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看護師奨学金の返済が免除に? 制度・注意点・申込手順など詳しく解説

看護師になる夢を学費が原因で諦めていませんか?

「看護師は子供の頃からの夢だけど、学費が高くて……」

「看護師の奨学金、気になるけど、返済が大変そう……」

看護学校に通うとなると、どうしても避けては通れない「学費」。現実を知ったとき、「私には払えない…」と思ってしまいがちですが、看護師の奨学金を上手に活用することで看護学校に通えます。なかには、奨学金の返済が免除になるチャンスも! まずは、奨学金の内容や返済についてしっかり知るところから始めましょう。

この記事では、以下のような内容を紹介します:
看護師奨学金の詳細(制度・注意点・申込手順など)
看護師向け奨学金の種類
返済が免除になる条件
奨学金の手続きステップ
奨学金にまつわるQ&A
奨学金の思わぬ落とし穴と対処法

プロの現場を知る看護師目線で、**「看護師向け奨学金事情」**を解説しています。ぜひブックマークして、奨学金を検討したいときや手続きの際に役立ててくださいね!

【看護師奨学金返済免除の条件早見表(例)】

月額貸与額 奨学金総額 必要な勤務年数 勤務先条件 備考
2万円/月 72万円(3年間) 2年間

学校指定医療機関

看護学校独自の奨学金制度で多い

3万円/月 108万円(3年間) 3年間

指定病院(例:自治体・連携施設)

一般的な都道府県の制度で多いパターン

5万円/月 180万円(3年間) 5年間

公立・民間指定医療機関

一部返済が必要になることもある

7万円/月 252万円(3年間) 5〜6年間

地域医療機関など

地域偏在対策型の制度で多く見られる

10万円/月 360万円(3年間) 6年間

特定地域・特定分野の医療機関

高額貸与の場合は勤務年数も長めになる傾向

看護師の奨学金は返済が免除になる!

「看護師を目指したいけれど、学費の負担が大きくて不安…」と感じる方も多いのでは? そこで注目したいのが、看護師向けの奨学金制度です。

看護師の奨学金制度は、一定の条件を満たすことで「返済が免除になる」制度が多く存在する点が大きな魅力です。通常、奨学金といえば卒業後に返済義務が生じるものですが、看護師の場合は、地域医療への貢献や特定施設での勤務などの条件をクリアすれば、返済しなくても良いケースがあるのです!

そこで、「どのような制度で返済免除が受けられるのか?」「申し込みや勤務条件はどうなっているのか?」「万が一条件を満たせなかった場合はどうなるのか?」などの疑問を解決しながら、看護師奨学金の返済免除制度について詳しく紹介していきます。少しずつ検討しながら、後悔のない選択をしましょう。

看護師の奨学金制度を理解しよう

看護師を目指す人が利用できる奨学金制度は、大きく分けて「返済が必要な一般的な奨学金」と「条件付きで返済が免除される奨学金」の2種類あります。前者は、いわゆる日本学生支援機構(JASSO)のような制度で、将来的に一定額ずつ返していきます。一方、後者の奨学金は、卒業後に特定の病院や地域に一定期間勤務すれば返済義務がなくなる、という条件付きの支援です。

このような制度は、自治体・病院・看護学校など、提供元によって内容が異なることも。また、申し込み時期や必要書類、勤務条件なども制度ごとに異なるため、早めに情報収集しておきましょう。

看護師向け奨学金の種類と特徴を徹底比較!

看護師を目指す学生向けの奨学金制度は、全国に数多く存在しますが、その内容や返済条件、免除の有無などは提供元によって違いがあります。「どれを選べばいいのか分からない」「制度の違いがよく分からない」と迷ってしまう方も少なくないでしょう。

奨学金は、単に“お金を借りる”制度ではなく、将来の働き方や進路にも大きく関わってくる重要な選択。特に返済免除が可能な制度を利用する場合は、「どこで働くか」「どれくらいの期間働くか」などの条件をしっかり確認する必要があります。

そこで、主な看護師向け奨学金制度を4つのタイプに分けて、それぞれの特徴やメリット・注意点を分かりやすく比較します。自分に合った制度を選ぶための第一歩として、チェックしてみましょう。

