夜勤で受け持ちの尿量チェックをしていたら、「あれ?いつもより少ない…」って不安になったこと、ありませんか?🩺
クレアチニンがじわっと上がってきて、「脱水?心不全?それとも薬?」と考え始めたけど、結局どうつながっているのか分からずモヤモヤ…
そんな経験、新人のころは特にあるあるです😊
この記事では
- 腎血流量の意味と、尿量・GFR・クレアチニンとの関係
- 脱水・出血・心不全・NSAIDsで腎血流が落ちる理由
- 腎血流量を直接測れない現場で「何を見て判断するか」
が分かりますよ♪
結論👉
腎血流量は「腎臓にどれだけ血が届いているか」を表す考え方で、尿量低下やCr上昇の背景を読むヒントになります。
現場では血流を直接測れない分、尿量・血圧・バイタル変化・検査値をセットで見て早めに気づくことが大切です。
この記事では、腎血流量を「用語」ではなく「状態を読むための概念」として、臨床の場面に沿ってやさしく解説します😊
あれ?尿量が減っている…まず何を疑えばいい?
夜勤の記録を見返していて、「尿量がいつもより少ないかも…」と気づく瞬間ってありますよね🩺
このとき大事なのは、尿量を“結果”として見て、その背景(原因)をたどることです。
ここで役に立つのが、腎血流量=腎臓にどれだけ血が届いているかという考え方なんです😊
尿量は「腎臓の結果」であって、原因ではない
尿量が減ると、「腎臓が悪くなったのかな?」と焦りがちですが、まずは落ち着いてOKです。
尿が出るまでには、ざっくり
- 腎臓に血液が届く(血流)
- 血液をこし取る(ろ過:GFR)
- 尿として外に出る(尿量)
という流れがあります。
つまり、尿量低下は「最後に見えている結果」。原因はその前にあることが多いんです🌸

尿量が減るとき、腎臓では何が起きている?
腎臓は血液を材料にして尿を作っています。
なので、腎臓に届く血液(=腎血流)が減ると、ろ過に回せる材料も減ってしまいます。
たとえばこんな状況は、腎血流が落ちやすい“入り口”です👇
- 血圧が低い(平均血圧が下がっている)
- 脱水っぽい(口渇、皮膚乾燥、尿濃縮など)
- 出血・下痢・発熱などで循環血液量が減っている
- 心不全で「押し出す力」が弱い
ここで覚えておくと便利なのが、
尿量低下=腎臓がサボっている、ではなく「腎臓に回る血が足りていない可能性」という見方です。
もちろん尿量は、膀胱留置カテーテルの屈曲や閉塞、排尿トラブルなど“腎臓以外の理由”でも減ります。
なので現場ではまず、①本当に出ていない?(測定・導尿・ルートの確認)→②循環は保てている?(血圧・脈・皮膚)の順で考えると迷いにくいです🩺
腎血流量とは?―腎臓に血が届くという考え方
尿量が減っているとき、「腎臓が悪いのかな…」と不安になりますよね🩺
でも実は、腎臓そのものが急に壊れたというより、腎臓に届く血液が足りていない(=腎血流が落ちている)ことが原因のケースも多いんです。
ここからは、腎血流量を“暗記ワード”ではなく、現場で使える考え方として整理していきます😊
腎血流量の基本定義(RBF)
腎血流量(RBF:Renal Blood Flow)は、かんたんに言うと「腎臓に流れ込む血液の量」のことです。
腎臓は「血液をこして尿を作る臓器」なので、材料(血液)が届かないと仕事ができません。
つまり腎血流量は、尿量やクレアチニン変化の“前段”を考えるための土台になります。
腎血流量・腎血漿流量・GFR…似た言葉をスッキリ整理
