
認定看護師を目指したいけど、「何から始めれば良いか分からない」と悩んでいませんか?
「どんな分野があるか分からない…」
「そもそも、看護師の仕事と両立できるの?」
看護師として働く中で少しずつ関心を持つ、認定看護師。でも、「分からないことだらけ…」という方も多いはず。たとえば、認定看護師に21分野あることや資格取得のステップなど不明点がいくつかありますよね。そこで、「認定看護師」の基本から失敗しない選び方まで紹介するので、一緒に学んでいきましょう。
この記事では、以下のような内容を紹介します:
認定看護師の基本・最新情報
認定看護師の全21分野
資格取得のステップと難易度
認定看護師の給料事情
失敗しない選び方
プロの現場を知る看護師目線で、「認定看護師の最新情報」を解説しています。ぜひブックマークして、いつでも見返せるようにしてくださいね。
「認定看護師」を徹底解説!基本のキから最新情報まで
キャリアアップを目指す看護師にとって、「認定看護師」は非常に魅力的な選択肢の一つですよね。そこで、ここでは、認定看護師とは具体的にどのような資格なのか、なぜ今、これほど注目されているのか、そして2025年最新の動向までを紐解いていきます。
そもそも「認定看護師」とは?
認定看護師は、特定の専門分野で熟練した知識と技術を持つことを日本看護協会が認定する資格です。高度な看護実践に加え、他の看護師への指導や、医療チームとの連携・調整、看護研究なども役割に含まれます。
たとえば、救急看護認定看護師は、緊急性の高い状況で迅速かつ的確な判断をして、質の高いケアをします。この資格は、患者さんへの貢献だけでなく、チーム全体のスキルアップにも繋がるのが大きな特徴と言えるでしょう。
なぜ今、認定看護師が注目されている?
現在、医療の高度化・複雑化が進み、特定の専門分野に特化した看護師のニーズが急速に高まっています。その背景には、高齢化社会の進展や慢性疾患患者の増加が考えられます。
2020年の新制度導入により、より実践的な能力が重視されるようになったことも、認定看護師が再注目される大きな理由でしょう。現場のニーズに合致した専門性を持つ認定看護師は、医療の質向上に欠かせない存在として認識されているのです!
【2025年最新】認定看護師資格取得者の推移と今後の展望
日本看護協会のデータによると、認定看護師資格取得者の数は年々増加傾向にあり、特に2020年の新制度移行後もその勢いは続いています。日本看護協会の公開データによれば、2023年12月31日時点で24,095人の認定看護師が登録されています。
今後もこの増加傾向は続くと見込まれており、これは医療現場における専門性の需要の高まりと、認定看護師の活躍の場が拡大していることが分かります。地域医療連携の強化や、より複雑な疾病構造への対応のため、認定看護師の役割はさらに重要になっていくはず。
特に、特定の認定看護師種類に特化したニーズはますます高まり、たとえば、感染管理やがん化学療法看護など、多岐にわたる分野で専門性を発揮する機会が増えると考えられます。認定看護師として専門性を磨くことは、自身のキャリアを豊かにするだけでなく、日本の医療全体に貢献することにも繋がる、非常にやりがいのある選択と言えます。
【全21分野一覧】認定看護師にはどんな種類がある?
