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NPPV・CPAP・BIPAP(S/T)の違いとは?モードとマスクの選び方がわかる臨床ガイド

まず結論!NPPV・CPAP・BIPAP(S/T)の構造的な関係性

 いざという時に出てくる「NPPV」「CPAP」「BIPAP」という言葉…
「えっと、何がどう違うんだっけ…?」って、一瞬フリーズしちゃうこと、ありませんか?

この3つの関係は、実はとってもシンプルなんです。
例えるなら、おしゃれなレストランのコース料理🍽️をイメージしてみてください。

この記事の最初に、その関係性をスッキリ整理して、苦手意識を吹き飛ばしちゃいましょう!

そもそも挿管と何が違う?

人工呼吸の種類について初めに触れておきますね。
人工呼吸には、①アンビューバッグのように手動で行うものと②機械管理で行われるものの2つがあります。
挿管と言われるものが下記の図の侵襲的、そして今回解説するのが非侵襲的のものになります。

IPPVとNPPVの決定的な違いは、患者への侵襲があるかないかです。

  • IPPV(侵襲的陽圧換気)
    気管内挿管や気管切開を伴う
  • NPPV(非侵襲的陽圧換気)
    マスク換気

アメリカ心臓協会(AHA)の見解によると、気管内挿管が必要な場面は

  • 長時間の換気が必要な場合
  • 移送が必要な場合
  • 自力で気道の開通性が維持できない場合
  • 食道と気道を分離する必要がある場合

とされています。

NPPVは「非侵襲的陽圧換気」という治療法の“総称”

まず、一番大きな言葉のNPPVから見ていきましょう。

NPPVは、コース料理の「ディナーコースA」といった、メニュー全体の名前だと思ってください。
正式名称は「非侵襲的陽圧換気」といって、「気管挿管をせずにマスクを使って、呼吸を楽にしてあげる」という治療法そのものを指す言葉なんです。

患者さんの呼吸状態に合わせてシェフ(医師)がオーダーする、特別な呼吸サポートのフルコース、それがNPPVです✨

CPAPとBIPAP(S/T)はNPPVで使われる“換気モード”の種類

そして、CPAPBIPAP(S/T)は、その「ディナーコースA」の中に入っている、具体的なメインディッシュの種類にあたります。

同じコース料理でも、「お肉料理」と「お魚料理」が選べるように、NPPVという治療法の中でも、患者さんの状態に合わせて最適な“空気の送り方(=換気モード)”が選ばれるんです。
それがCPAPやBIPAPなんですよ😉

  • CPAP(シーパップ)

    • 例えるなら「じっくり煮込んだビーフシチュー」風🍲
    • 常に一定の優しい圧をかけ続けて、呼吸をサポートします。
  • BIPAP(バイパップ)

    • 例えるなら「強火で炒めたエビチリ」風🍤
    • 息を吸う時と吐く時でメリハリをつけた圧をかけて、力強く呼吸をサポートします。

キャラ

「BIPAP」は実はある会社の製品名なんです。
なので、他のメーカーの機械では「S/Tモード」って呼ばれることも多いんですよ。
意味は同じなので、どちらが出てきても「BIPAPのことだな」って分かればOKです!

【まとめ】この関係性だけは絶対に忘れないで!

最後に、今日覚えた関係性を忘れないように、シンプルな表にまとめてみました!
この関係性さえ押さえておけば、先輩や医師との会話もスムーズになりますよ。

用語 役割 レストランでの例え
NPPV 治療法全体の総称 ディナーコースA(メニュー名)
CPAP 換気モードの一つ メインディッシュ(ビーフシチュー)
BIPAP(S/T) 換気モードの一つ メインディッシュ(エビチリ)

【原理から解説】CPAPとBIPAP(S/T)モードの決定的違い</h2>

前の章で「NPPVはコース料理で、CPAPとBIPAPはその中のメインディッシュ」ってお話ししましたね🍽️✨

ここでは、いよいよそのメインディッシュの「味の違い」、つまりCPAPとBIPAP(S/T)の具体的な違いを詳しく見ていきましょう!

