
看護師の「9K」について詳しく知っていますか?
「よく9Kって聞くけど何のことだろう…」
「9Kと新9Kの違いは…?」
看護師として働く中で、何度も耳にする「9K」という言葉。これは、「きつい」や「汚い」などの看護師の深刻な悩みを表現しています。
さらには、現代は「新9K」という言葉も…!具体的にどういう意味があるのか、「9K」と「新9K」 の違いなどを本記事で学んでいきましょう。
この記事では、以下のような内容を紹介します:
- 「9K」とは?
- 【現代版】「新9K」の意味
- 「9K」から解放される方法
- 「9K」を乗り越えるための具体例
- Q&A
プロの現場を知る看護師目線で、「看護師の9K」について解説しています。ぜひブックマークして、「9K」の意味を知りたいときや仕事でつらいときに役立ててくださいね。
看護師の「9K」とは?昔から言われる過酷な現実
看護師として働いている中で実感する、「きつい」「汚い」「危険」など頭文字に「K」が付くネガティブな要素。それらは、昔から「3K」や「9K」として語られてきました。
「自分だけがこんなに大変な思いをしているのだろうか」
「看護師って、どうしてこんなに過酷なのかな…」
もし今あなたがそう感じているなら、それは決して甘えではありません! ここでは、昔から看護師を悩ませてきた「9K」について、それぞれの具体的な内容を一つひとつ解説します。
【K】きつい:肉体的・精神的な疲労の蓄積
看護師の「きつい」は、肉体的、精神的な両面からくるもの。まず、肉体的なきつさは、患者さんの体位交換や移乗介助などによる腰痛や肩こり、夜勤による睡眠不足が挙げられます。
特に外科病棟では、手術後の患者さんへのケアが集中するため、体力的な負担が非常に大きいでしょう。
精神的なきつさは、常に人の命を預かる責任の重さからくるプレッシャーや、急変対応時の緊張感、複雑な人間関係など多岐にわたります。こうした疲労が積み重なることで、次第に心身の不調へと繋がっていきます。
【K】汚い:身体に触れるケアと環境
「汚い」とは、排泄物や吐瀉物の処理、痰の吸引など、患者さんの身体に直接触れるケアを指します。また、感染症のリスクを伴う環境での業務も含まれるでしょう。
これらの業務は、プロとして当たり前のことではありますが、精神的な負担も少なくないはず。特に新人の頃や、慣れない業務に直面した際には、心理的な抵抗感や精神的なストレスを感じやすいものです。
【K】危険:感染症・暴力・医療事故のリスク
看護師の仕事は、常に「危険」と隣り合わせ。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症など、感染症のリスクは常にあります。また、患者さんやそのご家族からの心ない言葉や暴力、セクハラに遭遇することも。
そのほか、ヒューマンエラーによる医療事故のリスクも、精神的なプレッシャーの大きな要因です。こうした危険を回避するため、細心の注意を払いながら働くことが大切です。
【K】給料が安い:責任や激務に見合わない収入
「給料が安い」という悩みは、看護師の仕事を辞める大きな理由の一つ。人の命を預かる責任の重さや、夜勤・残業を伴う激務を考慮すると、「収入が見合っていない」と感じる方は多いでしょう。
特に、病棟勤務で経験を積んでも、昇給の幅が小さいと感じるケースは珍しくありません。
【K】休暇が取れない:人手不足による休みづらさ
「休暇が取れない」も看護師の代表的な悩み。人手不足の職場では、希望休が通りにくく、有給休暇も思うように取得できない状況が常態化しています。
また、急な欠員が出た場合に休日出勤を求められることもあり、プライベートの予定が立てづらくなることがストレスに…。
【K】規則が厳しい:医療現場特有の厳格なルール
医療現場は、患者さんの安全を守るために厳格なルールがあります。たとえば、制服や靴、髪型、化粧、ネイルなど、身だしなみに関する規則もその一つです。
また、時間管理や報告・連絡・相談の徹底など、業務上のルールも多く、窮屈に感じる方もいるかもしれません。
これらの規則は、チーム医療をスムーズに進めるために必要なものですが、個人の自由が制限されることによるストレスも溜まりやすくなってしまいます。
【K】結婚できない:不規則な勤務が影響する私生活
看護師の不規則な勤務形態は、「結婚できない」という悩みに繋がることがあります。
夜勤や土日祝日の勤務があるため、一般的な会社員の方とスケジュールが合わず、出会いの機会が減ったり、交際が難しくなったりするケースが多いでしょう。また、仕事のストレスが原因で、プライベートまで疲れてしまうことも…。
【K】薬に頼る:ストレスからくる精神的・身体的な不調
「薬に頼る」とは、仕事のストレスからくる不眠や不安、頭痛などの症状を和らげるために、睡眠薬や安定剤、頭痛薬などを服用せざるを得ない状況を指します。
これは、心身がSOSを発しているサインであり、深刻な状態なのです。もし心当たりがある場合は、我慢せずに専門機関に相談しましょう。
【K】きれいに見えない:仕事柄、身なりへの制約
「きれいに見えない」は、前述の「規則が厳しい」にも関連しますが、看護師の身だしなみへの制約が自身の美意識やモチベーションに影響を与えることを示します。
ネイルやヘアカラー、アクセサリーの制限はもちろんのこと、患者さんの前では常に清潔感を保つ必要があり、おしゃれを楽しむ機会が少ないと感じる方もいるでしょう。これが「自分らしさを表現できない」というストレスに繋がるのです。
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【現代版】今、看護師が直面する「新9K」は?