認定看護師の資格取得を検討するとき、最も気になるのは「どんな分野があるのか」「自分に合うのはどれか」ということ。
実は認定看護師には、特定の専門領域に特化した多種多様な分野があります。ここでは、まず認定看護師のカリキュラムである「A課程」と「B課程」の基本的な違いを説明し、さらにB課程21分野それぞれの詳しい役割と仕事内容、そして多くの看護師に選ばれている人気の分野をランキング形式で紹介します。
A課程とB課程って何?まずは基本的な違いを知ろう
認定看護師教育課程には、これまで存在した「A課程」と、2020年に新しく導入された「B課程」の2種類があります。
- A課程:
2020年の制度改正以前に教育が開始された課程で、特定の分野における実践的な知識と技術の習得に重点を置いていました。しかし、2026年度末までに教育を終了することが定められており、現在は新規の募集は行われていません。
もし以前にA課程の情報を目にされたとしても、これから認定看護師を目指す場合はB課程が対象となります。 - B課程:
時代の変化や医療ニーズの多様化に対応するために新設された課程。A課程と比較して、特定分野におけるより深い知識と実践力、そして特定の行為(特定行為)の実践に繋がる教育内容が盛り込まれています。
簡単に言えば、B課程はより高度な専門性を追求し、現場でのリーダーシップや多職種連携において中心的な役割を果たすことを期待されたカリキュラムということ。
これにより、認定看護師は、より主体的に患者ケアに介入し、チーム医療の中で専門性を発揮できるようになりました。
【最新版】B課程21分野の役割と仕事内容を完全網羅
認定看護師(B課程)は全21分野に分かれています。それぞれの分野がどのような役割を担い、具体的にどのような仕事をするのか、早速見ていきましょう。
分野名 | 役割 | 主な仕事内容 |
1. 医療安全看護 | 医療事故を未然に防ぎ、安全な医療環境を整備する専門家 | 院内でのリスクマネジメント体制構築、インシデント・アクシデントレポートの分析と改善策立案、医療従事者への安全に関する教育、患者さんやご家族への説明・相談など |
2. 感染管理 | 病院内での感染症の発生予防、まん延防止、適切な感染対策を提供する専門家 | 院内感染サーベイランス(監視)、感染対策マニュアルの作成と評価、職員への感染予防研修、耐性菌対策、清潔操作の指導など |
3. 緩和ケア | がんや重い病気による身体的・精神的な苦痛を和らげ、患者さんとご家族のQOL(生活の質)を高めるケアを提供する専門家 | 疼痛コントロール、呼吸困難など症状の緩和ケア、患者さんの心理的サポート、ご家族への精神的支援、在宅移行支援、多職種連携によるケア計画の調整など |
4. がん薬物療法看護 | がん薬物療法(化学療法など)を受ける患者さんに対し、副作用管理、セルフケア支援、QOL維持・向上を目的とした看護を提供する専門家 | 抗がん剤投与時の副作用モニタリングと症状緩和、患者さん・ご家族への服薬指導、セルフケア支援(吐き気、倦怠感など)、心のケア、多職種連携による治療計画への参画など |
5. がん放射線療法看護 | がん放射線療法を受ける患者さんに対し、副作用管理、セルフケア支援、身体的・精神的苦痛の緩和を目的とした看護を提供する専門家 | 痛みの種類・程度の正確なアセスメント、鎮痛薬の適切な使用法指導、非薬物療法(温罨法など)の提供、患者さん・ご家族への心理的支援、痛みの自己管理支援など |
6. がん性疼痛看護 | がんによる痛みを持つ患者さんに対し、痛みの評価と緩和、QOLの維持・向上を目指した看護を提供する専門家 | 痛みの種類・程度の正確なアセスメント、鎮痛薬の適切な使用法指導、非薬物療法(温罨法など)の提供、患者さん・ご家族への心理的支援、痛みの自己管理支援など |
7. 乳がん看護 | 乳がん患者さんに対し、診断から治療、術後、再発・終末期に至るまで、全過程にわたる専門的な看護を提供する専門家 | 手術前後のケア、リンパ浮腫の予防・管理、乳房再建に関する情報提供、ボディイメージ変化への心理的支援、遺伝性乳がんの相談、乳がん検診の啓発など |
8. 認知症看護 | 認知症の患者さんに対し、症状進行抑制、QOL維持、行動・心理症状(BPSD)緩和を目指した看護を提供する専門家 | 認知症の早期発見支援、症状に合わせたコミュニケーション指導、BPSDへの個別対応、転倒予防など安全対策、ご家族への介護指導や精神的支援、地域連携によるケア推進など |