①【全額免除も】自治体が提供する修学資金制度

地方自治体が独自に実施している「看護師修学資金制度」は、返済免除制度の代表的な存在。都道府県や市町村が看護学生に月額数万円(例:5万円前後)を支給し、卒業後に指定地域の医療機関や福祉施設などで一定期間勤務することで、返済が全額免除される場合が多い傾向にあります。

この制度は、地域の医療人材不足を解消する目的で導入されており、「地元に貢献したい」「Uターン就職を考えている」という方には特におすすめ。ただし、勤務先や期間(例:3〜5年)の条件が明確に決められており、途中で辞めた場合は返済義務が生じることを覚えておきましょう。

制度の詳細や募集時期は自治体ごとに異なるため、進学前または在学中に各自治体の公式サイトなど必ず確認を!

②【勤務で返済不要に】病院独自の奨学金制度

民間の病院が独自に設けている奨学金制度も、看護学生にとって心強い支援のひとつ。多くの場合、指定病院に卒業後一定年数勤務することで、返済が免除または大幅に軽減される仕組みです。

このタイプの制度は、病院が将来の人材を確保する目的で導入しており、奨学金額は月額3万〜5万円程度が一般的です。卒業後の就職先がある程度決まっている安心感があり、臨地実習で病院の雰囲気に触れやすいのも良いところ。

しかし、勤務年数や部署配属に関する希望が通りづらい場合もあるため、奨学金を受ける前に契約内容をよく確認し、自分に合った病院かどうかを見極めましょう。

③【条件付き免除あり】学校が提供する奨学金

一部の看護学校や大学では、独自の奨学金制度を設けており、学業成績や経済状況などに応じて支給されます。これらの奨学金の中には、条件を満たせば返済が免除されるタイプも。

例えば、「学業優秀者への無利子奨学金」「特定の地域出身者向けの奨学金」など、対象が限定されているケースが多いため、自身が該当するかどうかを事前に確認しておく必要があります。学校が定めた成績基準や学業継続条件を満たしていないと打ち切りになる可能性もあるため、学業との両立も求められます。

また、卒業後に系列病院への就職を条件としている場合もあり、制度の詳細や将来のキャリアプランと照らし合わせながら選択することが大切です。

④【助成金など】その他の看護師向け支援制度

奨学金以外にも、看護師を目指す人を対象としたさまざまな経済的支援制度があります。たとえば、民間団体や医療法人が提供する「助成金」や「給付型支援金」などは、返済不要で受け取れる場合が多く、申請できる機会があれば積極的に活用することをおすすめします。

その中には、看護職復職支援やひとり親家庭支援など、特定の背景を持つ人に特化した制度もあります。さらに、地域によっては、学生寮や家賃補助といった住居支援を含む包括的な制度が用意されているケースも。

これらの制度は、自治体や看護協会の公式サイト、学校のキャリアセンターなどで情報提供されているため、こまめに情報収集をしましょう。

返済が免除になる具体的な条件とは? 月5万円×最大4年間も可能!

「返済免除」と聞くと嬉しい反面、「どんな条件で免除になるの?」「本当に全額返さなくていいの?」と不安に思うことも…。実際、看護師向けの奨学金制度には、返済免除が可能なケースが複数ありますが、その多くは「一定の勤務条件」を満たすことが前提となっています。

たとえば、「卒業後に指定された医療機関や地域で3〜5年程度勤務する」などの条件を達成することで、月額5万円の奨学金を最大4年間受け取りながら、実質的に返済不要となるケースも! ただし、途中で退職した場合や条件を満たせなかった場合には、原則として一括返済が求められることもあるため、注意することが大切です。

そこで、返済が免除になる代表的な条件やその背景、注意点などをここで確認しましょう。

地域勤務で返済免除になるケース

看護師奨学金の返済免除制度のなかで、最も多く導入されているのが「地域勤務による返済免除」です。これは、都道府県や市町村が設ける修学資金制度に多く見られ、在学中に貸与された奨学金を、卒業後にその地域内の医療機関や福祉施設で一定期間勤務することで返済不要とする仕組みとなっています。

