{大カテゴリ}3年以上の{中カテゴリ}の求人横断検索

その職場あなたにあってる? 運命の職場診断へ

「看護師を辞めたい」と思ったら。理由と解決策~転職・退職の進め方

仕事を辞めたい看護師は8割ほどいると言われています。

患者さんや一般の人からは、手に職がある、憧れの職業だと思われることが多い看護師。
しかし、その裏では過酷な労働環境や人間関係のもと働いているのが現実です。
規則的な休みがない、命に対する責任の重さ、複雑な人間関係などの辛さから、仕事を辞めたいと感じる方も少なくないのです。
辞めること自体は、悪ではありませんし人生の選択肢のひとつです。
ただ、辞めたいけど現状をどうにかしたいと思う方もいますよね。

今回この記事では、
・看護師をやめたい理由
・辞める前にできることや転職方法

などを解説します。

いつでも見返せるようブックマークをお忘れなく!

看護師をやめたい理由

看護師を辞めたいと思う理由はさまざまです。
新人であれば、学校で学んだことが現場で通じず、プレッシャーを感じる、労働環境の過酷さが挙げられます。
歴を重ねてくると、給料、結婚や出産なんかも理由になってきますよね。
他にも、医療現場で命を預かることへのプレッシャーで精神的に辛くなることも理由のひとつになります。

体力面

患者さんの健康を維持するために自分の体力を駆使して働いています。
病院によっては、24時間で患者さんの対応をする必要があり、重労働となり体力が追いつかないことも。
また、勤務中はほとんど立ちっぱなしで力仕事も見た目以上に多くなっています。

さらに、看護師の仕事量は多く、対応しないといけない範囲も広いこと、慢性的な人手不足の問題も忙しさの要因となっています。
そのため、残業が多くなってしまいがちです。
病院単位で改善への取り組みを進めている場合もありますが、職種としては残業が少ないとは言えないでしょう。
残業が多くなる=休憩時間、プライベートの時間が減る
ということを意味し、疲労も抜けづらくなり、体力面できついと感じてしまいやすいです。

労働環境

夜勤やシフト制での勤務が多く、不規則な生活にもなりやすいです。
こうした労働環境では、なかなか生活リズムを整えることもできず、体の強いと思っている方でも、辛いと感じてしまってもおかしくありません。

夜勤の頻度は平均すると週に2〜3回です。
勤務先によりますし、診療科にもよるのであくまで平均ですが、患者さんの状態を見守るため、急変したときには迅速かつ臨機応変な対応を取るために必要な勤務形態です。

また、夜勤や残業だけではなく、休日出勤が発生する場合もあります。
本来休みのはずに日に、やむを得ず出勤を求められることがあり、ハードワークになったり精神的に負担を与える要因になります。
「自宅で身体と心を休めたい」「友人と遊びたい」「旅行に行きたい」
など体と心を休めるための計画を立てている方も多いはず。
しかし、患者さんの急変など緊急事態が発生すると休日返上で働くケースもあります。
規模の大きい病院であれば、振替休日などを取得することができますが、小規模の病院ではなかなか難しいのが現実です。
「休日出勤の分、給与が増える」
と切り替える方も多いようです。

給料

看護師の給料は、他の職種と比べて高いですが、仕事内容や忙しさを考えると対価が見合ってないと感じる人も多くいるようです。
現実問題、看護師の給料は、20代は高めですが、30代以降は他の職業と比較した場合に昇給率が低くなってしまいます。
薬剤師や検査技師などの医療職者と比較すると、50歳前後での給料は最下位となっています。

その原因として、昇給の少なさが挙げられます。
いくら看護の仕事が好きで続けたいと思っても、年齢とともに給料が上がらなければ、仕事として続けていくのが難しくなることもあります。
もちろん、看護部長や看護師長などの役職になると手当がつき、給料がUPが見込めますが、看護師の場合、部長などの役職者の数が一般企業に比べて少なく、そもそも役職につける人数が限られるため、昇給しにくいと言われています。
また、スキルアップのための様々な資格を取得しても、約80%の人が給与には反映されず、給与が上がりにくいと感じています。