9. 脳卒中リハビリテーション看護 | 脳卒中患者さんの発症直後から回復期、維持期まで、機能回復と社会復帰を目指せるよう、専門的な看護を提供する専門家 | 早期リハビリテーション支援、嚥下障害や排泄障害へのケア、褥瘡予防、麻痺部位管理、患者さん・ご家族へのセルフケア指導、退院後の生活指導、社会資源活用支援など |
10. 糖尿病看護 | 糖尿病患者さんが、適切な自己管理を行い、合併症発症・進行予防、QOL維持できるよう看護を提供する専門家 | 血糖コントロール指導、インスリン注射指導、食事・運動療法支援、フットケア、低血糖時の対応指導、合併症の早期発見・予防指導など |
11. 小児看護 | 疾病や障害を持つ子どもとご家族に対し、子どもの発達段階に応じた専門的な看護を提供する専門家 | 子どもの症状に応じたケア、処置時のプレパレーション(事前準備)、遊びを取り入れたケア、ご家族への精神的支援、きょうだいへの配慮、地域や学校との連携など |
12. 手術看護 | 手術を受ける患者さんが、安全かつ安楽に手術を受けられるよう、術前・術中・術後の全過程で専門的な看護を提供する専門家 | 術前オリエンテーション、手術部位管理、体位変換、麻酔中のモニタリング、術後合併症予防と早期発見、痛みのアセスメントとケアなど |
13. 透析看護 | 血液透析や腹膜透析を受けている患者さんに対し、合併症予防、自己管理支援、QOL維持・向上を目指した看護を提供する専門家 | シャント管理、透析中の状態観察と異常時対応、水分・食事制限指導、薬剤指導、精神的サポート、在宅透析支援、災害時対応指導など |
14. 摂食嚥下障害看護 | 摂食嚥下障害を持つ患者さんに対し、安全な食事摂取支援、誤嚥性肺炎予防、栄養状態改善、QOL維持を目指した看護を提供する専門家 | 嚥下機能評価、食事形態調整、適切な食事介助方法指導、口腔ケア、誤嚥予防のための体位調整、多職種連携(言語聴覚士、栄養士など)による支援など |
15. 皮膚・排泄ケア | ストーマ(人工肛門・人工膀胱)、褥瘡(床ずれ)、失禁などの問題を抱える患者さんに対し、皮膚トラブル予防とケア、排泄管理の自立支援を目的とした看護を提供する専門家 | ストーマ造設前後のケアと自己管理指導、装具選択の助言、褥瘡の発生予防と治療、失禁対策、スキンケア指導、QOL向上支援など |
16. 慢性心不全看護 | 慢性心不全患者さんが、症状悪化を予防し、心不全の自己管理能力を高め、QOLを維持できるよう看護を提供する専門家 | 症状モニタリングと悪化時の早期対応、服薬指導、水分・塩分制限指導、運動指導、退院後の生活支援、精神的サポート、緊急時対応指導など |
17. がんゲノム医療看護 | がんゲノム医療を受ける患者さんに対し、ゲノム情報の理解支援、心理的支援、治療選択支援など、ゲノム医療の特性を踏まえた看護を提供する専門家 | ゲノム検査の説明と同意取得支援、検査結果の解釈支援、遺伝カウンセリング、ご家族への情報提供と支援、新たな治療法に関する情報収集と提供など |
18. 呼吸器疾患看護 | 慢性呼吸器疾患(COPD、喘息など)を持つ患者さんに対し、症状コントロール、呼吸機能維持・改善、QOL向上を目指した看護を提供する専門家 | 呼吸困難の緩和ケア、吸入療法指導、酸素療法指導、呼吸リハビリテーション支援、感染予防指導、禁煙支援など |
19. 精神科看護 | 精神疾患を持つ患者さんに対し、症状安定、社会復帰、QOL向上を目指した看護を提供する専門家 | 患者さんとの信頼関係構築、症状アセスメントと対応、服薬指導と副作用管理、生活技能訓練(SST)、社会資源活用支援、ご家族への精神的支援、地域移行支援など |
20. クリティカルケア | 集中治療室(ICU)などで重症の患者さんに対し、生命維持と回復を目的とした高度な専門的ケアを提供する専門家 | 人工呼吸器や輸液ポンプなどの生命維持装置管理、全身状態の厳密なモニタリング、合併症予防、早期離床支援、ご家族への説明と精神的支援、多職種連携による集中治療の推進など |
21. 救急看護 | 事故や急病などで緊急性の高い患者さんに対し、迅速かつ的確な初期対応、症状安定化、専門医療機関への搬送支援など、緊急度の高いケアを提供する専門家 | 外傷処置、心肺蘇生、ショック管理、多発外傷患者への初期対応、災害時医療支援、緊急性の高い検査・処置介助、患者さん・ご家族への情報提供と精神的支援、院内外の連携強化など |
人気分野ランキング!多くの看護師が選ぶTOP5とそのワケ
数ある認定看護師の種類の中で、特に多くの看護師に選ばれている人気の分野は何でしょう?ランキングを要チェック!