たとえば、茨城県では看護職員修学資金制度が実施されており、月額5万円の資金を正規の修業年限中に貸与。卒業後、県内の指定施設で貸与期間と同じ年数勤務すれば、返済が免除されます。

また、新潟県でも「新潟県看護職員修学資金貸与制度」として、看護学生に月額5万円貸与されます。卒業後に県内の指定施設で一定期間勤務することで、返済が全額免除に。

※出典:「県内医療施設で看護職向け修学資金制度を設けている施設一覧」(茨城県)、「新潟県看護職員臨時修学資金制度に関するお知らせ」(新潟県)

公立病院や特定施設に就職するケース

奨学金の返済免除制度の多くでは、卒業後に都道府県が指定する医療機関で一定期間勤務することが免除の条件とされています。厚生労働省の通知によれば、これは「看護職員の確保が特に困難な施設」に勤務する意思を持つ学生を対象に修学資金を貸与するという方針に基づいています。

この「特に困難な施設」には、公立病院(県立・市立病院)や、国立病院機構が運営する病院、特定機能病院、地域医療支援病院などが含まれるケースがあります。前項で紹介した新潟県と茨城県を例にすると、新潟県では「特定医療施設等」、茨城県では「指定施設」などと要項に明記されており、知事が定めた一定の医療機関で所定の期間勤務することで、修学資金の返還が免除される仕組みになっています。対象となる施設の範囲や条件は、各都道府県が個別に定めており、実際の制度要項や募集要領での確認が欠かせません。

こうした施設で所定の年数(貸与期間と同等または3年以上)勤務すれば、修学資金の全額返還が免除されることが多いです。特に、地域における基幹医療を担う施設での勤務は、制度の趣旨にも合致しやすく、返済免除の対象となることがあります。

しかし、対象施設や免除条件は自治体ごとに異なるため、募集要項や規程の「勤務先の指定要件」を必ず確認しましょう。施設によっては分娩制限のある診療科や夜勤体制など、働き方に差があるため、キャリアとの整合性も考慮して選ぶことも大切です。

※出典:厚生労働省「看護師等修学資金の貸与について

勤務条件で気をつけたいポイント

看護師奨学金の返済免除制度を利用する際に「勤務条件」に注意すべき! 多くの制度では、卒業後に一定年数(多くは3~5年)を、都道府県が指定する医療機関で継続して勤務することが免除の前提となります。多くの場合、「連続勤務であること」「指定された職種・勤務形態であること」が求められます。

たとえば、途中で産休・育休を取得したり、パートタイム勤務に切り替えたりした場合、その期間が免除対象に含まれるかは制度によって違いがあります。また、指定期間より早く退職したり、勤務先を勝手に変更した場合には、奨学金の返還義務が発生する可能性も。

さらに、病院によっては夜勤や部署配属の制約もあるため、勤務条件が自分のライフプランと合うかを見極めましょう。申し込み前には、募集要項や契約書の中にある「勤務条件」「免除の条件に関する条項」を必ずよく読み、不明点は担当窓口に確認を!

返済免除になるまでの流れと必要な手続きをチェック!

奨学金の返済免除制度は、単に「勤務すれば自動的に免除される」というわけではありません。申込から貸与、そして卒業後の勤務・免除申請に至るまでには、いくつかの手続きや確認事項があります。その中でも、最初にどこで制度を申し込むか、いつまでに必要書類を提出するかといったスケジュール管理が鍵に。

また、返済免除の申請は「勤務完了後に申請して認められる」ケースが多いため、勤務中も条件をきちんと満たしているかを意識するようにしましょう。場合によっては、毎年の報告や施設からの証明書提出が必要になることもあります。

ここでは、奨学金返済免除までの全体的な流れと、必要となる主な手続きをわかりやすく解説します。制度を最大限に活用するためにも、やるべきことを確実に、丁寧に行いましょう。

学校・病院・自治体… どこで申し込める?