新人さんが混乱しやすいのが、この3つです。
ここで一度、役割を整理しておくとラクになります🌸
| 用語 | 何の量? | 現場でのイメージ |
|---|---|---|
| 腎血流量(RBF) | 腎臓に流れる血液の量 | 腎臓に届く「材料」の量(そもそも届いてる?) |
| 腎血漿流量(RPF) | 腎臓に流れる血漿の量(血液の液体部分) | 計算・評価で出てくることがある(臨床では概念として理解でOK) |
| GFR(糸球体濾過量) | 腎臓がこし取れた量 | 腎臓の「仕事量」。血流が落ちると下がりやすい |
ポイントは、
- RBF(血液が届く)
- GFR(こせる)
- 尿量(外に出る)
という順番で考えることです😊

腎血流量と尿量・GFR・クレアチニンの関係
腎血流量が落ちると、腎臓に届く血液が減るので、ろ過(GFR)に回せる量も減りやすくなります。
すると、
- 尿量が減る(乏尿)
- 老廃物が体内に残りやすくなる(CrやBUNが上がる方向)
という流れが起こりやすくなります。
ただし注意点もあります。
尿量は「腎血流」以外でも変わるんでしたよね。
- カテーテルの屈曲・閉塞
- 尿路閉塞(腎後性)
- 利尿薬の影響(尿量だけ増えることも)
だからこそ、腎血流量は“数値”として追うより、状態を読むための概念として使うのがコツです😊
腎血流量が落ちると、なぜクレアチニンが上がるの?
尿量が減ってきたあとに、採血データを見て「クレアチニンも上がってる…」と気づくと、一気に不安になりますよね🩺
でもここも、流れが分かると落ち着いて考えられます。
ポイントは、クレアチニンは“腎臓で処理される老廃物”だということです。
クレアチニンは何を見ている検査値?
健康な状態では、
- 血液中に生じたクレアチニンを
- 腎臓がろ過して
- 尿として体の外へ出す
というサイクルがスムーズに回っています。
つまりクレアチニンは、「腎臓がきちんと老廃物を外に出せているか」を見る指標なんですね😊
血流が落ちると、ろ過ができなくなる
腎血流量が低下すると、腎臓に届く血液そのものが減ります。
するとどうなるかというと、
- ろ過に回せる血液が減る
- GFR(糸球体濾過量)が下がる
- 老廃物を外に出しきれなくなる
という流れが起こります。
その結果、クレアチニンは尿に出られず、血液中に残ってしまうため、数値が上昇します。
ここで大事なのは、腎臓そのものが壊れていなくても、血流が落ちただけでCrが上がることがある、という点です。
これは「腎前性」の考え方
このように、
- 脱水
- 出血
- 低血圧
- 心拍出量の低下
などが原因で腎血流が落ち、腎機能が低下する状態を腎前性腎不全と呼びます。
腎前性のポイントは「血流が戻れば、腎機能も回復する可能性がある」ことです。
だから現場では、
- 尿量低下+Cr上昇
- でも血圧が低い/脱水がある
といった状況では、「まず循環を疑う」視点がとても大切になります🩺
逆に、血流が保たれているのにCrが上がり続ける場合は、「腎臓そのものが傷んでいる可能性(腎性)」も考えていきます。
脱水・出血・心不全のとき、腎臓では何が起きている?
ここからは、現場でよく遭遇する「あるある場面」を通して、腎血流量がどう影響を受けるのかを見ていきましょう🩺
腎血流量は、全身の循環状態にとても敏感です。
だからこそ、脱水・出血・心不全といった状況では、真っ先に影響を受けやすいんですね。
脱水・出血があるとき、腎血流はどうなる?
