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申し送りで使う略語の意味と実践的な使い方

新米看護師さんや、新しい職場デビューの看護師さんの中には、略語がなかなか理解できず、カルテの解読や、申し送りについていけない!といった悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は一緒に基礎の略語から、世代や環境(科や病院)によっての違いについてもお話していこうと思います!

看護師がよく使う略語とは?

メモを取る看護師

現場で頻繁に使用される用語として

  • VS(Vital Signs):バイタルサイン(体温、血圧、脈拍、呼吸など)。
  • IV(Intravenous):静脈注射。
  • DM(Diabetes Mellitus):糖尿病。
  • CPR(Cardiopulmonary Resuscitation):心肺蘇生法。
  • NPO(Nothing by Mouth):絶飲食。

などありますね。

医療従事者が使用する略語と、一般的に使用されている略語では全く意味の違うものもあります。

上記で言えばDMはダイレクトメールだし、NPOは非営利団体をさします。

わたしも、新米の時は「なんでわざわざ略すんだろう?」や「なんかプロっぽくてかっこいい!」などと考えながら略語を覚える日々でした(遠い昔の話です)

看護師の略語の定義は?

看護師が使用する略語とは、医療現場での効率的なコミュニケーションを目的に、病名、処置、診療科、状態などを短縮して表現した言葉のことをさします。

 略語の由来と背景

略語の多くは、英語やドイツ語を基にしています。

これは、医学用語が歴史的にこれらの言語から派生しているためです。

ただし、最近ではドイツ語から英語へと医療用語も変化しています。

ですので、ドイツ語+英語の医療用語が使用されていたりと、現場によって呼び方は様々です。(だから余計にややこしくなるのよね…)

 医療現場での略語の重要性

学生時代に看護記録で略語を使用し、教員に怒られた経験はありませんか?

また教科書も正式名称のみで略語を丁寧に掲載してくれているものは少ないのではないでしょうか?

この章ではなぜ略語が必要なのかをお話ししたいと思います。

チーム医療のイラスト

 コミュニケーションの効率化

医療現場では、迅速かつ正確な情報共有が求められます。

略語は、医療従事者間のコミュニケーションを効率化するための重要なツールです。

例えば、患者さんの状態や処置内容を短い言葉で伝えることで、時間を節約し、緊急時にも迅速な対応が可能になりますよね。

患者さんへの配慮

いわゆる「隠語」の役割も果たしています。

例えば、患者さんが急変し応援を頼む場合看護師は誰でもいいからとにかく応援にきて!という心情になりますよね。

その場合に「〇〇さん心停止です!応援お願いします!」というよりも「〇〇さんアレストです!」と言ったほうが他の患者さんへの精神的なダメージが少なくなると考えられます。

また、相部屋の場合など、医師と看護師同士で患者さんの観察を行った場合に他の患者さんへの病状のプライバシーの配慮にもつながりやすいです。

業務のスムーズな進行

略語は、医療記録の記載や情報共有を簡略化し、業務の効率化につながります。

例えば、略語を使うことで記録作業が短縮されますよね。(手書きカルテとか本当に略語がないとやってられない!)

新米看護師が知っておくべき略語一覧

ここでは最低限覚えておく必要のある略語を紹介します!

新人看護師のイラスト

申し送りやカルテでよく使う略語

SCは「皮下注射」「吸引」と同じ意味を持っています!

このように同じ略語だけど違う意味という略語があるので、その場の状況判断をして理解できるようにしましょう!

よく使用される略語1
よく使用される略語2
よく使用される略語3

よく使用される略語4

 

略語を使ったコミュニケーションのコツ

略語は便利ですが、使い方を間違えると誤解や混乱を招くことがあります。

例えば私が勤務していた病院では「ハルトマンG3液」を略して「HG」と表記。

ここまでは問題ありませんでしたが、呼び名が「ハゲ」だったので1度だけ禿げてる先生に対し、気まずい思いをしたことがあります。(その先生は植毛して今はふさふさです。)

略語を使う際の注意点

  • 相手の理解度を考慮する
    略語は職場内で共有されているものでも、新人や他職種のスタッフには馴染みがない場合があります。相手が略語を理解しているか確認し、不明な場合は丁寧に説明することが大切です。
  • 略語の乱用を避ける
    必要以上に略語を使うと、かえって混乱を招くことがあります。特に、同じ略語が複数の意味を持つ場合や、業界外の人が関わる場面では注意が必要です!

略語を覚えるための学習法

  • リスト化して繰り返し確認する
    よく使う略語をリストにまとめ、定期的に見直すことで記憶が定着します。
    例えば、業務中に気づいた略語をメモし、後で調べて意味を確認する習慣をつけると良いでしょう。
  • 関連付けて覚える
    略語をその背景や使用場面と関連付けて覚えると、記憶に残りやすくなります。
    例えば、「COPDは呼吸器系の疾患」というように、略語とその特徴をセットで覚えると効果的です。
  • 語呂合わせやアクロニムを活用する
    略語を覚える際に、語呂合わせやアクロニム(頭文字を使った覚え方)を活用すると楽しく学べます。
    例えば、「HOMES」で五大湖(Huron, Ontario, Michigan, Erie, Superior)を覚えるような方法です。

 職場での略語の共有方法

職場内で略語を共有する際には、全員が理解しやすい環境を整えることが重要です。

  • 略語リストを作成する
    職場でよく使う略語をリスト化し、共有することで、新人や他職種のスタッフもスムーズに業務に馴染むことができます。
    リストには略語の意味や使用例を記載するとさらに効果的です。
  • 定期的な勉強会を開催する
    略語の意味や使い方を共有するための勉強会を定期的に開催することで、職場全体の理解度を向上させることができます。
    特に、新しい略語が導入された際には、全員で確認する場を設けると良いでしょう。
  • 略語の使用ルールを明確にする
    略語を使用する際のルールを職場で統一することで、誤解や混乱を防ぐことができます。
    例えば、「初めて使う略語は必ず説明する」「患者や家族には略語を使わない」といったルールを設定しましょう!

 略語のジェネレーションギャップ!?~世代によって変わる略語~

略語の由来と背景の章でもふれたように、日本の医療は元々ドイツから取り入れたもので当時の医学書もドイツ語で書かれていました。

なので現在でも年配の医師はカルテにドイツ語を使用する人もいます。

しかし、近年は英語を取り入れるようになったことでジェネレーションギャップとも思われる現象が起きています。

例えば「マーゲンチューブ(MT)」という言葉がありますよね。

「マーゲン」はドイツ語で「チューブ」は英語というヘンテコ言葉が長年使用されてきました。

しかし、数年前から英語への統一化を図る動きもあり、現在では「ガストリックチューブ」と呼ばれるようになりました。(結局言いにくいのでマーチューや胃管と読んでいましたが、カルテにはGTと記載)
ジェネレーションギャップを感じる看護師のイラスト

まとめ

便利な略語ですが少しの違いで全く違う意味になってしまったり、環境や年代によって伝わらなかったりすることもあります。

使用する場合には十分に注意し、便利なツールとして使用していきましょう!

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