第1位:感染管理
新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、医療現場における感染対策の重要性は飛躍的に高まりました。
院内感染の防止は患者さんの安全を守る上で最重要課題の一つであり、専門知識を持つ感染管理認定看護師は病院にとって必要な存在です。
第2位:緩和ケア
超高齢社会が進む現代において、がん患者さんだけでなく、様々な慢性疾患の終末期を迎える患者さんやその家族の苦痛を和らげ、質の高い生活を支える緩和ケアの需要が急増しています。
患者さんの身体的・精神的な痛みに深く寄り添い、その人らしい生活の質(QOL)を向上させる専門性を持つ看護師が強く求められます。
第3位:皮膚・排泄ケア
高齢者の増加に伴い、褥瘡(床ずれ)や失禁、ストーマ(人工肛門・人工膀胱)といったデリケートな問題を抱える患者さんが増えています。
これらの問題は患者さんのQOLに大きく影響するため、専門的な知識と技術を持つ皮膚・排泄ケア認定看護師は、患者さんの尊厳を守り、より快適な生活を送れるよう支援する上で非常に大切な役割を担っています。
第4位:がん薬物療法看護
がん治療の進歩は目覚ましく、薬物療法は年々多様化・複雑化しています。これに伴い、副作用の管理や治療中の生活支援など、高度な専門知識とケアが必要とされるため、がん薬物療法看護認定看護師の需要はとても高いです。
患者さんが安心して治療を継続できるよう、きめ細やかにサポートをし、治療成績の向上にも貢献します。
第5位:救急看護
救急医療の現場は、まさに命の最前線であり、常に変化する状況の中で迅速な判断と高度なスキルが求められます。
予期せぬ事態に対応し、患者さんの命を救う救急看護認定看護師は、その専門性と貢献度が非常に高く評価されます。特に、外傷や急性期の病態に対する専門知識は、病院の救急部門だけでなく、地域の医療連携においても重宝されるでしょう。
※このランキングは、特定の公式データに基づいたものではなく、一般的な看護師向け転職サイトや関連メディアでよく見られる傾向、および医療現場における近年のニーズの高さ(感染症の流行、高齢化の進展、がん治療の多様化など)を総合的に判断し、作成しています
認定看護師になるには?資格取得の全ステップと難易度
認定看護師になりたいものの、「実際にどうすればなれるのか?」「仕事と両立できるのか?」「どのくらい難しいのか?」といった不安は尽きないでしょう。
ここでは、認定看護師になるための具体的な受験資格から、教育機関での学習期間や費用、そして認定審査のプロセスと気になる合格率・難易度まで、資格取得の全ステップを網羅的に解説します。
認定看護師になるための受験資格と必要な実務経験とは?
認定看護師になるためには、まずいくつかの受験資格と、一定の実務経験を満たす必要があります。これらは、日本看護協会が定めた基準に基づいており、専門性の高い看護師を育成するための重要な条件となります。
具体的には、次の3つの条件を全てクリアすることが前提です。
- 日本国の看護師免許を持っていること
これは看護師として働く上で当然の条件ですが、認定看護師を目指す上で大前提となります。 - 実務経験を5年以上積んでいること
この5年間には、通算5年以上の実務経験が含まれます。加えて、そのうち3年以上は認定看護分野での実務経験が必須です。たとえば、鈴救急外来での経験が長い場合、その経験は「救急看護」の分野の実務経験として認められます。
また、複数の診療科で勤務経験がある場合でも、申請したい認定看護分野に関連する実務経験があれば合算できます。 - 日本看護協会が定める認定看護師教育機関で所定の教育課程を修了していること
これは後述する「B課程」と呼ばれる教育プログラムを修めることを指します。この教育課程を終えなければ、認定審査を受ける資格が得られません。
これらの条件を満たすことで、ようやく認定看護師の審査を受けるための準備が整います。特に実務経験に関しては、どの分野でどれくらいの経験があるかが重要であるため、自身のキャリアを振り返り、目指す分野と合致しているかを確認しましょう。
教育機関での学習期間と費用:忙しい看護師でも両立できる?