昔から語られてきた「9K」に加えて、現代の医療現場では、新たなストレス要因として「新9K」が話題になっています。
ここでは、時代とともに変化した看護師の働き方や、患者さん・社会からの要求によって生まれた新しいストレスを一つ一つ見ていきましょう。
【新K】怖い:急変対応や医療訴訟への恐怖
「新9K」の「怖い」は、急変対応時の恐怖や、医療訴訟への不安を指します。昔と比べて、現代は医療機器が高度化し、専門的な知識やスキルがより求められるようになりました。
それと同時に、少しのミスが命に関わるというプレッシャーは増しています。また、SNSの普及などで、医療ミスに関する情報が瞬く間に広がる現代では、いつ自分が当事者になるか分からないという医療訴訟への恐怖も大きな精神的負担に…。
【新K】厳しい:患者・家族からの過度な要求
現代の医療現場では、患者さんやそのご家族からの過度な要求に悩むケースが増えています。
たとえば、「インターネットで調べたから、この治療をしてほしい」「もっと丁寧に対応してほしい」といった要望に対し、現場の看護師は対応を迫られます。これらの要求は、時には理不尽に感じられることもあり、精神的に追い詰められてしまうきっかけの一つです。
【新K】きりがない:終わらない業務と情報収集
「きりがない」と感じるのは、日々増え続ける業務と情報収集です。電子カルテの入力、申し送り、記録、委員会活動など、直接的な看護業務以外にもタスクがたくさんあります。
さらに、医療技術の進歩に伴い、常に新しい知識や技術を学び続ける必要があり、自主的な勉強会や研修への参加も欠かせません。こうした業務や情報収集に終わりが見えず、疲弊している看護師は多いはず。
【新K】帰れない:時間外労働・サービス残業の常態化
時間外労働やサービス残業が常態化しており、「帰れない」という状況が深刻化しています。日勤業務が終わっても、記録や情報収集、急変対応の引き継ぎなどで、定時で帰宅できることはほとんどありません。
特に人手不足の職場では、残業が当たり前になってしまい、「今日も帰れないのか…」と疲労感が溜まっていくでしょう。
【新K】休日出勤:研修や委員会活動による拘束
「9K」の「休暇が取れない」とは少し異なり、「新9K」の「休日出勤」は、業務時間外に行われる研修や委員会活動に休日を奪われること。
スキルアップのため、また病院運営のためとはいえ、大切な休日が潰れてしまうことで、プライベートの時間が確保できず、心身ともに休む暇がないと感じる方が多いでしょう。
【新K】心(精神)の病気:メンタルヘルス不調の増加
ストレスの多い看護師の仕事は、「心(精神)の病気」を引き起こすリスクと常に隣り合わせ。燃え尽き症候群やうつ病など、メンタルヘルスに不調を抱える看護師は増加傾向にあります。
自分でも気付かないうちに心が悲鳴をあげているケースも考えられるため、体調の変化には注意しましょう。少しでも気になるならば、すぐに病院へ。
【新K】給料が増えない:努力が反映されない評価
「9K」の「給料が安い」に加え、「新9K」では「給料が増えない」という悩みが挙げられます。業務負担が増え、責任が重くなっても、「それが給与や昇進に反映されにくい」と感じる看護師は多く、モチベーションが下がってしまいます。
頑張りが正当に評価されない状況は、やりがいを失う大きな要因の一つでしょう。
【新K】過酷な労働:人員不足と業務負担の増大
「新9K」の「過酷な労働」は、人員不足によって、一人あたりの業務負担が増大している現状を指します。
担当する患者さんの人数が増えたり、重症患者のケアに多くの時間を取られたりすることで、残業が慢性化し、心身の疲労が限界に達してしまうことも多いでしょう。
【新K】個人情報:プライバシー管理のプレッシャー
現代社会では、個人情報保護への意識が非常に高まっています。看護師は、患者さんの氏名や病状など、極めて重要な個人情報を扱うため、常に細心の注意を払う必要があります。
万が一、個人情報の流出があった場合のリスクを考えると、その管理に対するプレッシャーは相当なものであり、新たなストレスに…。
「9K」から解放される!ストレスを溜めない具体的な解決策
過酷な「9K」の環境で働き続けることは、心身に大きな負担をかけます。しかし、ストレスを溜め込まず、自分らしく働き続けるための解決策は必ず存在します!
