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在宅酸素療法(HOT)まるわかりガイド|機器の使い方から生活の注意点、緊急時対応まで

在宅酸素療法の患者指導、何から説明したらいいんだろう?😥 機器の使い方はもちろんだけど、お風呂や外出みたいな細かい生活のことまで、ちゃんと質問に答えられるか不安…。患者さんの前で、しどろもどろになったらどうしよう…。

わかります…!初めての退院指導って、すごく緊張しますよね💦

この記事では、

  • 在宅酸素療法(HOT)の基礎知識と指導の全体像
  • 写真でわかる!酸素機器の具体的な使い方
  • 食事・入浴・外出などシーン別の生活指導ポイント
  • 「もしも」の時に備える緊急時の対応方法

が分かりますよ♪

 実は、在宅酸素療法の指導で大切なのは、ただ手順を伝えるだけでなく、①機器の使い方、②生活上の注意点、③緊急時対応という3つのポイントを体系的に理解し、患者さんの不安に寄り添いながら説明することなんです✨

この記事では、新人看護師のあなたが自信を持って患者指導に臨めるよう、在宅酸素療法の基礎から実践的なQ&Aまでを「指導マニュアル」として、どこよりも分かりやすく解説します!

 

第1章:【指導の前に】まずは基本をおさらい!在宅酸素療法(HOT)とは?

患者さんに説明する上で、まずは私たち自身が基本をしっかりおさらいしておくことが大切です。
自信を持って指導できるよう、ポイントを確認しましょう!

 在宅酸素療法の目的と適応疾患

在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy, HOT)は、病気によって体の中に十分な酸素を取り込めなくなった患者さんが、ご自宅で酸素を吸入する治療法です。

  • 目的:
    低酸素血症を改善し、息切れなどの症状を和らげ、生活の質(QOL)を向上させること。
    そして、生命予後の改善も期待できます。
  • 対象となる主な疾患:
    COPD(慢性閉塞性肺疾患)、間質性肺炎、肺結核後遺症、慢性心不全など。

どれくらい楽になる?患者さんに伝えたいHOTの効果

患者さんやご家族が一番知りたいのは「酸素を吸ったら、どう生活が変わるの?」という点ですよね。
こんな風に具体的なメリットを伝えてあげると、前向きに治療に取り組んでもらいやすくなりますよ👍

  • 「息切れが楽になって、前よりおうちの中を歩き回ったり、お散歩に行きやすくなりますよ」
  • 「夜もぐっすり眠れるようになる方が多いです」
  • 「体を動かすのが楽になるので、身の回りのこともしやすくなります」

導入基準は?(SPO2とPaO2の数値)

私たちが指導する上での根拠となる医学的な基準も、頭の片隅に入れておきましょう。

  • 基準:
    動脈血酸素分圧(PaO2)が55Torr以下の患者さん、または60Torr以下で睡眠時や運動時に著しい低酸素血症をきたす患者さんが主な対象となります。(※細かい基準は医師の判断によります)

第2章:【写真で解説】もう迷わない!3つの酸素供給機器の使い方と指導ポイント

患者さんのお宅に設置される機器は、主に3種類。
それぞれの特徴を写真付きでイメージしながら、指導のポイントをマスターしましょう!

最も一般的!「酸素濃縮装置」

室内の空気を取り込んで、窒素などを分離し、高濃度の酸素を作り出す機械です。

  • メリット: 酸素の補充が不要で、コンセントがあれば24時間いつでも使えます。
  • デメリット: 停電時には使えません。機械なので、多少の作動音がします。
  • <指導のコツ>
    • フィルター掃除: 「週に1回は、加湿ボトルの下にあるフィルターを水洗いしてくださいね」と、具体的な頻度と場所を指し示して説明しましょう。
    • 設置場所: 「機械が熱を持つので、壁や家具から15cm以上離して置いてくださいね」と、具体的な距離を伝えるのが親切です。

 外出時に活躍!「携帯用酸素ボンベ」

高圧の酸素が充填されたボンベで、外出時の必需品です。

  • 使い方:
    1. 圧力計で残量を確認
    2. 流量計を医師の指示通りの数値に合わせる
    3. バルブ(元栓)をゆっくり開ける
  • <指導のコツ>
    • 残量の計算: 「この圧力計のメモリが〇〇になったら交換時期ですよ」と伝えるだけでなく、簡単な計算方法(例:流量1L/分なら、圧力計が1MPaあたり約〇分使えます)を一緒に確認してあげると、患者さんも安心です。
    • 同調器: 「吸うタイミングに合わせて酸素が出る『同調器』を使うと、ボンベが長持ちしますよ」と、便利な機能も紹介しましょう。

キャラ

実際の機会の使い方はリース業者さんが家族に指導してくれることが多いです。
でも、看護師も把握しておく必要があります。
分からないときは業者さんに聞くと教えてもらえますよ🌟

 鼻カニューレ・チューブの管理方法

毎日肌に触れるものだから、清潔ケアの指導はとても重要です。

  • 装着方法: 鼻の穴に入れる2本の突起(プロング)が、しっかり下向きにカーブしているか確認します。
  • 清潔ケア: 「カニューレは週に1回、チューブは月に1回交換が目安ですよ。汚れたらその都度、洗ったり拭いたりしてくださいね」と、交換頻度と日常ケアを分けて説明します。

第3章:【シーン別】患者さんの「?」に答える!日常生活の注意点と指導マニュアル

ここが指導の腕の見せ所!患者さんからよく聞かれる質問に、自信を持って答えられるようになりましょう。

【最重要】火気の取り扱い:火元から『2メートル』の徹底!