脱水や出血があると、体の中を巡る血液量(有効循環血液量)が減ります。
すると体は、
- 脳や心臓など、生命維持に重要な臓器を優先
- 腎臓や皮膚などは後回し
という“節約モード”に入ります。
この結果、腎臓に回る血液が減り、腎血流量が低下します。
尿量が減るのは、「腎臓がサボっている」のではなく、体が生き延びるために選んだ反応とも言えるんです。
心不全では「血圧があっても」腎血流が落ちる
少しややこしいのが心不全です。
心不全の患者さんでは、血圧がそれほど低くなくても、
- 心臓が十分に血液を送り出せない
- 結果として腎臓に届く血流が少ない
ということが起こります。
これがいわゆる心腎連関です。
「血圧がある=腎血流も保たれている」とは限らない点は、ぜひ覚えておきたいところですね。
腎血流が落ちているときの“現場サイン”
腎血流量は直接測れませんが、次のようなサインが重なっていないかを見ていきます。
- 尿量の減少・尿の濃縮
- 血圧低下、脈拍増加
- 皮膚冷感、口渇、倦怠感
- クレアチニン・BUNの上昇
これらがそろってきたら、「腎臓に血が届いていないかも」という視点で報告・相談できると安心です😊
こういう判断が続く環境、正直しんどくないですか?🩺
「急性期で毎回ヒヤヒヤする」「相談できる余裕がない」など、環境そのものが負担になっていることもあります。

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次の章では、腎臓が血流低下にどう対抗しているのか、そして輸入細動脈・輸出細動脈がなぜ重要なのかを整理していきます🩺
輸入細動脈・輸出細動脈がカギになる理由
ここは「聞いたことはあるけど、正直よく分からない…」となりやすいポイントですよね🩺
でも大丈夫です。
輸入細動脈・輸出細動脈は、腎臓が血流低下から自分を守るための“調整弁”だと思ってもらえればOKです。
まずは全体像|血液はどう流れている?
腎臓の中では、血液が次の順番で流れています。
- 輸入細動脈:血液を糸球体へ「入れる」
- 糸球体:血液をこす場所
- 輸出細動脈:血液を糸球体から「出す」
ポイントは、糸球体の「入口」と「出口」の両方に細動脈があることです。
この構造のおかげで、腎臓は糸球体の中の圧(=ろ過しやすさ)を細かく調整できます😊
輸入細動脈が収縮・拡張するとどうなる?
まずは「入口」である輸入細動脈から見てみましょう。
- 輸入細動脈が収縮 → 糸球体に入る血液が減る
- 結果:糸球体内圧が下がり、GFRは低下
これは、
脱水・出血・NSAIDs使用時などで起こりやすい反応です。
逆に、輸入細動脈が拡張すると糸球体に血液が入りやすくなり、GFRは保たれやすくなります。
輸出細動脈が収縮するとどうなる?
次に「出口」である輸出細動脈です。
- 輸出細動脈が収縮 → 血液が外に出にくくなる
- 結果:糸球体内圧が上がり、GFRが保たれる
これは、腎臓が血流低下時にとる「必死の防御反応」です。
RAAS(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系)が働くと、輸出細動脈が収縮し、少ない血流でもろ過を続けようとします。
新人さんはここだけ覚えればOK
細かいパターンを全部暗記する必要はありません😊
臨床で使うなら、次の2点だけ押さえておけば十分です。
- 輸入が締まると、GFRは下がりやすい
- 輸出が締まると、GFRは保たれやすい
そしてもう一つ大事なのが、
この調整にも限界があるということです。
脱水や循環不全が続けば、いくら頑張ってもGFRは落ち、Crは上がってきます。
次の章では、この調整を邪魔してしまうNSAIDsと腎血流量の関係を見ていきます🩺
NSAIDsで腎機能が悪化するのはなぜ?