認定看護師の資格取得において、「学習期間と費用」そして「仕事との両立」について不安を感じる人が多いのではないでしょうか。B課程の認定看護師教育機関での学習は、決して楽な道のりではありませんが、多忙な現役看護師でも計画次第で十分に両立できます!
学習期間
B課程の教育期間は、約6ヶ月から1年程度が一般的です。これは、各教育機関や選択する分野によって多少違いがあります。
この期間中には、共通科目と専門分野の科目を合わせて、合計800時間以上の学習が要求されます。学習形態は、座学だけでなく、実習や演習も含まれています。
- 座学:
講義形式で専門知識を深めます。オンライン授業を導入している教育機関も増えており、場所を選ばずに学習できるメリットがあります。 - 実習・演習:
実際に患者さんを看る現場での実践的な学習や、シミュレーションを用いた演習が含まれます。これにより、学んだ知識を実践に結びつける力を養います。
学習費用
認定看護師教育課程の費用は、教育機関によって幅がありますが、概ね80万円から150万円程度が目安です。これには入学金、授業料、実習費などが含まれます。加えて、教育期間中の生活費、交通費、教材費なども考慮に入れると良いでしょう。
また、多くの教育機関では、現役看護師が学びやすいように様々な配慮をしています。
- eラーニングの導入:
一部の講義をオンラインで受講できるため、通学の負担を軽減できます。 - 集中講義や土日開講:
長期休暇を利用した集中講義や、土日のみの開講など、勤務と調整しやすいプログラムを提供している場合があります。 - 休職・派遣制度の活用:
病院によっては、認定看護師資格取得のための休職制度や、奨学金制度を設けていることがあります。また、派遣会社を通じて、教育期間中の業務量を調整しながら働けるケースも。
諦めずに、勤務先と相談し、支援制度や勤務調整の可能性を探ってみましょう。忙しくても認定看護師を目指せる道がきっと見つかるはず。
認定審査のプロセスと合格率・難易度
認定看護師になるための審査は、教育機関での学習を終えた後に行われる筆記試験が中心になります。試験では、専門分野の知識だけでなく、それを実際の看護実践にどう活かすかという応用力が問われます。試験日程は、教育課程修了後、数カ月以内に日本看護協会から発表されるのが一般的!
合格率については、具体的な数値は公開されていませんが、教育課程でしっかりと学んでいれば十分に合格を目指せる水準と言われています。難易度も、専門的な内容であるため簡単ではありませんが、国家試験のように極端に難しいわけではありません。
単に知識を覚えるだけでなく、日々の臨床経験と結びつけて深く理解することが合格への鍵!たとえば、救急外来で働いているなら、学んだ専門知識が実際の患者対応やチームでの連携にどう役立つかを常に考える習慣が役立つでしょう。
合格するために、教育課程の教材を徹底的に復習し、過去問題集で出題傾向を掴みましょう。また、時間配分を意識した演習も大切です。教育機関の同期や教員との情報交換も、学習のモチベーション維持や理解度向上に繋がりますよ。
【認定看護師のリアル】給料・キャリア・働き方はこう変わる!
