧や脈拍など循環動態に変化がみられる
「いつもと違う」と感じたことを早めに共有することが、VALIだけでなく重篤な合併症の早期発見にもつながります。

日々の観察や体位管理、口腔ケアなど、一つひとつの看護ケアの積み重ねが患者さんの肺を守ることにつながりますよ。
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)でよくある質問
最後に、新人看護師さんからよくある疑問についてQ&A形式で解説します。
実際の臨床でも役立つ内容なので、ぜひ確認しておきましょう。
VALIとARDSは同じですか?
いいえ、同じではありません。
ARDS(急性呼吸窮迫症候群)は、肺炎や敗血症、外傷などさまざまな原因で起こる急性の呼吸不全です。一方、人工呼吸器関連肺損傷(VALI)は、人工呼吸管理によって肺に負担がかかることで生じる肺損傷を指します。
ARDSでは肺胞が不均一に障害されているため、人工呼吸器による負荷が一部の正常な肺胞に集中しやすく、VALIを起こしやすい状態になります。
そのため、ARDSの患者さんでは特に肺保護換気が重要です。
人工呼吸器を装着すると必ずVALIになりますか?
いいえ、必ず起こるわけではありません。
現在は、低一回換気量療法や適切なPEEP設定などの肺保護換気が広く実践されており、肺への負担を最小限に抑える工夫が行われています。
また、人工呼吸器の設定だけでなく、患者さんの状態に応じた管理や継続的な観察によって、VALIの発生リスクを減らすことができます。
看護師がVALI予防のためにできることは何ですか?
看護師は人工呼吸器の設定を変更する立場ではありませんが、患者さんの変化を最も早く発見できる職種です。
そのため、次のような観察やケアがVALIの予防につながります。
- 呼吸音や胸郭の動きを継続して観察する
- SpO₂や血液ガス分析の変化を確認する
- 人工呼吸器の設定値やアラーム内容を把握する
- 回路の屈曲や水滴の貯留がないか確認する
- 適切な体位管理や口腔ケアを実施する
- 異常を認めた場合は速やかに医師や臨床工学技士へ報告する
「患者さんの様子がいつもと違う」と感じたときは、人工呼吸器だけを見るのではなく、呼吸状態や循環動態も含めて総合的に評価することが大切です。
VALIとVILIはどちらの名称を覚えればよいですか?
まずはどちらも人工呼吸管理に関連する肺損傷を表す言葉であることを理解しておきましょう。
国内の文献ではVILI(人工呼吸器誘発性肺損傷)が使用されることが多い一方、VALI(人工呼吸器関連肺損傷)という表現が用いられる場合もあります。
厳密には両者を区別する考え方もありますが、新人看護師のうちは「人工呼吸器による肺へのダメージを防ぐために肺保護換気が重要である」という点を押さえておくことが大切です。
✅まとめ☆この記事で学べる人工呼吸器関連肺損傷(VALI)
この記事での最重要ポイント👉
- 人工呼吸器関連肺損傷(VALI)は、人工呼吸管理によって肺に過度な負担がかかることで生じる肺損傷である
- 容量損傷・圧損傷・無気肺損傷・生物学的損傷の4つのメカニズムを理解し、肺保護換気で予防することが重要である
- 看護師は患者さんの呼吸状態と人工呼吸器の設定をあわせて観察し、異常の早期発見につなげることが大切である
記事のまとめ
人工呼吸器関連肺損傷(VALI)は、人工呼吸器そのものが危険というわけではなく、肺へ過度な圧力や換気量が加わることで発生する可能性がある病態です。
そのため、現在では肺保護換気の考え方に基づいた人工呼吸管理が基本となっています。
看護師は人工呼吸器の設定だけを見るのではなく、患者さんの呼吸音や胸郭の動き、SpO₂、血液ガス分析、循環動態などを総合的に観察することが重要です。
小さな変化に早く気づき、多職種と連携して対応することが、VALIの予防や重症化の防止につながります。
人工呼吸管理は難しく感じるかもしれませんが、病態を理解しながら一つひとつの観察を積み重ねることで、自信を持って患者さんをケアできるようになります。
ぜひ日々の看護実践に役立ててください😊

引用・参考
引用
日本集中治療医学会・日本救急医学会・日本呼吸療法医学会. ARDS診療ガイドライン2021
日本呼吸療法医学会. 人工呼吸に関する指針・ガイドライン
参考
J-STAGE(人工呼吸器関連肺損傷・肺保護換気関連論文)
