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「波形が変!」「このケア合ってる?」スワンガンツ管理で悩む看護師さんのための応用Q&A集

目的や波形の基本がわかってくると、今度は「マニュアルに載ってない、こんな時はどうするの?」「モニターの表示が変!これって異常?」といった、臨床現場ならではの壁にぶつかりますよね😥

でも、大丈夫!その「困った!」は、あなたが看護師として成長している、とっても素敵な証拠です✨

この【応用編】では、多くの看護師さんがつまずきやすい『トラブルシューティング』と、日々のケアで迷いがちな『あるあるQ&A』を厳選。
この記事を読むことで、

  • 波形がおかしい!そんな時の原因とチェックポイント
  • アラームが鳴り止まない時の対応フロー
  • 体位変換や清拭など、日々のケアの注意点
  • 採血やゼロ点校正など、素朴な疑問の答え

がスッキリわかります!

この記事を読み終える頃には、イレギュラーな事態にも「あっ、これ知ってる!」と落ち着いて対応できる、頼れるナースに一歩近づいているはずですよ!

では早速、次のセクションから現場でヒヤッとすることが多い『トラブルシューティング』を見ていきましょう!🚨

👀基本編を読む
今さら聞けない「スワンガンツカテーテルって何のため?」― 目的と適応を徹底解説

まずは基準を知ろう!重要データの正常値とアセスメントのポイント

トラブル対応やケアの疑問を解決する前に、全てのアセスメントの基本となる「正常値」をサクッとおさらいしておきましょう!

ただ数値を暗記するんじゃなくて、「この数字が高い/低い時は、患者さんの体がどうなってるの?」という視点と一緒に見るのが、記憶に残り、臨床で使える知識になるコツですよ😉

重要データの正常値とアセスメントのポイント一覧表

(※正常値は施設基準により異なる場合があります。あくまで一般的な目安として参考にしてくださいね。)

測定項目 正常値の目安 この値が高いと…?🤔(アセスメント例) この値が低いと…?🤔(アセスメント例)
CVP 2~8 mmHg 水分過多、心不全(右心不全) 脱水、出血
PAP 収縮期 15-25 mmHg<br>拡張期 8-15 mmHg 肺高血圧症、肺血栓塞栓症、左心不全
PAWP 4~12 mmHg 左心不全(肺うっ血のリスク大!) 脱水
C.I. 2.5~4.0 L/min/m² (高すぎる場合は敗血症などを考慮) 心原性ショック(ポンプ機能の低下!)
SvO2 60~80 % (敗血症の初期など) 酸素需給バランスの破綻!(貧血、心拍出量低下など)

どうでしょう?
こうやってアセスメントの視点とセットで見ると、ただの数字じゃなく、患者さんの状態を教えてくれるメッセージに見えてきませんか?😊

もちろん、これらの正常値はあくまで「目安」です。
患者さんの年齢や病態によって目標値は変わるので、「この患者さんの場合はどうだろう?」と考えることが大切ですよ!

さて、この基準値を頭の片隅に置いたうえで、いよいよ次の章「トラブルシューティング」に進みましょう!

【トラブルシューティング】モニターの「あれっ?」はその場で解決!🚨

モニターを見ていて「あれっ?いつもと波形が違う!」「アラームが鳴り止まない!」なんてことがあると、一気に心臓がドキッとしますよね💦
でも大丈夫!トラブルには必ず原因があり、落ち着いて一つずつ確認していけば、解決の糸口が見つかります。

ここでは、特に遭遇しやすい3つのトラブルについて、原因と対策を一緒に見ていきましょう!

波形が変!考えられる原因はまさかの〇〇だった!?🌊

まずは一番ドキッとする「波形の異常」から。波形は患者さんの状態を伝える大切なサインです。
特に注意したいパターンと、その対応をマスターしましょう!

