「病院勤務がつらい・・・」
「病院以外でおすすめの看護師の仕事はある?」
多くの看護師が勤務先に選んでいるのは病院ですが、「病院勤務が合わない」「他の職場に興味がある」といった理由で、転職先を探している看護師は多いです。
最終的に転職するかどうかは別にしてどんな転職先があるか、知っておくことに越したことはありません。
この記事では看護師が病院以外に転職する際のおすすめを紹介していきます。
「給料が安い…」「医療ミスのプレッシャーに耐えられない…」「夜勤が辛い…」など、病院勤務に少しでも不満がある方は、ぜひ続きをご覧ください!
看護師におすすめしたい病院以外の転職先20選!
勤務先 | おおよその年収 | 夜勤の有無 | 仕事量 |
---|---|---|---|
訪問看護師 | 400~600万円 | なし | 多い |
介護施設 | 440~600万円 | 施設による | 普通 |
献血ルーム | 340~370万円 | なし | 少なめ |
産業看護師 | 400~500万円 | なし | 少なめ |
美容クリニック | 450~600万円 | 少ない | 普通 |
治験コーディネーター | 400~500万円 | なし | 多い |
臨床開発モニター | 400~700万円 | なし | 多い |
フィールドナース | 400~600万円 | なし | 多い |
コールセンター | 400~500万円 | なし | 少なめ |
イベントナース | 300~400万円 | イベントによる | 少なめ |
ツアーナース | 日給が多い(1~1.5万円) | ツアーによる | 少なめ |
保育士 | 300~400万円 | なし | 多い |
キャバ嬢 | 歩合制 | 夜がメイン | 多い |
自衛隊 | 410~600万円 | なし | 多い |
健康センター | 300~400万円 | なし | 少なめ |
刑務所看護師 | 300~450万円 | なし | 少なめ |
テーマパーク | 375~600万円 | なし | 少なめ |
シップナース | 600~800万円 | 少ない | 多い |
空港 | 400~500万円 | あり | 多い |
医療ライター | 歩合制 | なし | 自分次第 |
病院以外でも看護師として、もしくは看護師の経験を活かして働ける職場は、たくさんあります。
色々なジャンルがありますが代表的な職場20選をそれぞれ紹介していきます!
訪問看護師
訪問看護師は病気や障害を持つ人が、住み慣れた場所で暮らせるように、自宅を訪れて看護を行い生活のサポートをする仕事です。
訪問看護師になるには「正看護師免許」または「准看護師免許」が必須で、その他に自宅へ訪問するために必要な「運転免許」を求められることもあります。
臨床経験を3~5年求められることもありますが、新卒でも採用される場合もあります。ただし精神科訪問看護を行う場合は精神科の勤務経験を求められることが多いです。
病院との違い
- 患者さん1人1人に向き合う時間が多い
- 仕事の場所が患者の自宅
- 夜勤はない代わりにオンコール対応がある
- 1人で動くことが多いため自己判断が重要になる
介護施設
介護施設の看護師は高齢化社会の影響で需要が高まり、病院の看護師から転職する人も多くなってきています。
介護施設で働くメリットは「夜勤がない」「体力的な負担が少ない」「技術や経験が少なくても働ける」といったものがありますが、逆に患者が入退院を繰り返す病院と違って、長い間介護することが多いですので、「コミュニケーションが苦手」な人は向いていませんし、給料も病院で働いていた時より下がる傾向にあります。
病院との違い
- 医療行為は少ない
- 看護師1人の責任は病院より重い
- 自由な時間は病院より多い
- 介護士との連携が重要
- 入居者とのコミュニケーションも重要
献血ルーム
献血ルームの看護師は日本赤十字社などの血液センターに所属し、献血ルームや採血バスで主に採血を行う仕事です。
採血に特化している仕事の為、必要とされる技術が少ないため、病院で働く看護師より給料が安いことが多いですが、時間的余裕や精神的な負担が少ないことが特徴です。
病院との違い
- 夜勤がない
- 給料が低い
- 看護技術が上がりにくい
- 身体的負担は少ない
産業看護師
産業看護師とは、企業に雇われ主に社員の健康管理を行う看護師です。
給料は企業から支払われるため、同じ産業看護師でも勤める企業によって、大きく変わることもあります。