そこで、ここではあなたが今の環境から抜け出し、再び笑顔で働けるようになるための具体的な方法を紹介します。心が壊れてしまう前に、できることから実践してみましょう。
心が壊れる前に!ストレス軽減のためのセルフケア
ストレス軽減のためには、日々のセルフケアが大切!まず、仕事から離れる時間を作り、心と体を休めることを意識しましょう。
たとえば、入浴剤を使ったバスタイムやアロマオイルを焚くなど、五感を満たすリラックス法を取り入れるのが有効です。
また、適度な運動は、気分転換や睡眠の質の向上にも!たとえば、軽いウォーキングやヨガを習慣化するのも◎。そのほか、日記を書くことも、自分の感情を客観的に見つめて心の整理をするのに最適です。
「燃え尽き」サインと対処法
看護師に起こりやすいのが「燃え尽き症候群」。あなたは、次のような症状に心当たりはありませんか?
- 仕事に行くのがつらいと感じる
- 以前は楽しかったことに興味が持てなくなった
- 些細なことでイライラしたり、涙が出たりする
- 食欲がない、または食べ過ぎてしまう
- 夜中に何度も目が覚める
これらは、心身が疲弊している「燃え尽き症候群」のサインかもしれません。こうしたサインに気付いたら、無理をせず、まず自分を責めるのをやめてください。信頼できる同僚や先輩、家族に話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなりますよ。
また、心療内科やカウンセリングを利用することも考えましょう。専門家のサポートを得ることで、より早く回復への道が開けるはず。
病院内でできること:部署異動・働き方変更のすすめ
今の病院で働き続けたいけれど、今の部署や働き方が「つらい」と感じているなら、部署異動や働き方変更を検討してみるのも一つの手!病院によっては、外来や手術室、訪問看護など、病棟とは全く異なる働き方ができる部署があります。
また、夜勤を減らして日勤のみの常勤、あるいはパート勤務など、勤務形態の変更も◎。まずは看護部長や信頼できる上司に相談して、自分にとってより良い働き方を探ってみましょう。
病院以外も視野に!「9K」が少ない・異なる働き方の選択肢
病院以外の場所では、「9K」から解放されやすい働き方が見つかることがあります。たとえば、クリニックや介護施設では、夜勤がなく日勤のみの働き方がよく見られます。美容クリニックや治験コーディネーター(CRC)など、医療行為が少ない分野に挑戦するのも良いでしょう。
そのほか、一般企業で産業看護師として働く道もあります。病院とは異なる環境で、これまでの看護師経験を活かしながら働くのもストレスから解放される一つの道です。
【希望の光】「9K」を乗り越える!実践しやすい具体例
「9K」から抜け出すために働き方を変えるといっても、「本当にうまくいくのかな?」と不安になりますよね…。ここでは、実際に働き方を変えることで、「9K」の悩みが改善しやすい具体的な例を3つのケースに分けて紹介します。ぜひ、参考に!
①病棟→クリニック「心の負担が減らす」
まずは、大学病院の外科病棟で長年勤務する看護師の例です。重症患者の急変対応や手術後の多忙な業務に精神的に疲弊してしまいます。しかし、近所のクリニックへ転職すると心の負担が劇的に軽減されることがあります。
変化のポイント
✔︎夜勤やオンコールがなくなり、十分な睡眠時間を確保できる。 |
✔︎担当する患者さんの入れ替わりが少なくなり、一人ひとりに寄り添った看護が可能になる。 |
✔︎急性期の病棟に比べて、人間関係のプレッシャーが減り、ストレスが軽減される。 |
このように、病棟からクリニックへ移ることで、働き方が大きく変わり、精神的なゆとりを取り戻せるケースも!