看護師奨学金の返済免除制度は、提供元によって申し込み窓口が異なります。大きく分けると、「自治体(都道府県・市区町村)」「医療機関(主に病院)」「看護学校や大学」が存在します。それぞれ申込先や申請手順が異なるため、早めに確認しておきましょう。

都道府県が実施する「看護師等修学資金貸与制度」は、県の健康福祉部や保健所などが窓口となっており、多くの場合、公式サイトや学校を通じて申請書を入手できます。一方、病院独自の奨学金制度は、採用予定者を対象に人事・採用課が対応し、説明会や実習時に案内されることがよく見られます。

また、看護学校が提供する奨学金については、入学時の書類配布やオリエンテーションなどで案内され、学生課や教務課が窓口となります。これらの制度は、同時に併用できない場合や、申込時期が限られていることもあるため、複数の制度を検討する際はスケジュール管理も徹底して行いましょう。

まずは在籍予定または在学中の学校に相談し、自分が対象となる制度がどこで申し込めるのかを把握しておくことが第一歩!

申込から返済免除までの5ステップ

看護師奨学金の返済免除制度を正しく利用ために、申込から免除完了までの流れをあらかじめ把握しておきましょう。手続きを正確に進めることで、トラブルや返還義務の発生を避けられます。以下に、返済免除までの基本的な5ステップをご紹介します。

  1. 制度を調べる
    まずは自治体・病院・学校などが提供する奨学金制度の内容を確認します。免除条件や勤務先の指定範囲、申込時期などを比較して、自分に合った制度を見つけましょう。
  2. 申込
    募集要項に従って、申請書や必要書類を提出します。学校を経由して申し込む場合も多いため、事務担当への相談も忘れずに。
  3. 貸与を受ける
    在学中に月額数万円の奨学金が支給されます。貸与期間中は条件違反がないように気をつけましょう。
  4. 指定の勤務先で勤務
    卒業後、指定された医療機関や施設に一定年数勤務することが返済免除の条件です。途中での離職は原則返還対象になります。
  5. 返済免除の申請
    所定の勤務期間を満たした後、証明書類を提出して返済免除の手続きを行います。忘れずに申請しましょう。

返済免除制度のある自治体・病院の例を紹介!

奨学金の返済免除制度は、全国の自治体や病院で幅広く導入されていますが、制度の内容や条件は地域によって大きく異なります。たとえば、月額5万円の修学資金を最長4年間支給し、指定された医療機関で3年間勤務すれば返済が免除されるケースもあれば、対象施設や職種、勤務形態に細かい指定があるケースも。

「具体的にどんな自治体や病院が返済免除制度を設けているのか」を知っておくことで、自分に合った制度を選びやすくなりますよ! また、Uターン・Iターンを検討している人にとっては、地元や希望地域に制度があるかどうかも重要な判断材料に。

この章では、実際に返済免除制度を導入している自治体や病院の具体例を紹介します。制度の仕組みを理解するだけでなく、将来の進路選びの参考にもなるはず。

東京都の返済免除付き奨学金

東京都では、看護師等を目指す学生を対象に「看護師等修学資金貸与制度」を実施しています。この制度を利用することで、在学中に月額2.5万円から最大10万円までの修学資金が貸与され、卒業後に一定の条件を満たすことで返還が免除されます。

具体的には、都内の医療機関等で5年間の看護業務に従事した場合、貸与された修学資金の全額免除に。また、令和7年4月の制度改正により、返還免除額の拡大や返還免除条件の緩和が行われて、より利用しやすくなりました。

たとえば、貸与月額が5万円の場合、都内の指定施設で5年間勤務することで、5万円×貸与月数分の返還が免除されます。さらに、指定施設で7年間勤務した場合、免除額が最大で10万円×貸与月数に拡大!

※出典:東京都「看護師等修学資金貸与事業」、「東京都看護師等修学資金について」、「令和7年4月 制度改正

福島県の修学資金制度

福島県では、看護師を目指す学生を対象に「保健師等修学資金貸与制度」が実施されています。この制度では、在学中に月額39,000円(国公立)または56,000円(私立)の修学資金が貸与され、卒業後に一定の条件を満たすことで返還が免除されます。

具体的には、県が指定する医療施設等で5年以上保健師等の業務に従事した場合、貸与された修学資金の全額が免除されます。ただし、卒業後に1年以内に免許を取得できなかったり、指定された施設で勤務しなかったりした場合は、貸与された資金の返還が求められます。

※出典:「令和7年度福島県保健師等修学資金修学生募集のお知らせ~新規貸与~

返済免除制度がある病院(例)