波形の種類と特徴 考えられる原因 すぐに行うべき対応
Damped(ダンピング)波形
波形の振幅が小さく、なだらかになる状態。
・カテーテルの先端が血管壁に接触
・ライン内に気泡や血栓がある
・三方活栓の向きが違う
・トランスデューサーの故障
・まずはフラッシュ!
・患者さんの体位変換や腕の動きで改善するか確認
・カテーテルの屈曲や閉塞がないか確認
・改善しない場合は医師に報告!
Overwedge(オーバーウェッジ)波形
PAWP測定時に波形がどんどん上昇し続ける状態。
・バルーンの過剰注入(1.5ml以上)
・カテーテル先端が末梢へ移動しすぎている
直ちにバルーン内の空気を抜く!(肺動脈損傷のリスク!)
・規定量(1.5ml)でも起こる場合は、カテーテルが末梢へ移動している可能性あり。医師に報告。
Spontaneous Wedging(自然楔入)
PAWP測定時以外に、PA波形がPAWP波形に変わってしまう状態。
・カテーテルの先端が血流に乗って自然に末梢へ移動してしまった状態。 超緊急事態!肺梗塞のリスク!
・患者さんを咳き込ませる、体位変換を行う
・カテーテルを少し引き戻す(医師の指示の範囲内)
すぐに医師へ報告!!

波形トラブルで一番大事なのは、まず患者さんのバイタルサインに変化がないかを確認すること!
その上で、慌てず原因を探っていきましょうね。

アラームが鳴り止まない!落ち着いて対応する魔法の呪文🧙

次に、けたたましいアラーム音!
焦ってしまいますが、アラームは患者さんの変化を教えてくれる大事なサインです。
まずは深呼吸😮‍💨をして、この「魔法の呪文」を思い出してください。

【確認の順番は、患者→ライン→モニター!】

1.まず患者さんを見る!👀

  • 苦痛表情はないか?呼吸状態は?意識レベルは?まずは患者さん自身の状態変化を確認するのが最優先です。

2.次にラインを見る!👉

  • カテーテルがどこか屈曲していないか?接続部が緩んでいないか?三方活栓の向きは合っているか?物理的なトラブルがないかチェックします。

3.最後にモニターを見る!🖥️

  • アラームの設定値が、その患者さんにとって適切かを確認します。治療によって目標圧が変わることもあるので、医師に確認しましょう。

原因がわからないままアラームをオフにするのだけは絶対にNG!
怖いけど、患者さんを守るために、しっかり向き合っていきましょうね。

ゼロ点校正、本当にそのタイミングで合ってる?📏

最後は、地味だけど超重要、ゼロ点校正の疑問です。
「いつやればいいの?」って、意外と人に聞きにくいポイントですよね。

【ゼロ点校正を行うベストタイミング】

  • 勤務交代時、ケアの開始前

  • モニターやトランスデューサー、モジュールを交換した時

  • 患者さんの体位を大きく変えた後(特にベッドの高さを変えた時)

  • 測定値に疑問を感じた時(例:「患者さんは落ち着いているのに、CVPが急に上がった」など)

【忘れちゃいけない!高さの確認】
ゼロ点校正とセットで大切なのが、トランスデューサーの高さです。
圧を測定する基準点(ゼロポイント)は、右心房の高さに合わせるのが基本です。

  • 仰臥位での目安腋窩中腋窩線上で第4肋間(Phlebostatic axis:フレボスタティックアクシス)

この高さがズレていると、1cmあたり約0.7mmHgの誤差が生じてしまいます。
正確なモニタリングは、正しいゼロ点校正と高さ調整から!
これをマスターすれば、循環動態アセスメントの信頼度がぐっと上がりますよ✨

動画でも詳しく確認してみましょう!

 

先輩に聞く前に解決!スワンガンツあるあるQ&Aコーナー🙋‍♀️

トラブル対応も大事だけど、日々のケアで「これってどうだっけ?」「どこまでやっていいんだっけ?」と迷うこともたくさんありますよね。 マニュアルには細かく載ってないし、忙しい先輩にはちょっと聞きにくい…そんな「あるある」な疑問をここでスッキリ解決しちゃいましょう!