病院の経営が年々厳しくなっていることも一因になっています。
勤務している病院の経営状態を調べ、実情を知らないまま病院がつぶれてしまうケースを防ぎましょう。

ライフステージの変化

まだまだ女性の割合が多い看護師は結婚や出産、育児などのライフステージの変化が辞めたい理由として挙がることも少なくありません。
夜勤やシフト制で働くことが難しくなり、心身の負担を考え辞めることを検討する人が多いです。

看護師の仕事自体は社会的なニーズが高く、高齢化も進んでいるためそのニーズはさらに高まりつつあります。
育児や家事をこなしながら集中力が必要とされる医療現場で働くことに辛さやキツさを感じるケースもあるので、ライフステージの変化は大きな要因になります。

向いていないと感じる

特に新人看護師に多いのが、「私は看護師に向いていない」と感じ辞めたいと思うケースです。
これまで学んできたことが通じない場面や環境に自信を失う人もいます。

ただ、みんな最初は新人で、自身の不甲斐なさを感じることはベテランや先輩はみな新人時代に経験しているものです。
だからこそ、現場での経験や成功体験、失敗を積み重ねることで解決することもよくあります。
最初から完璧な人はいないので、割り切って業務に臨むことも辛さを乗り越えるポイントです。
そうすることで、ゆくゆくは気持ちにゆとりも持って働けるようになるかもしれません。

その中で辛さを感じる場合には、無理はしすぎずに一度立ち止まり、自身の適正などを振り返ることも大切です。

やめる前にできること

一人で抱え込まずに、上司や同僚に話してみたり、自分の考え方を少し変えてみたりと気持ちを落ちつかせることを意識してみましょう。
そうすることで、新たな視点や方向性が見つかるかもしれませんよ。

辞める理由の改善を試みる

一人でできることは限られていますが、もし、仕事がうまくいかないなどの悩みであれば、考え方を少し変えることで、手順が改善され、時間的にも余裕を持って仕事ができるようになるなど改善がみられることもあります。

人間関係が原因の場合は、必要以上に仲良くしようとせず割り切った関係性を築くことも一つの手です。
円滑に人間関係を構築するには、以下のようなテクニックもあるので参考にしてみてください。

・相手との共通点を見つけることで親近感を覚えてもらう
・周囲に自分から話しかけることで好意を示す
・ポジティブな感情を表情に出し、視覚でも好意を表す

相談する

上司や同僚に思い切って相談することも視野に入れてみてはいかがでしょう。
例えば、入社条件が効いていたものと違っていたり、夜勤や勤務内容が負担に感じるなら働き方を変えられないかなど仕事上で困っていることは上司に相談してみましょう。
悩みに丁寧に対応してくれる上司ならば、問題解決に向けて動いてくれるかもしれません。
パワハラやセクハラなどをする人物がいるのなら、それを上司に相談して間接的に注意してもらうのも有効でしょう。

同僚には、同じ目線で話ができるので、不満や不安に対し、相手はどう思っているかを聞いてみるのもいいかもしれませんね。
多忙すぎる業務に対して改善を求めたり、自ら改善策を提案するきっかけにもなります。

相談先は、同僚や後輩、上司、さらには経営陣など適材適所でかまいません。
1人で悩まず、誰かに話してみることで解決できることもあります。

異動願いを出す

転職する前に部署を変えることを検討することもできます。
人間関係や職場環境に悩みがあっても不満や愚痴を言わずに部署異動の希望を出すことが大切です。

不満や愚痴を理由にしてしまうと、他責と捉えられてしまい異動がうまくいかないこともあります。
本当は人間関係や労働環境に不満があっても、伏せながら異動願いを出すと円滑に進むケースが多いようです。

思い切って休む

看護師は精神的な疲れが溜まりやすい職業なので、思い切って休暇を取得したり、休職を検討することも大切です。

休暇を取得する場合は、有給休暇や休暇制度などを利用して休暇を取得して、心身のリフレッシュを図ることでネガティブな気持ちからポジティブな気持ちに切り替えることができるかもしれません。
リフレッシュ方法は、趣味に没頭したり、ひたすらゆっくりする、旅行に出掛けるなどさまざまあります。
自身に合うものを選びましょう。

