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夜勤も残業も当たり前?保育士の“見えない働き過ぎ”と自分を守る方法

「子どもと過ごす時間が好きで保育士になったのに、気づけば毎日残業、持ち帰り仕事、休憩も取れない…。そんな“見えない働きすぎ”に心身をすり減らしていませんか?」
実際にそう感じたことがある保育士さんは多いはず。

今回お話を伺ったのは、企業主導型保育園で正社員として働きながら、院内保育園でもWワークを続けている、ちーぶーさん
異業種から保育の世界に飛び込み、シングルで家計を支えながら働く彼女だからこそ語れるリアルがあります。

「正社員とパートの違い」「ブラック園の体験」「体調を守る工夫」など、保育士仲間として共感できるエピソードが詰まっています。
きっと「自分だけじゃないんだ」とホッとできるはずです。

1. 「正社員」と「パート」の違い

しごレト編集部:正社員とパート、両方で働いた経験があるちーぶーさん。一番大きな違いはどんなところに感じましたか?

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ちーぶーさん:
今働いている企業主導型保育園は、以前はフルタイムパートで働いていて、当時は副主任という役職でした。ただ、役職がついていてもパートなので時給1150円…
その後、一旦は退職したのですが、「正社員で」と声をかけていただき、今度は正社員として復帰しました。
パートと正社員の一番大きい違いはやはりお給料面、待遇面です。社員は保育業務だけではなく事務的な業務も多く、責任もやはり大きいですが毎月固定の収入がありボーナスもあるので(それでも規模の大きい保育園に比べたら少ないですが…)、収入面での精神的な安定があります。
パートで働いているときは柔軟な働き方ができていましたが、常に収入面での不安はありました。

しごレト編集部:柔軟さのあるパートと、安定のある正社員。それぞれのメリット・デメリットを実感されたからこその言葉ですね。

2. Wワークを始めた理由と工夫

しごレト編集部:ちーぶーさんは今、企業主導型保育園と院内保育園でWワークをされていますよね。そのきっかけと、続ける上で工夫してきたことはありますか?

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ちーぶーさん:
きっかけは少しややこしいですが…企業主導型保育園を退職した後、小規模保育園に転職しました。そこでいろいろあり1週間で退職しました。私はシングルでとにかく収入が途絶えるのは避けたかったので、家の近くの院内保育園の募集を見て応募、即採用していただきました。
院内保育園で働き始めてすぐ、退職した企業主導型保育園から正社員として復帰の声をかけていただき、また働き始めました。正社員といっても短時間正社員なのでお給料も少ないと思います。副業OKだったので院内保育園の方も月2〜3回残りました。これがWワークの始まりです。
メインの園に支障がないように気をつけながら、最初は月3〜4回ほど入っていましたが、最近は仕事量が増えたのでバイトの日を減らしています。体力的にしんどい…というのもあります(^_^;)

しごレト編集部:収入を絶やさないための工夫から始まったWワーク。無理せず調整しながら続けているところに、現実的なバランス感覚を感じます。

3. 「ブラック園」での経験

しごレト編集部:これまで働いた中で「ここはブラックだった」と思った園はありますか?

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ちーぶーさん:
小規模保育園で働いたときのことです。面接で見学したときから違和感はありました。挨拶をしても返してくれない職員が多かったんです。
初日に、おやつを食べない子を2人がかりで押さえて無理やり食べさせたり、頭を押さえつけて牛乳を口に入れたりする場面がありました。給食の完食を強制することも…。その日に「辞めたい」と思ったほどです。
あのまま働き続けていたら、私のメンタルが壊れていたと思います。後にその系列園の園長が不適切保育で書類送検されました。

しごレト編集部:個人的な意見ですけど、見学時に挨拶をしても返してくれない職員さんが多い職場は要注意が多い気がします!そして、初日からそんな現場を見てしまったら、すぐに「ここは違う」と思うのも当然ですね。直感を信じて早めに行動されたのは大正解だと思います。

4. 退職を決めたときに大変だったこと

しごレト編集部:その園を辞めるとき、一番大変だったことは何でしたか?

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ちーぶーさん:
4月の月曜に初出勤して、その週の土曜に退職の意向を伝えました。「私の保育観とは合わない」とやんわり伝えましたが、特に引き留めもなくあっさり辞められました。向こうも私を「使えない」と思っていたのかもしれません。

しごレト編集部:お話を聞く限りですが、「保育園と合わない」と感じて退職する保育士さんが多いとかも背景にありそうな気がします。

5. 辞めた経験が与えた影響

しごレト編集部:その経験は、その後の職場選びにどんな影響を与えましたか?

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ちーぶーさん:
もしまた転職するなら、保育観が合うか共感できるか、人間関係が良いか。この2つは絶対に譲れないと思っています。保育観が合わなければ長続きしないですから。

しごレト編集部:「保育観の一致」と「人間関係」。どちらも目に見えないけど、働き続けるためには本当に大事な条件ですね。

6. 院内保育園と企業主導型保育園の違い

しごレト編集部:院内保育園と企業主導型保育園、それぞれで働いてみて感じた違いや学びはありましたか?