夜勤もなく大きな看護をするケースはかなりすくないため、病院の看護師より気持ちが楽と感じる人も多く、転職を考えている看護師に人気の職業です。
しかし募集自体が少ない傾向にあり、もし巡り合えたとしても競争率も高いため、狭き門となっています。
病院との違い
- 治療より健康管理がメイン
- デスクワークが多い
- 1人で判断することが多い
- 時間的余裕がある
- 企業の業績が悪くなると職を失う不安定な部分がある
美容クリニック
美容クリニックの看護師は採血や点滴、注射など基本的な医療に加えて、レーザー脱毛や美容外科手術の助手を行います。
夜勤はないクリニックが多く、給料も病院で働くより高いケースも多いため、美容に興味がある人にはおすすめです。
ただし美容クリニックに来る患者は美意識の高い人ばかりですので、施術も緊張しますし患者からの注文が多くなる場合もあります。
病院との違い
- 患者が健康
- 夜勤がない
- 自分の腕次第で年収1,000万円も夢ではない
- 病院の看護師とは違った特殊なスキルが身に付く
治験コーディネーター
治験コーディネーターは新薬の治験が円滑に行われるように、医師・看護師・製薬会社・被験者の調整とサポートを行う仕事です。
医療機関に所属している治験コーディネーターもいますが、治験施設支援機構(SMO)に所属して治験コーディネーターとなることもあります。
治験コーディネーターになる必須の資格というものはありませんが、看護師免許を持っていると採用に有利に働くことがあります。
病院との違い
- 医療行為自体は少ない
- 夜勤がない
- タスク管理能力が必要
- コミュニケーション能力が求められる
- デスクワークがメイン
臨床開発モニター
臨床開発モニター(CRA)とは医薬品の有効性や安全性を確認するための治験が、ルールに則って行われているか監視・確認し、データ収集や報告書作成の仕事を行う職業です。
臨床開発モニター(CRA)は主に製薬会社か製薬会社から治験を受託する開発業務受託機関(CRO)に所属します。
医療や医薬品に高い知識を持っている人や、責任感が強く高いコミュニケーション能力を備えている人が向いています。
病院との違い
- 看護行為はほぼやらない
- デスクワークがメイン
- 直接患者と接することが少ない
- 医学・薬学の高い知識が必要
フィールドナース
フィールドナースは医療機器メーカーなどで、自社製品の営業のサポートやアフターケアといった、サービスのサポートを行う仕事です。
別名クリニカルスペシャリストやクリニカルコーディネーターと呼ばれ、最新の医療機器や専門的な医療知識を必要とします。
取引相手が医者や病院の上層部ということもあり、やりがいを持って取り組める職業の1つです。
病院との違い
- 主な仕事内容は営業
- 土日休みで夜勤がない
- 医療の知識に加えて営業スキルやコミュニケーション能力が求められる
コールセンター
コールセンターは電話を通してお客の相談に対応して問題を解決する仕事です。
様々な企業や施設の応募がありますが看護師免許を持っているなら、医薬品や医療機器メーカーを販売している医療系コールセンターがおすすめ!
看護師免許を持っていると採用率がグンと跳ね上がりますし、待遇も変わって来ることが多いです。
それに相談内容に対する深い知識がなければ十分な対応ができないことがありますので、興味のあるものや得意な分野の系統を選びましょう。
病院との違い
- 夜勤なし
- 座りながらの仕事がメイン
- 服装が自由
イベントナース
イベントナースは音楽やスポーツなどのイベント会場で、イベントに訪れたお客の突発的な病気や怪我に対応するお仕事です。
イベントナースとして働いている看護師は、正社員はごく僅かでほとんどの人が、派遣やアルバイトといった雇用形態で働いています。
忙しさはイベントによって異なりますが、夏場は熱中症・冬は感染対策など忙しいことも多く、自己判断で対応しなければならないケースもあり、責任もそれなりにありますので、楽な仕事という訳ではありません。
病院との違い
- 仕事する場所が毎回違う
- 看護師の判断で対応することが多い
- 残業は少ない
ツアーナース
ツアーナースはイベントナースと仕事内容は似ていて、ツアーに同行し参加者の健康管理を行い、体調不良者が出た場合に対応する仕事です。
雇用形態は基本的に単発か派遣で、繁忙期には募集が一気に増えますが、閑散期もあるため安定した仕事とは言えません。
ツアーを通して色々な場所に行けるため、旅行好きの人には良いかも知れませんが、仕事ということを忘れないようにしましょう!