②夜勤あり→日勤のみ「家族や友人との時間を増やす」
続いては、総合病院の消化器内科で働く看護師の例を見てみましょう。夜勤や不規則な勤務が原因で、家族や友人と過ごす時間がほとんど取れず、孤独感を感じています。そこで、夜勤のない特別養護老人ホームの日勤常勤に転職するとします。
変化のポイント
✔︎勤務時間が安定し、平日の夜や週末に家族と食事ができるようになる。 |
✔︎休日に友人と出かけたり、趣味の時間が増えたりして、プライベートが充実する。 |
✔︎規則的な生活リズムが整い、体調が安定する。 |
このように、夜勤のない職場を選ぶことで、プライベートの時間を確保し、仕事と生活のバランスを改善できる可能性が高まります。
③部署異動で改善「同じ病院でも環境は変わる」
最後は、大学病院の循環器内科で働く看護師の例です。多忙な病棟業務と複雑な人間関係に悩み、「辞めたい」と考えるほど疲れているとします。しかし、今の病院で働き続けたい気持ちもあるため、師長に相談すると、院内の健診センターへの異動を打診されるケースがあります。
変化のポイント
✔︎病棟のような急変対応がなくなり、精神的なプレッシャーが軽減される。 |
✔︎患者さんとの関わり方も病棟とは異なり、新たなやりがいを発見できる。 |
✔︎人間関係もリセットされ、気持ちよく働けるようになる。 |
このように、転職しなくても、部署異動によって働きやすい環境を見つけられる場合もあります。今の病院に愛着があるなら、一度上司に相談してみるのも一つの手段!
【Q&A】看護師の「9K」に関する、よくある疑問を解決!
「9K」について知るうちに、自分の状況と重なり「これは自分も同じかも…」と感じたかもしれません。しかし、同時に「本当にこのまま辞めていいのかな?」「他の看護師はどうなんだろう?」といった疑問や不安もあるでしょう。
ここでは、多くの看護師さんが共通して抱える「9K」に関する疑問にお答えします。あなたが抱えるもやもやした気持ちを整理するヒントに!
Q:「9K」のせいで辞めるのは甘え?
A:決して甘えではありません。
「9K」は、看護師の仕事に内在する構造的な問題であり、個人の努力だけで解決できるものではありません。あなたが感じるつらさは、職場の環境や働き方が原因の可能性もあります。
「甘えかもしれない」と自分を責める必要は全くありません。むしろ、心身の健康を損なう前に、つらい環境から離れることは、自分を守るための賢明な選択なのです。
Q:経験年数が長くても「9K」から逃れられない?
A:経験年数に関わらず、「9K」のストレスは存在します。
「ベテランだから大丈夫だろう」と思われがちですが、経験を積めば積むほどリーダー業務や後輩指導、委員会活動など、責任や業務負担が増大します。
また、新人とは異なる「新しい9K」の悩み(医療訴訟への恐怖、過度な要求など)に直面することも…。経験年数が長くても、つらさを感じているなら、それはあなたの心がSOSを発しているサインなのです。
Q:「9K」の悩みはどこに相談するべき?
A:相談先によって、得られるサポートが異なります。状況に応じて、次のような相談先が考えられます。
- 職場内(上司・師長):
部署異動や勤務形態の変更を検討したい場合に有効です。 - 同僚や信頼できる先輩:
職場のリアルな悩みを共有でき、精神的な支えになります。 - 家族や友人:
仕事から離れた客観的な意見や、精神的なサポートが得られます。 - 転職エージェント:
職場環境の改善を求めて転職を考えている場合、キャリアの専門家として具体的なアドバイスがもらえます。 - 産業医やカウンセラー:
心身の不調を感じている場合、専門的な視点から解決策を一緒に考えてくれます。
一人で抱え込まず、まずは話しやすい相手に話してみましょう!
まとめ:「9K」は心が疲弊しているサイン!見逃さないで対処しよう
「9K」や「新9K」は、多くの看護師が共通して抱える、いわば業界全体の問題!あなたが「きつい」「つらい」と感じるのは、決してあなた一人の問題ではありません。その感情は、あなたの心が「もう限界だ」と発している重要なサインなのです。
心身の健康を損なってしまう前に、ストレスを軽減するためのセルフケアを実践したり、部署異動や転職といった選択肢を視野に入れたりして早めに対処しましょう。自分にとって心地良い場所で心に負担がかかりにくい働き方を!
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