認定看護師の資格取得を考える際、最も気になるのは「資格が自身の働き方や待遇にどう影響するか」ではないでしょうか。ここでは、認定看護師になった際の給料やキャリアパス、そして仕事へのモチベーション向上といった具体的な変化について、詳しく紹介します。
認定看護師の給料は本当に上がる?具体的な昇給事例と相場【一覧】
認定看護師の資格を取得することで給料が上がるかどうかは、勤務先の制度や働き方によって異なります。しかし実際には、資格手当の支給や昇進・昇格による基本給アップなど、給与面でのメリットがあるケースは多いでしょう。
ここで、具体的な昇給事例や平均相場を一覧形式で見ていきましょう。
勤務先の種類 | 昇給前の月収 | 昇給後の月収 | 昇給内容のポイント |
大学病院(急性期) | 約32万円 | 約36万円 |
資格手当2万円+役職手当 |
地方の中規模病院 | 約29万円 | 約31万円 |
資格手当1万円+夜勤手当アップ |
訪問看護ステーション | 約30万円 | 約34万円 |
資格手当+指導的立場への昇進 |
公立病院 | 約28万円 | 約33万円 |
公的資格加算+人事考課で昇給 |
民間クリニック | 約27万円 | 約30万円 |
資格手当固定+週休減の代替手当あり |
認定看護師としての昇給額は、平均で月2〜4万円程度がよく見られる傾向です。ただし、これはあくまで目安であり、「資格取得後すぐに反映されるか」「資格に見合った業務を任されているか」によって差が出る可能性があるでしょう。
認定看護師のキャリアパス:専門性を活かした働き方と評価
認定看護師の資格は、キャリアパスを大きく広げます。専門性を活かした働き方が可能になり、病院内での評価も上がります。具体的なキャリアパスとしては、次のような道が考えられます。
- 指導的立場への昇進:
所属部署で後輩の指導や育成、勉強会の企画など、リーダーシップを発揮する機会が増加。 - 院内プロジェクトへの参加:
医療安全や感染管理など、病院全体の質改善プロジェクトに専門家として参画。 - 地域医療への貢献:
地域住民への健康教育や、在宅医療における専門的な看護相談など、病院外での活躍の場も広がる。 - 上位資格への挑戦:
さらに高度な専門性を目指し、専門看護師や特定行為研修修了者へのステップアップもできる。
認定看護師は、特定の分野のエキスパートとして認識され、その知識とスキルは多方面で求められます。これは、自身のスキルアップだけでなく、チーム全体のケアの質向上に貢献したいという思いを実現する大きなチャンス!
仕事へのモチベーション向上!精神的なメリット
認定看護師になることは、給料アップやキャリアの広がりだけでなく、仕事へのモチベーションを大きく高める精神的なメリットも!
まず、専門分野を深く学ぶことで、看護に対する自信と誇りが生まれます。根拠に基づいた判断ができるようになり、看護師としての確かな手応えを感じられるでしょう。
次に、専門家としてチームや患者さんから頼られることで、自己肯定感が向上。複雑な症例で的確なアドバイスができることや、患者さんから信頼を得られることは、大きなやりがいに繋がります。
そして、同じ志を持つ認定看護師との出会いも精神的なメリットでしょう。情報交換や悩み相談ができる仲間がいることは、日々の業務を続ける上での大きな支えとなり、燃え尽き症候群の予防にも◎。
このように、認定看護師の資格取得は、金銭的な報酬だけでなく、看護師としての自信、やりがい、そして精神的な充実感という、かけがえのない価値をもたらすのです!
自分に合った認定看護分野を見つける!失敗しない選び方
認定看護師を目指すとき、最も悩むのが「どの分野を選べばいいんだろう?」ということ。せっかく時間とお金をかけて資格を取るなら、後悔のない選択をしたいですよね。
そこで、ここでは、自分に最適な認定看護分野を見つけるための具体的なステップと、よくある失敗談から学ぶ注意点を紹介します。
【ステップ①】自分の興味・関心がある分野を洗い出そう
まずは、あなたの「好き」や「得意」を明確にすること。これまで看護師として働いてきた中で、「どんな患者さんとの関わりにやりがいを感じたか」「どんな疾患や看護技術にもっと興味があるか」を振り返ってみましょう。
たとえば、救急看護であれば、初期対応の質向上や多職種連携への関心などです。心惹かれるキーワードを書き出すことで、学習のモチベーションを維持できる、本当に情熱を持てる分野が見えてきますよ。
【ステップ②】職場環境や将来性を考慮した分野選択のコツ
続いて、現在の職場環境と将来性を考慮して分野を絞り込みましょう。資格取得後にその専門性を活かせる場が現在の職場にあるか、上司や先輩に相談してみるのも手!