Q1. 患者さんの体位変換、どこまでOKなの?🛌

褥瘡予防のためにも体位変換は重要!
でも、カテーテルが入っていると「どこまで動かしていいの?」って不安になりますよね。

結論から言うと、急激な動きや大きな捻転を避ければ、体位変換は可能です!
一般的には側臥位30度程度までが安全とされていますが、一番大事なのは、体位を変えた後のチェックです。

【体位変換後のチェックリスト✅】

チェック項目 なぜチェックするの?
波形は変わってない? カテーテル先端の位置がズレていないか確認!
CVPやPA圧の数値は? 数値が大きく変動していないか確認!
ゼロ点は校正した? 体の高さが変わったら必ずゼロ点も合わせ直す!
患者さんに苦痛はない? 胸痛や不快感がないか確認!

このチェックを習慣づければ、安全にケアできますよ✨

Q2. シャワー浴や清拭、刺入部のケアはどうする?🚿

体を清潔に保つのも大切な看護。
でも、カテーテル刺入部の感染は絶対に避けたいですよね…!
ケアのポイントを見ていきましょう。

  • シャワー浴について スワンガンツカテーテル留置中のシャワー浴は、刺入部からの感染リスクが非常に高いため、原則NGです!

  • 清拭・刺入部ケアについて

    1. 濡らさないのが鉄則!
      清拭の際は、刺入部のドレッシング材が濡れないように、タオルなどで保護しながら行いましょう。
    2. ドレッシング材は毎日交換しない!
      フィルムタイプのドレッシング材は、剥がれや汚染、浸出液がなければ、5〜7日ごとの交換が推奨されています。(※施設のプロトコルに従ってくださいね!)
    3. 感染兆候の観察が命!
      発赤・腫脹・熱感・疼痛・膿」の5つのサインがないか、毎日必ず刺入部を観察しましょう!

Q3. 採血ってスワンガンツのラインから引いていいの?💉

この疑問、本当に多いですよね!結論は、「目的によってOKなポートと、原則NGなポートがある」です。

  • OKな採血🙆‍♀️

    • 目的: 混合静脈血酸素飽和度(SvO2)を測定するため
    • どのポートから?: 肺動脈(PA)ポート(青色、ディスタルポートとも呼ばれます)
    • ポイント: 必ずゆっくり吸引しましょう!
  • NGな採血🙅‍♀️

    • 目的: 一般的な生化学検査や血算などの採血
    • なぜNG?:
      1. 他のポートは薬剤投与に使われていることが多く、正確なデータが得られないから。
      2. 操作が増えることによる感染のリスクが高まるから。
      3. ライン閉塞のリスクがあるから。

SvO2以外の採血は、末梢ルートや動脈ラインから行うのが原則、と覚えておきましょう!

知識を自信に変えて、明日からの臨床へ!✨

【応用編】、最後まで本当にお疲れ様でした!😊

この記事では、スワンガンツカテーテルの管理でつまずきやすい、応用的な内容を一緒に学んできましたね。

  • 正常値とアセスメントのポイント
  • 波形・アラームなどのトラブル対応
  • 体位変換やケアに関する素朴な疑問

きっと、記事を読む前よりも、たくさんの「わかった!」が増えたのではないでしょうか。

スワンガンツカテーテルの管理で一番大切なのは、トラブルが起きても焦らないこと
そして、数値や波形の変化に対して「なぜだろう?」と考える視点を持つことです。

知識は、使ってこそ本当の力になります。
この記事で学んだことを、ぜひ明日の患者さんのベッドサイドで一つでもいいので活かしてみてください。
その小さな「できた!」の積み重ねが、あなたを必ず「頼れる看護師」へと成長させてくれますよ。

スワンガンツカテーテルへの苦手意識が、この記事で少しでも「仲良くなれそうかも?」に変わっていたら、とても嬉しいです。

<参考・引用>
看護roo
ICU看護師ダンカンの心外ブログ
me
総合大雄会病院

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