「痛み止めを使ったあとに、尿量が減った」「Crが上がった」――こんな場面、実は珍しくありません🩺
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)はよく使われる薬ですが、腎血流量を下げてしまうリスクがあることは、看護師としてぜひ押さえておきたいポイントです。
腎血流を守っている“縁の下の力持ち”
腎臓では、血流が落ちそうになると、ある物質が働いて血管を広げ、血流を保とうとします。
それがプロスタグランジンです。
- 輸入細動脈を拡張する
- 腎血流量を保つ
- 結果としてGFRを支える
とくに、脱水・高齢・循環不全のときほど、この仕組みに頼っています。
NSAIDsが腎血流を下げる仕組み
NSAIDsは、痛みや炎症を抑える一方で、プロスタグランジンの産生を抑制します。
その結果、
- 輸入細動脈が拡張できなくなる
- 腎血流量が低下
- GFRが下がり、尿量・Crに影響
という流れが起こります。
「腎臓を守るブレーキを外してしまう」イメージを持つと分かりやすいです。
NSAIDs使用時に注意したい患者背景
とくに次のような患者さんでは、腎血流低下のリスクが高くなります。
- 脱水傾向(食事・水分摂取不良、下痢・発熱)
- 高齢者
- 心不全・低血圧がある
- もともと腎機能が低下している
NSAIDs投与後に、
- 尿量が減ってきた
- Crが上昇してきた
と感じたら、腎血流量への影響を疑って、早めに報告・相談できると安心です😊
次の章では、ここまで学んだ内容を使って、「腎血流量は測れないけど、現場ではどう読む?」という実践的な視点を整理していきます🩺
腎血流量は測れない。でも現場では“読める”
ここまで読んで、「腎血流量って大事なのは分かったけど、結局どうやって判断するの?」と思いましたよね🩺
その感覚、正解です。
腎血流量は、現場で直接“測る”ことはできません。
でも実は、私たちは毎日の看護の中で、腎血流量を“読んで”います。
腎血流量を推測するために見るポイント
腎血流が落ちているかどうかは、単独の数値ではなく、セットで考えるのがコツです。
- 尿量:減ってきていないか、急な変化はないか
- 血圧:低下していないか、いつもより下がっていないか
- 脈拍:頻脈になっていないか
- 皮膚・全身状態:冷感、口渇、倦怠感
- 検査値:Cr・BUNの上昇傾向
これらが重なってきたとき、「腎臓に血が届いていないかもしれない」という仮説が立てられます。
「腎前性・腎性・腎後性」をどう考える?
腎機能低下の分類としてよく出てくるのが、
- 腎前性:血流の問題
- 腎性:腎臓そのものの障害
- 腎後性:尿の通り道の問題
この中で、腎血流量が深く関わるのが「腎前性」です。
| 分類 | 考え方の軸 | まず見るポイント |
|---|---|---|
| 腎前性 | 腎臓に血が届いていない | 血圧・循環・尿量 |
| 腎性 | 腎臓そのものの障害 | Cr上昇の持続、尿所見 |
| 腎後性 | 尿の通り道の閉塞 | 導尿・カテーテル・膀胱 |
尿量が減ったときは、まず「腎前性」を疑って循環を見る。
これが、現場で迷いにくくなる思考の順番です😊
判断を一人で抱え続ける環境、つらくなっていませんか?🩺
腎機能・循環の判断を求められる場面が多いほど、フォロー体制や教育環境はとても大切です。

- あなたが気になっている職場を徹底調査
- 忙しさ・相談しやすさなどを事前に確認
次はいよいよまとめです。
この記事で押さえてほしい「腎血流量の考え方」を整理して終わりましょう🩺
✅まとめ|この記事で学べる腎血流量
この記事での再重要部位👉
- 腎血流量は「腎臓にどれだけ血が届いているか」という考え方
- 尿量低下やCr上昇は、腎血流低下の“結果”として起こることがある
- 腎血流量は測れないが、尿量・血圧・バイタル・検査値から現場で読める
記事のまとめ
腎血流量は、最初はとっつきにくい言葉に感じたかもしれません。
でも実際は、「腎臓に血が届いているか?」という、とてもシンプルで現場向きの視点でした🩺
尿量が減った、クレアチニンが上がった――
そのときに「腎臓が悪い」と即断するのではなく、
- 循環は保たれているか
- 脱水・出血・心不全・薬剤の影響はないか
- 腎前性として説明できる状態か
と一歩立ち止まって考えられるだけで、報告や判断の質はぐっと上がります😊
腎血流量は「覚える知識」ではなく、「患者さんの状態を読むための道具」です。
この記事が、夜勤や忙しい勤務の中で
「今、何が起きているんだろう?」と考えるときの、
小さな支えになればうれしいです🌸
<参考・引用>
大垣徳洲会病院 透析センター
小野薬品工業株式会社
一之江駅前ひまわり医院