ポイントは「①圧のかかり方」と「②得意なこと(目的)」の2つです。
この違いがわかると、「なるほど、だからこの患者さんにはこのモードなんだ!」って、アセスメントに繋がる大きなヒントが見つかりますよ!

CPAPとは?常に一定の圧で気道と肺胞を広げるモード

まずはCPAP(シーパップ)から!
CPAPをひとことで言うなら、「ずーっと優しく風を送り続けてくれる、頼れる応援団」📣みたいなモードです。
その応援の仕方(目的)と、声援の送り方(圧のかかり方)を詳しく見てみましょう。

目的と効果:酸素化の改善と気道確保(スプリント効果)

CPAPの主な目的は 酸素化の改善 です!


常に一定の陽圧を保つことで、以下のような効果が期待できます:

  • 気道の確保 🌬️:気道に陽圧をかけることで、気道の閉塞を防ぎます

  • スプリント効果:気道を物理的に支えて開存させる効果があります

  • 肺胞の虚脱防止:呼気終末陽圧(PEEP)効果により、肺胞が潰れることを防ぎます

  • 機能的残気量の増加:肺の膨らみを維持し、酸素化能を改善します

  • 呼吸仕事量の減少:患者さんの呼吸が楽になります

圧のかかり方:グラフで見る持続的な陽圧

CPAPの応援の声(圧)は、とってもシンプル!
息を吸う時も吐く時も、ずーっと同じ強さ(一定の圧)で応援し続けます。
だから、圧のグラフにすると、まっすぐな一本線になるんです。
この「持続的(Continuous)」というのが、CPAPの名前の由来なんですよ💡

BIPAP(S/T)とは?2段階の圧で呼吸を補助し換気を促すモード

お次はBIPAP(バイパップ)です!
BIPAPは、さっきの応援団とはちょっと違って、「呼吸のパーソナルトレーナー」💪みたいな存在です。
患者さんの呼吸のタイミングに合わせて、2種類の声かけ(圧)でマンツーマン指導をしてくれます!

目的と効果:換気の補助とCO2排出の促進

BIPAPの主な目的は 換気の補助とCO2排出の促進 です!
2つの圧レベルを使い分けることで:

  • 換気補助効果 🌪️:IPAPとEPAPの圧差(プレッシャーサポート)により一回換気量を増加させます

  • CO2排出の促進:効果的な換気により二酸化炭素の排出を改善します

  • 自発呼吸のサポート:患者さんの呼吸努力に合わせて圧補助を提供します

  • バックアップ機能:自発呼吸が弱くなった場合に強制換気でサポートします

圧のかかり方:グラフで見るIPAPとEPAPの圧差(PS)

BIPAPの声かけ(圧)は、メリハリのある2段階!

  • IPAP(アイパップ):息を吸う時の、高い圧。「吸ってー!」という力強い声援。
  • EPAP(イーパップ):息を吐く時の、低い圧。「OK、楽に吐いてー」という優しい声援。

このIPAPとEPAPの“圧力の差”こそが、呼吸を助けるパワーの源!これをPS(プレッシャーサポート)と呼びます。
このPSが大きいほど、呼吸を助ける力が強いってことなんです。
ここ、テストに出ますよ!(笑)😉