また、高齢化社会の進展や在宅医療の需要増など、医療のトレンドを把握し、将来的にニーズが高まる分野を選ぶことも重要です。キャリアパスを具体的にイメージすることで、ミスマッチを防いで、長期的に満足度の高い看護師人生を送れるはず。
【ステップ③】資格取得のメリット・デメリットを天秤にかける
最終的な分野決定の前に、メリットとデメリットを比較するのもお忘れなく!資格取得は専門性向上、キャリアアップ、給与アップといったメリットがありますが、約半年~1年の学習期間や学費などの経済的負担も伴います。
さらに、資格更新の必要性や、職場からの期待と責任が増す可能性も考慮する必要も。これらを冷静に比較し、あなたのライフプランや価値観と照らし合わせることで、後悔のない選択をしましょう。
失敗談から学ぶ!「こんな理由で選ぶと後悔する」注意点
認定看護師の分野選びは、看護師としてのキャリアを大きく左右する重要な決断ですよね。後悔しないためによくある例と注意点を確認しましょう。
「なんとなく良さそう」で選んで後悔するケース
特定の分野に強い興味があったわけではありませんでしたが、「なんとなく需要がありそうだから」という理由で、当時注目されていた感染管理の分野を選びました。しかし、教育課程の学習が進むにつれて、座学の内容と自身の臨床経験との間にギャップを感じ、モチベーションを維持するのが難しくなりました。
「もっと患者さんと直接関わる分野を選べばよかった」と後悔し、結局、認定審査の勉強に身が入らず、一度目の試験では不合格に。
この例からわかるのは、流行や他人の意見に流されず、自身の内発的な興味・関心を最優先する重要性です。
「給料が上がるなら何でもいい」と割り切って後悔するケース
認定看護師になれば給料が上がると聞き、「専門分野は正直何でもいいから、早く資格を取って収入を増やしたい」と考えていました。そこで、比較的学習期間が短いとされる分野を選び、集中的に勉強しました。無事に資格は取得でき、手当も支給され収入は増えました。
しかし、専門性を深めるにつれて、その分野の業務内容に物足りなさや飽きを感じるように。「給料は上がったけれど、仕事への充実感ややりがいが得られない」という精神的なギャップに悩み、数年後には資格を活かしきれない働き方を選ぶことになりました。
このケースからは、金銭的なメリットだけでなく、仕事内容への適性や情熱が長期的な満足度につながることを示唆しています。
職場の「期待」に押しつぶされるケース
病院で特定の分野の認定看護師が不足しており、上司から強くその分野の資格取得を勧められました。漠然とした興味はあったものの、それが「自分の本当にやりたいこと」と確信を持てないままでした。
職場の期待に応えたい一心で学習を始めましたが、多忙な業務との両立、そして「期待に応えなければ」というプレッシャーから精神的に追い詰められていきました。結局、途中で体調を崩し、学習を中断せざるを得なくなりました。
この経験から学ぶべきは、職場のニーズも大切ですが、最終的には自身の意志と身体的・精神的な負担のバランスを考慮すること。事前に職場の支援体制や、資格取得後の役割について十分話し合い、納得した上で進めることが大切なのです。
まとめ|自分に合う認定看護師を目指そう!
認定看護師は、変化する医療現場で質の高い看護を提供し、チームを牽引する重要な存在です。この資格は、あなたの看護師人生を豊かにする強力な武器となります。
この認定看護師を目指す上で大切なのは、「自分にとって何が一番大切か」を明確にすること。給料、キャリアチェンジ、専門分野への貢献など、目指す理由は人それぞれ。自分が興味・関心あることの洗い出しをしながら、「やりたい!」と強く願う分野を見つけて、あなたに合う認定看護師を目指しましょう。
認定看護師への道のりは険しいものかもしれません。でも、諦めずに一歩一歩進んでいくことで、理想を掴むことがきっとできます。その経験は人生の糧となるでしょう。