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ちーぶーさん:
院内保育園は年中無休で、ゴールデンウィークや年末年始も休みがありません。働いているパートさんはほとんどWワークで、大学生もいます。
私は月2〜3回しか入っていませんが、そこで得た遊びや製作の工夫を企業主導型でも取り入れていますし、逆に企業主導型での取り組みを院内で試すこともあります。
大学生の子からは教育実習や就活の話を聞けたりして新鮮です。あと、Wワークで確定申告をするようになり、そういう勉強にもなりました。

しごレト編集部:園の形態が違うと文化や工夫も違うんですね。お互いの経験を持ち寄って高め合っている感じがすごく良いです!

7. 体調管理と休息の工夫

しごレト編集部:週6勤務やWワークなど体力的に厳しいとき、どんな工夫をしてきましたか?

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ちーぶーさん:
最初の頃に比べると疲れは取れにくくなりました。特に院内保育園は延長保育が入ると19時半まで拘束で、翌日は動けません…。
体調面では免疫力を落とさないように気をつけています。手洗いうがい、腸内環境を整える、しっかり寝る。喉が弱いのでマヌカハニーを摂ったり耳鼻科で処方してもらったうがい薬を使ったりもします。
疲れたら自分にご褒美でアイスを食べたり、推し活で気分転換。無理はしないで休むことも大切にしています。

しごレト編集部:「無理はしない」って本当に大事ですよね。ご褒美も仕事を続けるためのセルフケアですよね!

8. 年齢を重ねてこその強み

しごレト編集部:年齢やライフステージを重ねてきた今、保育士としての強みはどんなところにあると思いますか?

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ちーぶーさん:
色んな経験をしてきたので落ち着いて物事を考えられるようになりました。クセの強い保護者も多いですが、メンタルは強くなったし多少のことでは驚かなくなりました(笑)。
子育て経験もあるので、子どもの「少し先の姿」を想像して関われます。保護者の悩みにも共感しつつ現実的なアドバイスができるのも強みだと思います。

しごレト編集部:経験値があるからこその「余裕」と「説得力」。若手にはない強みですね!

9. 「この人はできる」と思う保育士像

しごレト編集部:同僚や園で「この人はできる!」と思う保育士の特徴は?また、自分もそうなるために意識していることはありますか?

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ちーぶーさん:
臨機応変に対応できる人、気配りができる人、頭の回転が早い人です。
そういう先生は先の見通しを持って行動しているので、一緒にペアを組んでいても安心できます。
私自身も周りをよく見て臨機応変に対応し、信頼される存在になれるように意識しています。

しごレト編集部:「先を読む力」と「気配り」。これがある先生は確かに頼もしいですね。

10. 職場選びのアドバイス

しごレト編集部:これから保育士を目指す人に、職場選びで「ここだけは譲れない」と思うポイントを教えてください。

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ちーぶーさん:
一番は「直感」を信じてほしいです。エージェント会社を通すと「人気の園です!」など急かされることもありますが、それに流されないで。
見学や面接で感じた園の雰囲気をよく観察してください。ちょっとでも違和感があれば長続きしないと思います。
園の理念や教育方針が自分に合っているか、安心して働けるか。そこを大切にしてほしいです。

しごレト編集部:直感を大事にすること。実際に現場に立つ自分の感覚が一番確かですよね。エージェントからの情報だけでなく、自分でも直接質問したり観察したり…情報を多く得ることが大切だと思います。

最後に

ちーぶーさんのお話から見えてきたのは、保育士が抱えやすい「見えない働きすぎ」のリアルでした。
子どもや保護者のために頑張る一方で、残業や持ち帰り仕事、そして人員不足による無理な業務負担…。気づかないうちに、自分を削ってしまっている保育士さんは少なくありません。
だからこそ、ちーぶーさんが実践している「無理をしすぎない工夫」や「自分を労わる時間を持つこと」はとても大切なヒントだと思います。
保育士の仕事は尊く、やりがいがありますが、それは自分の心と体が元気であってこそ。
この記事が、読んでくださった保育士のみなさんにとって「私も自分を守っていいんだ」と思えるきっかけになれば嬉しいです。

プロフィール

ちーぶー

平日は企業主導型保育園で正社員として働き、土曜日は院内保育園でバイトをしているちーぶーと申します。保育士になる前は全くの異業種で働いていました。そこの会社がもう危ないかも…ということで、全くの未経験から保育の世界に飛び込みました。
ピアノが弾けない保育士です…
たくさんの保護者の方と接してきた中で、ツッコミどころ満載のやりとりをときどきブログに書いて毒を吐いてます。

ブログリンク:『ちーぶーのブログ』 https://ameblo.jp/hana-bu2/

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