【早わかり比較表】CPAPとBIPAP(S/T)の目的・適応の違い

最後に、今日の最重要ポイントを一枚の表にギュッと凝縮しました!
スマホで写真を撮っておいて、いつでも見返せるようにしておくのがオススメです📱❤

項目 CPAP BIPAP(S/T)
圧のかけ方 💨 常に一定の陽圧 2段階の圧(IPAP/EPAP)
主な目的 🎯 酸素化の改善 換気補助・CO2排出
効果 ✨ 気道確保・スプリント効果 換気量増加・呼吸補助
自発呼吸 🫁 必須(自発呼吸がないと使用不可) あれば補助、なければ強制換気
主な適応 🏥 睡眠時無呼吸症候群
急性心原性肺水腫
CO2貯留のある呼吸不全
換気補助が必要な患者
血液ガス改善 🩸 主に酸素化(PaO2) 主に換気(PaCO2)
設定の複雑さ ⚙️ シンプル(1つの圧設定) 複雑(IPAP、EPAP、タイミング等)
トリガー機能 🔄 なし Sモード(自発呼吸感知)
Tモード(強制換気)
バックアップ機能 🆘 なし あり(S/Tモード)

この比較表を見ると、CPAPは「酸素化重視のシンプルなサポート」、BIPAPは「換気重視の高機能サポート」という違いがよく分かりますね 😊

患者さんの病状や呼吸状態に応じて適切なモードを選択することで、より効果的な呼吸管理が可能となります。
CPAPは主に気道確保と酸素化改善を、BIPAPは換気補助とCO2排出を重視する場面で威力を発揮するのです 💪

【写真でわかる】マスク3種類の特徴と患者さんに合わせた選び方

CPAPやBIPAPといったモードが決まったら、次に看護師の腕の見せ所となるのが「マスク選び」です!✨

どんなに良いモードでも、患者さんのお顔にマスクが合っていないと、空気が漏れてしまって効果が半減…なんてことも😢
それどころか、「苦しい」「痛い」といった苦痛を与えてしまい、治療そのものが続けられなくなることだってあるんです。

でも、大丈夫!
これから紹介する3種類のマスクの特徴さえ押さえれば、自信を持って患者さんにピッタリのマスクを選べるようになりますよ。
写真を見ながら、それぞれのマスクの得意なこと、苦手なことを一緒にマスターしていきましょうね!

① 鼻マスク(ネーザルマスク)の特徴・メリット・デメリット

まず最初は、NPPVで最もスタンダードに使われることの多い鼻マスクです👃
多くの患者さんで、まず最初に試される基本のマスクだと覚えておきましょう!
写真の通り、お鼻だけを三角形に覆うのが特徴ですね。

メリット デメリット
✅ 会話や飲食(少量)が可能 ❌ 口からの空気漏れ(リーク)に弱い
✅ 圧迫感が比較的少ない ❌ 鼻づまり(鼻閉)があると使えない
✅ 死腔が少ない

適した患者像:鼻呼吸が可能で、閉所恐怖感が強い方

鼻マスクがピッタリなのは、鼻でしっかり呼吸ができて、お口をポカンと開けてしまう癖がない患者さんです👍
顔全体を覆われるのが苦手…という閉所恐怖感が強い患者さんにも、まず試してみる価値がありますよ。

② 鼻ピローマスク(ネーザルピロー)の特徴・メリット・デメリット

次にご紹介するのは、お顔との接触が一番小さい、鼻ピローマスクです! ピロー(枕)という名前がなんだか可愛いですよね💕
写真のように、鼻の穴に直接差し込む(または優しく当てる)小さなクッションが特徴です。

メリット デメリット
✅ 皮膚トラブルが起きにくい(接触面が最小✨) ❌ 高い圧力の設定にはあまり向かない
✅ 視界が広く、メガネもかけられる👓 ❌ 鼻の穴への刺激感が出ることがある
✅ 圧迫感・閉所恐怖感が最も少ない

適した患者像:皮膚が弱く、圧迫感を最小限にしたい方

鼻ピローマスクは、マスクによる皮膚トラブルを繰り返している患者さんや、「とにかく顔に何かが触れるのがイヤ!」という繊細な患者さんの強い味方です。
NPPVを始めたばかりで、まずは違和感の少ないものから試したい、という場合にも選ばれます。