病院との違い
- 看護師1人の場合も多いため自己判断が必要
- 色々な場所に行ける
- 宿泊がある際は24時間対応になる
保育士
保育士は子供の成長を見守るやりがいのある仕事で、子供が好きな人には特に人気のある職業です。
共働きが当たり前の時代になってきましたので、少子化とはいえ保育士の需要は今もまだ高い水準にあります。
給料が高い訳でもなく肉体的に楽なわけでもありませんが、保育士を目指す人や憧れる人はたくさんいます。
病院との違い
- 元気な子供と関われる
- 土日が休みのところが多い
- イベントや行事がたくさんある
キャバ嬢
看護師とキャバ嬢はまったく違う職業のように思えますが、就業時間が不規則な看護師にとって、週1など短時間でも働けて尚且つ高時給なため、副業に選ぶ人も少なくありません。
そして自身の人気によっては上限なしに稼げる可能性がある夢が見られる仕事でもあります。
仕事のメインは接客で楽しくお酒を飲めるように場を盛り上げることです。
キャバ嬢を専業にしている人は同伴やアフターなど、仕事が始まる前や終わった後のお客との付き合いも大事にしている人が多いです。
病院との違い
- お酒が飲める方が良い
- 衣装は自前で用意しなければならないことが多い
- 夜の仕事になり生活リズムは昼夜逆転する
自衛隊
自衛隊病院や基地、駐屯地で医療活動を行う看護師もいます。
自衛隊看護師になるには「防衛医科大学校看護科に入学する」「一般曹候補生として入隊後、准看護資格を取得する」「自衛隊看護師の中途採用に応募する」の3種類です。
看護師から転職する場合は自衛隊看護師の中途採用に応募するになりますが、中途採用の枠には限りがありますので、採用難易度はかなり高くなっています。
その代わり試験を突破できれば国家公務員になるため、安定した収入と充実した福利厚生が受けられるメリットがあります。
病院との違い
- 災害派遣がある
- 転勤がある
- 給料が階級に応じたものになる
健診センター
健診センターで働く看護師は、病院で働く看護師と同じような仕事内容ですが、健康診断に特化しているため全体的な仕事内容は少なく、夜勤もありませんので給料は病院よりも低い水準です。
やることはほぼ決まっていますのでルーティーンワークになりやすく、重病の患者と関わることはほとんどありません。
病院勤務の看護師より時間的な余裕も生まれやすく肉体的負担も少ないため、どちらかというとのんびり仕事をしたいと思っている人に向いています。
病院との違い
- 夜勤がない
- 手術がない
- 給料は少なめ
刑務所看護師
刑務所や少年院など矯正施設で受刑者や被収容者の、健康管理や医療行為を行う看護師が刑務所看護師です。
刑務所看護師は国家公務員になりますので、給料は安定して高く福利厚生もしっかりしています。
その反面、閉鎖的な環境での勤務となりますので、社会的に孤立しているように感じ孤独感を感じるかも知れません。
病院との違い
- 時間的な余裕は生まれやすい
- 新たな看護技術は身に付かない
- 転勤の可能性がある
テーマパーク
来園者の急な体調不良や怪我などに対応するために、大きなテーマパークでは開園している間は、看護師を常駐させているところがあります。
重病や大怪我に遭遇するケースは少なかったですが、最近では夏場のあまりの暑さで熱中症になる人が続出し、重症化するケースもありますので気が抜けません。
感染症対策など看護師が携わる仕事は増えてきていますので、気を抜かず業務に取り組むことが必要になっています。
病院との違い
- 夜勤がない
- 残業は少ない
- 看護師としてのスキルアップする機会は少ない
シップナース
シップナースとはクルーズ船や貨物船などの船舶に乗り込み、乗客や乗組員の健康管理や医療行為を行う看護師です。
長期間に渡る航海の場合もあり時間をかなり拘束されるため、給料は病院の看護師よりかなり高い基準になっています。
また問題ない時もありますが急病や怪我などは突発的に発生しますので、24時間体制で対応しなければなりません。