休んでも心身の不調が続き、うつ病やパニック障害などメンタル面での不調の回復が見られない場合には休職を検討しましょう。

それでも辞めたいなら転職

「今の職場では看護師を続けたくても続けられない」
「看護師自体を辞めたい」
そう思う方は転職を検討するでしょう。
転職のメリットやデメリットを知っておくことで後悔のない転職につながるはずです。

転職のメリット

看護師として違う病院に転職する場合のメリットは、以下のようなものが挙げられます。
・労働環境の改善
・給与UP
・ハラスメントや労働基準法違反の解消
・スキルを評価してもらえる
・新たなチャンスが見つかる
といったいわゆる職場改善につながるものが多いです。

看護師を辞めて転職する場合には以下のメリットが考えられます。
・日勤のみで規則正しい生活が送れる
・命と向き合う重圧からの解放
・お休みが取りやすい
・ストレスが減る

など看護師ならではの辛さから解放されるのは大きなメリットになります。

転職のデメリット

他の病院に転職した場合には、給与が下がる可能性がある、研修や勉強会などの機会が減る可能性があるといったデメリットが挙げられます。
看護師の平均年収は他職種と比べると比較的高いですが、別職種に転職すると看護師としての経験値は評価されない場合があり、新たな職種での経験値やスキルが求められるため、給料が下がる可能性があります。
また、夜勤がない日中のみの仕事や定時勤務で退社する場合は、その分の時間労働がなくなるため給料が下がることが考えられます。
特に20年ほどのキャリアのある看護師なら、夜勤手当や役職手当を受けているケースが多く、未経験の職場に転職すると大幅に収入が下がる可能性があります。

また、看護師を1年未満ですぐ辞めてしまうとデメリットが大きいでしょう。
1年未満の早期離職の経歴があると書類選考が厳しくなる場合があり、結果として転職先の選択肢が狭まってしまう可能性があります。
短期での離職はまたすぐに辞めてしまうのではないかと採用担当者が思い、内定が出にくくなるケースも少なくありません。
もちろん、現職をすぐに辞めることで精神的な重荷から解放される場合もありますので、体調を崩してまで我慢する必要はありませんが、一度冷静になって判断してみてください。

転職の方法

一口に転職と言ってもさまざまな方法があります。
病院のホームページから直接応募したり、専用のエージェントを頼ったり、目指したい転職先によって適材適所で方法を選択する必要があります。

病院のHPから

自分で希望する病院や施設を探し、ホームページなどから採用情報にアクセスして、個人で直接応募する方法です。

求人サイトに載っていない求人を見つけられる可能性もありますし、採用担当者からも志望度が高いと評価してもらいやすいです。
その半面、求人探しや応募はもちろん、面接対策から給与や労働条件の交渉まですべて自分で行う必要があります。

また、ホームページの情報だけでは不十分な可能性があります。
例えば、実際の人間関係や待遇などのリアルな情報が欲しい場合は、知り合いや元同僚、先輩などを通して紹介してもらうと失敗しにくくなります。
人づてに情報を得た分内定が出た際に辞退しにくくなることもあるので慎重に。

看護師専用転職サイト

求人情報がまとまっているサイトを利用する方法です。
一括で条件なども検索できるのでホームページを一つ一つ探す手間が減らせます。
応募も自分のペースでできますし、看護師向けの求人サイトもあります。
こちらの方法も履歴書作成や面接対策は自分で行う必要があり、職場の雰囲気なども記載がない場合は調べる必要があります。

あくまでも、求人情報がまとまっているだけなので、履歴書の添削や面接の対策はありませんが、ある程度条件面が決まっている方やまず情報を見たい方にはおすすめの方法です。

ナース用エージェントを利用する

転職をサポートしてくれるエージェントがついてくれる方法です。
数ある求人から適正や条件に合う職場を探してくれるだけでなく、履歴書の作成、面接対策、給与や条件の交渉、退職するところまでアドバイスしてくれます。