独立行政法人国立病院機構

独立行政法人国立病院機構では、看護学校等に在学する学生を対象に奨学金制度が実施されています。この制度では、在学中に奨学金が貸与され、卒業後に貸与を受けた病院に就職し、貸与期間と同等の期間勤務することで返還が免除される仕組みになっています。

たとえば、3年間の貸与を受けた場合、卒業後に同じ病院で3年間勤務することで、返還義務が免除に。しかし、看護学校等を中途退学した場合や、卒業後に貸与病院に就職しなかった場合は、貸与額を一括で返還しなければなりません。

※出典:独立行政法人国立病院機構

牛久愛和総合病院(茨城県)

牛久愛和総合病院では、看護学生を対象に奨学金制度を提供しており、在学中に月額6万円の奨学金が貸与されます。卒業後に当院で一定期間勤務することで返還が免除される仕組みです。

具体的には、貸与総額を6万円で割った月数が「返済免除期間」となり、その期間当院で勤務することで返還義務が免除されます。例えば、3年間で総額216万円の貸与を受けた場合、36ヶ月(3年間)の勤務で返還が免除されるということ。

また、返済免除期間中に退職した場合は、未勤務分に相当する金額を一括で返還する必要があります。さらに、在学中の留年期間中は奨学金の支給が停止されますが、進級後に支給が再開される流れです。

※出典:牛久愛和総合病院

看護師の奨学金にまつわる疑問を解決!【Q&A】

奨学金の返済免除制度には多くのメリットがある一方で「本当に免除されるの?」「途中で辞めたらどうなる?」など、細かい条件や例外が気になることも…。特に、進学前や在学中に制度を利用する際は、曖昧な理解のまま契約してしまうと、思わぬ返還義務やトラブルにつながることもあるので気をつけなければなりません。

この章では、看護師向け奨学金に関してよくある質問をQ&A形式でわかりやすく解説します。疑問や不安を払拭しましょう。

学校独自の奨学金でも免除になる?

看護学校や大学が独自に設けている奨学金制度の中にも、返済免除が認められるものがあります。ただ、その多くは「成績優秀者への給付型奨学金」や「特定の条件を満たす学生限定」といった制度であり、免除が保証されているわけではありません。

中には、系列の医療機関に就職することで返済が免除になる「条件付き貸与型奨学金」を設けている学校も! こうした制度は、学校と就職先が連携している場合に多い傾向にあり、就職先がほぼ内定しているような安心感を得られる点もメリットです。

しかし、免除の条件は学校によって異なるため、申し込み前に必ず制度内容を確認し、不明点は学校の窓口で相談しましょう。

他の奨学金と併用しても免除される?

奨学金制度によっては、他の奨学金との併用が認められている場合と、併用不可の場合があります。たとえば、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金と、自治体の修学資金制度を併用できるケースもあれば、「本制度のみ利用可能」と明記されているものも。

また、併用が認められていても、返済免除の対象となるのは自治体や病院が貸与した奨学金のみであり、他機関からの貸与分については原則返済義務があります。併用時は所得制限や貸与上限などの条件が課されることもあるため、制度内容をしっかり頭に入れておきましょう。

国家試験に不合格だったらどうなる?

看護師国家試験に不合格だった場合、多くの奨学金制度では、一定の猶予期間内に合格すれば返済免除の対象になることがあります。制度によっては、一定の猶予期間内の合格で免除が認められる場合があります。

再受験の意思がない場合や、再受験でも合格できなかった場合は、返済免除の対象から外れ、貸与金の返還を求められる可能も。制度によっては「卒業後1年以内の免許取得」が明記された条件となっていることもあるのでしっかり確認しましょう。

万が一不合格となった場合でも、まずは貸与元(自治体や病院)に相談し、再受験の意志や今後の対応について確認しておくことが大切です。

結婚や出産で退職した場合はどうなる?