③ フルフェイスマスクの特徴・メリット・デメリット

最後は、鼻と口をまるっと覆う、最もカバー範囲の広いフルフェイスマスクです!
見た目にも一番インパクトがありますよね。
写真の通り、鼻から口元までをしっかりガードするのが特徴です。

メリット デメリット
✅ 口呼吸の患者さんでもしっかり使える! ❌ 圧迫感・閉所恐怖感が強い
✅ 空気が漏れにくく、高圧設定にも対応できる💪 ❌ 会話や食事ができない
❌ 嘔吐時の誤嚥リスクに特に注意が必要!
❌ 死腔(しかくう)が大きい

適した患者像:口呼吸が主体で、高い吸気圧が必要な方

フルフェイスマスクは、無意識に口が開いてしまう患者さんや、呼吸状態が悪く、しっかり高い圧をかけて換気を補助する必要がある重症の患者さんに選ばれる、いわば“最後の砦”です。
ただ、嘔吐時の窒息・誤嚥リスクには他のマスク以上に注意が必要なので、患者さんの意識レベルの確認はとっても大事ですよ!

【実践フローチャート】失敗しないマスク選択のポイント

3つのマスクの特徴がわかったところで、いよいよ実践編です!
「じゃあ、目の前の患者さんにはどれがいいの?」と迷った時に使える、魔法のフローチャートを用意しました🪄
この順番で考えていけば、自信を持ってマスク選びができますよ!

ステップ1:基本的な適応確認 ✅

意識レベルの確認

  • 意識清明で協力的 → ネーザルマスク、ネーザルピローを検討

  • 意識レベル低下 → フルフェイスマスクを検討

呼吸パターンの評価

  • 鼻呼吸主体 → ネーザルマスク、ネーザルピローが第一選択

  • 口呼吸主体 → フルフェイスマスクが適応

ステップ2:患者さんの特性評価 👤

皮膚の状態確認

  • 敏感肌、皮膚トラブル歴あり → ネーザルピロー優先

  • 皮膚の張りや弾力性をアセスメント

心理的要因の評価

  • 閉所恐怖感あり → ネーザルピロー > ネーザルマスク > フルフェイスマスク

  • 圧迫感への耐性評価

ステップ3:治療設定の確認 ⚙️

必要圧力の評価

  • 高圧設定必要 → ネーザルマスク、フルフェイスマスクが適応

  • 低〜中圧設定 → ネーザルピローも選択可能

鼻詰まりの有無

  • 鼻詰まりあり → フルフェイスマスクを検討

  • 鼻呼吸良好 → ネーザル系マスクが適応

ステップ4:マスクフィッティングの実施 🔧

適切なサイズ選択

  • 最もよくフィットする最小サイズを選択

  • 大きすぎるとリーク増加、小さすぎると圧迫感や皮膚障害の原因

装着方法の確認

  • 2人で装着を行う(1人がマスク支持、1人がバンド調整)

  • いきなり固定せず、手でマスクを保持して慣れてもらう

ステップ5:継続評価と調整 📊

リーク量の評価

  • 10〜30L/minを目安に調整

  • 上方向への多量リークは角膜乾燥の原因

皮膚状態の観察

  • 必要に応じて皮膚保護材の使用

  • 定期的な皮膚状態の確認

患者さんの快適性評価

  • 7〜10日経ってもなじめない場合は再相談

  • 患者さんの主観的な快適性を重視

マスク選択の優先順位 🏆

  1. 第一選択:ネーザルマスク

  2. 皮膚トラブル対策:ネーザルピロー

  3. 口呼吸対応:フルフェイスマスク

最終的には、患者さんの顔の形(鼻の高さや頬の肉付きなど)も考慮しながら、「苦しくないですか?」「どこか当たって痛いところはないですか?」と、患者さんの声を聞きながら微調整していくのが、私たち看護師の腕の見せ所ですよ😉❤


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