どんなエージェントを選ぶかがカギになるので、エージェント探しには時間をかけたいところです。
エージェント自体の口コミや評判をチェックできると安心です。

転職が初めてで不安な方や忙しくて転職のための時間が割けない方にはおすすめしたい転職方法です。

円満退職の準備

転職をする場合や退職する場合には、手順を踏んで退職の準備を進めることが大切です。
必要書類や提出日などを逆算しておくことや引き継ぎなども重要な準備項目になります。

退職を伝える時期の選定

法律上では、14日前までに退職の意思を示せばよいとされていますが、一般的には1か月前までには退職の意思を伝える必要があります。
自身が退職したい日を上司に伝えても、仕事の都合や患者さんの状況、有給の有無などによって退職日の調整が必要な場合もあるので、退職の意思は相談ベースであれば3か月前には話しておくと安心です。
ボーナスをもらってから退職するなど賢く日程を考えるのも選定には重要です。

もし引き留めにあった場合は、その場で聞き入れない態度は取らず、一度持ち帰り、日を改めて退職の意思を伝えましょう。
その際は、理由や意思の固さをしっかり伝えられると◎

書類の提出

退職願・退職届の提出はもちろん必須ですが、他にも離職票や都道府県ナースセンターに提出する書類もあります。
退職届は一般的には、直属の上司である看護師長に手渡しで提出します。
作成自体は手書きが基本ですが、PC作成でも良い場合もあるので確認してみましょう。
病院によっては、書き方の指定があるのでこちらの確認も行います。

離職したことを証明する離職票は、退職前の賃金や離職理由などが記載されています。
失業保険を申請する際に必要になり、多くは退職から2週間以内に、前の職場から郵送で送られてきます。
離職票や源泉徴収票は退職後に郵送されるので受け取り時期は担当者と相談しておくと安心です。

都道府県ナースセンターへの届出は努力義務化されているものですが、離職時に住所、氏名、免許番号などの事項を都道府県ナースセンターへ届け出ましょう。
他にも、退職時には職場から貸与されている健康保険証や身分証明書、名刺、名札、印鑑などはすべて返却の必要があります。

反対に受け取る書類もあります。
離職票をはじめ、雇用保険被保険者証、年金手帳、源泉徴収票、 健康保険被保険者資格喪失確認通知書などを受け取りましょう。

業務の引継ぎ

自身の業務は後任の担当者に引き継ぐ必要があります。

1日の仕事の流れ・作業内容は時系列の箇条書きでの記載がおすすめです。
注意点などは赤字で記載するなど、後任者ができるだけスムーズに業務ができるよう工夫しましょう。
この中には、毎日ではないけれど、週単位・月単位などで行う業務について、内容・頻度・対応方法なども記載しておくと親切です。

作業内容などとは別に、患者さんの情報もしっかりとまとめておきましょう。
病状や経過はもちろん、人柄や接するうえでの注意点、過去のトラブル、アレルギーなど看護を行う上で注意する点も併せて記載します。

他には、業務で使用する書類やファイルの保管場所やまとめ方、備品などの使用方法や委員会活動やプロジェクト活動があれば内容や役割について、業者との取引内容や連絡先もまとめておきます。

引き継いだ業務での疑問などの連絡は、自分のプライベートの連絡先に来るよう連絡先も残しておきましょう。

荷物の整理や掃除

最終出勤日に向けてロッカーや机を徐々に片づけておきましょう。
立つ鳥跡を濁さずというように綺麗にしておくのがマナーです。
書類は必要ないものはシュレッダーにかけ、必要なものはファイリングしたり、借りていた備品も返却しておくなど整理整頓を心掛けておくと慌てずに退職日を迎えることができます。

書類の整理をする中で業務の引継ぎに必要な情報が見つかることもあるので、こちらも早めに手を付けておきたいところです。

まとめ

看護師はハードな仕事であり、続けるには気力や体力、精神力も必要になります。
さまざまな思いをもって看護の世界に飛び込んだでしょうから、辞めたいと感じても一度立ち止まってみることや休んでみることが大切です。

そのうえで、転職に踏み切るのか、もう少し続けるのかを検討し、後悔のない選択をしてくださいね。

記事一覧に戻る