病院のように医療機械や薬が充実している訳ではないので、その点でやりづらさを感じる人も多いです。
病院との違い
- 海の上で揺れながら対応しなくてはならない
- 長期間休みなく働く場合もある
- 給料面の待遇は良い
空港
空港で働く看護師は、空港に設置されたクリニックで働く看護師と、検疫所で働く看護師の2種類ありますが、病院以外で働きたい場合は検疫所の看護師を目指してください。
検疫所で働く場合は厚生労働省に採用される必要があり公務員となります。
検疫所で働く看護師の仕事内容は、海外からの感染症が国内へ侵入することを防ぐため、入国審査前の体温スクリーニングや健康状態の確認をする仕事です。
その他では特殊ではありますが、患者を運送する航空機に搭乗し、医療行為を行うフライトナースという職業もあります。
病院との違い
- 給料形態が公務員
- 医療行為を行うケースは少ない
- 日本の予防の最前線のためやりがいがある
医療ライター
医療ライターとは医療や健康に関する情報を、一般の人にも分かりやすく伝わるように、文章を書いて提供する仕事です。
具体的には医療機関のウェブサイトに掲載する記事や、医療系サイトのウェブコンテンツの作成をする仕事で、企業に所属して活動する人もいればフリーのライターとして個人で活動している人もいます。
医療に関する深い知識とわかりやすい文章を書くという2つのスキルが必要ですので、誰でもできる訳ではありませんが、看護師の経験が十分に活かせる職業です。
病院との違い
- メインの仕事は執筆
- 在宅勤務も可能
- 看護の知識は得られるが実践はできない
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病院以外に転職する看護師によくある質問
病院以外に転職している看護師はいるものの、病院勤務していると実際に経験した人と、出会わないから色々聞けない…という人も多いでしょう。
ここでは病院以外に転職したいと思っている人や、病院以外の職業に興味がある人に、よくある質問をまとめてみました。
看護師にとって一番楽な仕事はどこですか?
「楽」と感じる部分が人によって変わってくるので難しい質問です。
「身体的に楽」「精神的に楽」「残業がなく時間的に余裕がある」など、楽にも色々な要素があります。
身体的に楽と感じる看護師が多い仕事
- 献血ルーム
- 健康センター
- コールセンター
精神的に楽と感じる看護師が多い仕事
- 保育士
- 産業看護師
- 介護施設
時間的に楽と感じる看護師が多い仕事
- 訪問看護師
- 刑務所看護師など公務員
- 医療ライター
看護師は何年目で転職する人が多いですか?
3~5年目で転職する人が多いです。
理由は看護師を求める多くの求人の条件に「臨床経験3年以上」など、看護師としてある程度現場の経験を必要とされているからです。
5年以上の看護師は職場にも慣れてきているため転職する人は、結婚や出産など大きな環境の変化があった時に決断する人が多くなっています。
転職を何カ所くらいする看護師が多いですか?
平均は2~3カ所です。
看護師の転職経験の割合
転職経験あり | 転職経験なし |
49.5% | 50.5% |
看護師の転職経験者のうち、今までに所属した勤務先数
1~2カ所 | 3~4カ所 | 5~6ヶ所 | 7カ所以上 | 平均 |
50.3% | 34.7% | 10.9% | 4.2% | 3.0ヶ所 |
まとめ
今回は看護師が病院以外で転職する職業について紹介してきました。
看護師の約7割は病院に勤務していますが、病院以外でも看護師資格を持っている人を必要としている、仕事場はたくさんあります。
ただし看護師として働きたい場合は、多くの求人で「臨床経験〇年以上」という条件がありますので、ある程度経験を積んだ3年目以降の転職がおすすめです!
ただし経験が少なくても採用してくれる企業はありますので、転職を迷っているならまずはプロのエージェントに相談してみて下さい。
「給料が安い」「人間関係に疲れる」「忙しすぎて体を壊しそう」など、悩みを抱えているなら転職は問題解決の1つの手段です。