
「『体位変換って、なんで2時間ごとが基本なんですか?』『エアマットレスを使っている患者さんの間隔って、どう考えればいいの?🤔』…後輩指導やカンファレンスで、こんな質問に自信を持って答えられますか?」
そう思う方もいるかもしれません。
日々の業務に追われていると、一つ一つのケアの根拠まで深く掘り下げるのは難しいですよね。
この記事では
- なぜ「2時間」が基準なのか、その科学的な根拠
- 日本褥瘡学会の最新ガイドラインのポイント
- 体圧分散寝具を使っている場合の間隔の考え方
- 患者さん一人ひとりに合わせたアセスメントの具体的な視点
が分かりますよ♪
実は、褥瘡ケアで本当に大切なのは「2時間ルール」を覚えることだけではないんです。
その背景にある科学的根拠を理解し、患者さん一人ひとりの状態に合わせてケアを調整するアセスメント能力こそ、私たち看護師の専門性が光るポイントになります✨
この記事では、国内外の論文やガイドラインに基づいた体位変換の確かなエビデンスから、臨床で明日からすぐに使えるアセスメントの視点まで、一緒に学んでいきましょう!
なぜ「2時間」が基準なの?細胞レベルで見てみよう!🔬
「体位変換は2時間ごと!」って、当たり前のように使っているけど、「なんで2時間なの?」って後輩に聞かれたら、ドキッとしませんか?😅
ここでは、その科学的な根拠を一緒に紐解いて、明日から自信を持って答えられるようになりましょう!
皮膚の下で起こる「虚血(きょけつ)」との時間勝負!
私たちの体は、同じ姿勢でいると体重がかかる部分の血流が悪くなりますよね。
特に骨が出っ張っているところは、皮膚の下の細い血管が圧迫されて、血が通わなくなってしまいます(虚血)。
これが褥瘡の始まりです。
見ての通り、安静にしているだけでも、毛細血管の血流を止めてしまう圧力(約32mmHg)をはるかに超える力がかかっているんです!
そして研究から、この虚血状態が2時間を超えると、皮膚の細胞が元に戻れないダメージを受け始めることが分かっています。
これが「2時間ルール」の大きな根拠なんですね!⏰
血流再開が逆に危ない!?「再灌流障害」ってなに?
実は、危険なのは虚血だけじゃないんです。
長時間圧迫されて血流が止まった後、急に血流が戻ると、その際に活性酸素という物質が発生して、かえって細胞を傷つけてしまうことがあります。
これが「再灌流(さいかんりゅう)障害」です。
これを防ぐためにも、細胞がダメージを受ける前に、こまめに圧力を取り除いてあげることが大切なんですよ❤
最新ガイドラインではどうなってるの?体圧分散寝具の考え方✨
「最近は良いマットレスがたくさんあるけど、それでも2時間ごと?」って思いますよね!
その疑問、最新のガイドラインを基にスッキリさせましょう!
日本褥瘡学会ガイドラインの推奨事項
まずは基本から!日本褥瘡学会のガイドラインでは、体位変換の間隔についてこう示されています。
「4時間まで延長できるんだ!」と単純に考えるのはちょっと待って!✋
ガイドラインの「弱く推奨」という言葉には、「無条件にOKじゃないけど、専門家が判断するならアリかも」というニュアンスが含まれています。
つまり、患者さんの状態をしっかりアセスメントして、安全だと判断できる場合にのみ延長を検討できる、ということ。
まさに、私たち看護師の観察力と判断力が試される場面ですね!
【臨床実践編】明日から使える!個別的な間隔設定のアセスメント👀
じゃあ、具体的にどんなところを見ればいいの?というあなたへ!
患者さん一人ひとりに合わせたケアを考えるための、アセスメントの視点をまとめました。
この4つの視点で、褥瘡リスクを丸ごとキャッチ!
これらの情報を総合的に見て、「この患者さんはリスクが高いから、エアマットを使っていても3時間ごとにしよう」といったように、根拠のある個別的な看護計画を立てることが、プロのケアに繋がります❤
Q&A:臨床での「これってどうなの?」を解決!
最後に、現場でよく聞かれるギモンにお答えします!
Q. 圧切替型エアマットレスなら、体位変換はしなくていい?
A. いいえ、必要です!🙅♀️ マットレスはあくまで褥瘡予防を「補助」するものです。
マットレスだけでは防げない「体のズレ」や「蒸れ」もありますし、定期的に皮膚をしっかり観察するためにも、体位変換は必ず行いましょう。
Q.「マイクロポジショニング」って効果あるの?
A. あります!特に安楽を保ちたい時に有効です🙆♀️
クッションなどを少しだけ使って、体の角度をわずかに変える方法ですね。
完全な除圧にはなりませんが、同じ場所への圧迫を分散させ、患者さんの睡眠や安楽を妨げずにケアできる素晴らしい方法の一つですよ。