これだけは絶対に守ってもらう、最重要項目です!
「酸素自体は燃えませんが、火の燃え方を激しくする性質があります。小さな火種が、大きな火事につながる危険があるんです」と、理由もしっかり伝えましょう。

  • NGなもの: タバコ、ガスコンロ、ストーブ、ファンヒーター、線香、ロウソクなど。
  • 調理時の注意: 「火を使うときは、必ず酸素を外してくださいね。IHコンロや電子レンジは大丈夫ですよ」と、代替案も示すと親切です。

 食事:息苦しくならない工夫は?

  • 一度にたくさん食べると胃が肺を圧迫して苦しくなることがあるため、少量頻回の食事をおすすめしましょう。
  • 前かがみにならないよう、テーブルと椅子の高さを調整することもポイントです。

入浴:安全に入るための手順を教えて!

  • 浴室の外に濃縮装置を置き、長いチューブを使って入浴するのが基本です。
  • 「湯気でSPO2センサーがうまく測れないことがあるので、長湯は避けてくださいね」と伝えましょう。
  • 浴室内での転倒防止のため、手すりや滑り止めマットの利用も促せるとベストです◎。

 睡眠:夜中にチューブが外れたら?

  • 「もし外れても、気づいた時にまた付ければ大丈夫ですよ」と伝え、過度に心配しすぎないように声かけをしましょう。
  • 頬に医療用テープでチューブを軽く固定すると、外れにくくなります。

外出・旅行:どこまで行ける?

  • 準備: 行き先までの時間と滞在時間を計算し、十分な量の酸素ボンベを準備することが大切です。ボンベの残量計算を一緒に練習してあげましょう!
  • 公共交通機関: 電車やバスは基本的にOKですが、航空機や船は会社の規定があるので、事前に確認が必要です。
  • 宿泊: 宿泊先に、在宅酸素療法中であることを事前に伝えておくとスムーズです。

早見表などがあると患者さんも安心かもしれませんね♪


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第4章:【看護師の視点】増悪サインを見逃さない!観察・アセスメント項目

ここからは、私たち看護師がプロとして観察すべきポイントです。
患者さんの変化にいち早く気づくために、しっかり頭に入れておきましょう。

  • SPO2モニタリング: 安静時と労作時(少し歩いた後など)の値を比較し、大きな変動がないか確認します。
  • 皮膚トラブル: カニューレが当たる耳の後ろや鼻の周りが赤くなっていないか、びらんができていないか毎回チェック!
  • 呼吸状態: 呼吸数、チアノーゼの有無はもちろん、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった呼吸音の変化、痰の量や色の変化は重要なサインです。
  • CO2ナルコーシスの初期症状: 酸素の流量が多すぎると起こる合併症です。「頭痛」「眠気(うとうとしている)」「手の震え」「ボーッとしている」などの症状がないか注意深く観察し、家族にも「こんな様子が見られたら、すぐに連絡してください」と伝えておきましょう。

第5章:【緊急時対応マニュアル】”もしも”の時に患者さんと家族を守るために

患者さんと家族が一番不安なのが「もしも」の時。
パニックにならないよう、具体的な対処法を一緒に確認しておくことが、何よりの安心材料になります。

患者さんが家ですぐに確認できるようにマニュアルを作成するのも🙆

ケース1:停電で濃縮装置が止まったら…

  1. 慌てないで! まずは落ち着いて、携帯用の酸素ボンベに切り替えます。
  2. 電力会社に電話して、復旧の見込みを確認します。
  3. ボンベの残量が少なくなりそうなら、酸素供給業者に連絡します。

ケース2:機器のアラームが鳴ったら…

  • 「ピーピー!」という高い音は、チューブの折れや詰まりが原因のことが多いです。チューブが体の下敷きになっていないか、ねじれていないか確認してもらいましょう。
  • それでも鳴りやまない場合は、機器の故障も考えられるため、すぐに業者へ連絡するよう伝えます。

ケース3:息苦しさが急に強くなったら…

  1. まずは楽な姿勢(座って少し前かがみになるなど)で安静にします。
  2. 口をすぼめて、ゆっくり息を吐く「口すぼめ呼吸」を促します。
  3. それでも改善しない場合は、ためらわずに病院やかかりつけ医、訪問看護ステーションに連絡するよう指導します。

まとめ

在宅酸素療法の指導は、覚えることが多くて大変に感じるかもしれません。
でも、あなたの丁寧な説明一つひとつが、患者さんとご家族の「家での安心な暮らし」に直結します。

この記事で学んだことを「お守り」にして、自信を持って患者さんの前に立ってくださいね😊

<参考・引用>
LIFULL介護
環境再生保全機構
公平病院
日本医療教授システム学会
筆者 紹介

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