奨学金返済免除の条件として「一定期間の勤務継続」が求められる制度では、結婚や出産などのライフイベントによって途中退職した場合、免除条件を満たせなくなるケースがあります。その場合、退職時点までに勤務した期間に応じて、返還が求められことも。

一方で、制度によっては育児休業や産前産後休暇の取得期間を「勤務継続」とみなす運用を行っている場合もあります。勤務中断が一時的であれば、免除対象として扱われる可能性もあるため、早めに貸与元に相談しましょう。

奨学金返済免除の思わぬ落とし穴! 注意すべき点と対処法

奨学金の返済免除制度は、看護師を目指す学生にとって大きな支援となる制度ですが、「免除されるはずだったのに返還が必要になった」「制度の条件を正しく理解していなかった」といったトラブルも少なくありません。制度の仕組みを十分に把握していないまま利用すると、思わぬ返還義務が生じたり、金銭的な負担が発生したりすることも…。

特に、勤務先の変更・途中退職・成績不振・国家試験の不合格といったケースでは、免除が無効になる場合もあるため、事前に制度内容をよく理解し、自分の進路やライフプランに照らして検討しましょう。

今回、制度を利用するうえで注意しておきたい落とし穴と、その対処法について具体的に紹介します。安心して制度を活用するためのヒントにぜひ!

途中で辞めたらどうなるの? 契約違反のリスクと対応策

奨学金の返済免除制度を利用している場合、免除の条件として「指定された医療機関で一定期間継続して勤務すること」が定められていることが多く見られます。そのため、やむを得ない理由で途中退職すると、未達分に応じた返還が必要になる可能性があります。

多くの制度では「貸与金の一括返還」が原則とされており、すでに免除されていた分も含めて返還対象となるケースも。ただし、自治体や病院によっては分割返済や減額制度を設けていることもあるため、事情がある場合はまず相談しましょう。

もし、退職を検討する場合は、制度ごとの契約内容をあらかじめよく確認し、トラブルを未然に防ぐためにも、早めに貸与元と連絡を取ることが大切です。

返済できない場合の相談先と解決方法とは…?

勤務条件を満たせずに返済義務が発生したものの、経済的な事情などで一括返還が難しい場合もあるでしょう。そのようなときは、まず貸与元である自治体や医療機関の担当窓口に相談を! 事情を伝えることで、分割返済や猶予措置、減額措置が認められることもあります。こうした対応は申請や証明書類の提出が必要になるため、早めの行動が鍵に。

相談先は制度ごとに異なりますが、一般的には以下のような窓口が該当します。

  • 自治体の医療人材確保担当(都道府県の健康福祉部など)
  • 奨学金を実施している病院の人事課または看護部
  • 在学していた看護学校や大学の学生課・奨学金担当
  • 地域の看護協会が窓口になっていることもあります

困ったときは1人で悩まず、まずは制度を運用している担当窓口や、進学元の学校、就職先の総務・人事担当などにも相談してみるのがおすすめ。誠実に対応することで、柔軟な支援が受けられる可能性があります。

奨学金を返済できない場合の減額申請は?

日本学生支援機構(JASSO)など多くの奨学金制度では、一定の条件を満たすことで「減額返還制度」があります。これは、月々の返済額を半額または一部に減らし、返還期間を延長することで負担を軽くする制度です。

<申請のポイント>

所得の基準 本人の年収が基準以下である必要がある(例:年収325万円以下など)。
申請時期 返還開始前、または返還中でも申請可能。
必要書類 所得証明書、課税証明書、申請書などが求められる。
承認期間 1年ごとの審査で、更新が必要。

また、延滞前に相談することが大切です。延滞が続いてしまうと、信用情報に傷がつく可能性もあるため、返済が難しいと感じたら早めに奨学金の窓口へ連絡しましょう。

まとめ|奨学金の制度をきちんと理解して、自分に合うものを選択しよう

看護師を目指す上で、奨学金制度は経済的な負担を軽減し、学びに集中できる大きなサポートになります。なかでも、一定の勤務条件を満たせば返済が免除される制度は、将来の不安を軽くしてくれる有効な選択肢の1つです。

しかし、返済免除には制度ごとに細かな条件が設けられており、内容をきちんと理解しないまま申し込むと、思わぬ返還義務やトラブルにつながることもあります。申し込み前に制度の種類や免除条件、申請手続き、勤務先の指定などをしっかり確認し、自分のキャリアやライフプランに合った制度を選びましょう。

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