
精神面、スキル面、人間関係など向いていないと感じる理由はそれぞれですが、看護師に向いていないと感じる人は約8割だと言われています。
憧れて看護師になったものの、いざ現場に出てみると思っていたことと違うことや技術面で不十分さを感じたりするものです。
これは看護師に限ったことではなく、仕事をする人であれば誰もが直面する可能性があります。
まだ勤めて日が浅いのであれば、一度振り返り改善点を探したり、踏ん張りどころと自身を鼓舞することも大切です。
今回この記事では、
・看護師に向いていないと思う理由
・向いていないと感じたときの対処法
などを解説します。
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看護師に向いていないと感じる人は約8割
実は、看護師を辞めたいと思う人が8割以上いるという調査結果があります。
理由は、仕事にやりがいを感じない、パワハラや人間関係など職場環境が良くない、命を預かる重圧などがさまざまです。
向いていないと感じたときは、無理をせず、上司や同僚に相談したり、休みを取り心身を休めてくださいね。
向いている人の特徴
一口に看護師と言っても、勤務場所や勤務体系も種類があり、一概に表現することは難しいです。
ただ共通するポイントとしてコミュニケーション力や体力面などが挙げられそうです。
自身の性格や志向を照らし合わせて確認してみましょう。
メンタル・体力に自信がある
看護師の仕事は患者さんの病状悪化のリスクや、死に直面する場面に向き合うため非常にハードです。
そんな中でも、患者さんや周囲に対し優しく励ましたり、不安を与えないよう対処しなければなりません。
重篤な患者さんの場合、なくなった際にも立ち直る精神力が必要となります。
また、勤務時間中はほぼ立ちっぱなし、患者さんをベッドまで運んだり、車いすに乗せたりといった重労働も必要になる体力面も併せ持ちたいところです。
さらに夜勤やシフト制などの影響で時間が不規則なこともあり、体力不足であれば、身体に悪影響が現れやすくなります。
しっかりとした体力づくりを心掛け、重労働や夜勤などをこなす体力をつけましょう。
責任感が強い
自分の行動や言葉に責任を持つ姿勢が大切です。
患者さんの命や健康に深く関わる仕事で、些細なミスや妥協が重大な事態を引き起こす可能性があります。
そのためには地道にスキルを磨くこと、役割を全うすることなどが求められます。
自分が判断したことで患者さんに容体が良いほうにも、悪いほうにも大きく変わる可能性もあります。
発言に関しては他にも、何気なく発した言葉が、患者さんやその家族を元気づけたり、逆に深く傷つけたりすることもあります。
一般企業ではミスをしても命に関わることは少ないでしょう。
しかし、看護師における責任感は命に関わることに直結します。
この違いが看護師が持つ大きな責任感となっています。
看護師は自分だけでなく、相手に対しても責任感を持った行動や発言ができる人が向いていると言えるでしょう。
冷静さを保てる
医療現場では、冷静な判断や対応が求められる場面が多いです。
患者さんの容体の急変や同時に処置しなければならないなど、想定外のことがよく起こります。
そうした状況でも冷静に判断し、迅速に慌てず仕事をこなせる人であれば看護師に向いています。
反対に、予想外の出来事に焦ってしまう人や、混乱しやすい人は、普段から冷静な行動・判断を心掛けましょう。
複数の業務が重なった場合における適切な優先順位を付けることと時間を管理する能力は冷静さが重要です。
目の前で起きていることに対する冷静さとは違い、急を要すること、後でも対応できることなどの取捨選択が必要になります。
時間配分も想定で組みつつも、リカバリーも想定したスケジュールを組めると良いです。
また、感情に流されない冷静さも併せて持っておきたいところです。
緊急時や患者さんが亡くなったときなどどうしても感情が優先してしまうケースも冷静さを忘れずに対応したいです。
柔軟な対応、気持ちの切り替えができる人は、看護におけるさまざまな場面で能力を発揮できるでしょう。
コミュニケーション力が高い
患者さんに適切なケアを提供するためには、コミュニケーション力が必要となります。
コミュニケーション力が高いと、必要な治療や対策を取るために、患者さんから今の状態や気持ちといった情報を聞き出し、医師への共有がスムーズに行えます。
また、看護師のコミュニケーション能力には、共感する力も欠かせません。
共感力の高い看護師には、患者さんも心を開きやすく、安心して自分の気持ちを話せるようになります。
負の感情をぶつけられた時は、まず共感の言葉を投げかけてみましょう。
言葉だけでなく笑顔で対応する非言語コミュニケーションに気をつけることも大切です。
そこから提案や解決策などを伝えると、信頼関係を築くきっかけにもなります。
このとき、患者さんの表情などもよく観察するとより円滑なコミュニケーションになりますよ。
加えて、チーム内でコミュニケーションを密に取れていれば、情報共有もスムーズに行え、連携も取りやすくなります。
チーム医療の重要性も高まりつつあるので、他のスタッフとの連携を図るコミュニケーションは大切です。
医療の現場では、スムーズに仕事をするためにコミュニケーション力が重要です。
向上心がある
新しい医療機器や新薬が日々導入されるため、勉強することにモチベーションをもって取り組めることが求められます。
そのためには、看護師として仕事をする理由や目標を明確にしておくことが重要です。
一例には、患者さんを笑顔にすることやスキルを磨き貢献できるようになるといったことを常に心に留めておけると具体的な行動計画が立てられます。
向上心があることで、進歩し続ける医療業界で自分自身が成長することを楽しむことができます。
仕事へのやりがいを見いだすことできますし、努力の方向性も明確になります。
特に高い向上心を持つ人は、大学病院や急性期病院など研修などが充実した職場や先端医療を学んだり、スキルの求められるICU、救命救急センターなどで働くことで、最新の看護技術や救急医療を学び、実力を磨けるはずです。
向いていない人の特徴
厳しい環境で働くことも多い看護師なので、他の職種とは異なる観点で向き不向きもありそうです。
ご自身の性格などと照らし合わせて確認してみましょう。
ネガティブになりやすい
ネガティブで落ち込みやすい人は「向いてない」と感じがちです。
感情移入して看護にあたることももちろん、重要で必要な要素ですが、ストレスを感じる場面も多いからこそ、高いストレス耐性と気持ちの切り替えが求められます。
そのため、落ち込んでしまうことやネガティブなことがあっても気持ちを切り替えられる人看護師に向いていると言えます。
他にも、ネガティブになりやすいとミスをしたときや先輩に怒られたとき、担当する患者さんが亡くなったときなどにうまく気持ちを切り替えにくいです。
気持ちが落ち込むことで集中力が低下したり、注意力散漫、仕事が手に就かないなどミスに発展しやすくなります。
気持ちの切り替えが苦手だと感じる方は、ネガティブなときは一度気分転換をしましょう。
趣味に没頭したり、出掛けたりと好きなことで気分を変えることがおすすめです。
仕事場で気道を切り替えたいときは、30秒間真上を見ることも有効な手段です。
プレッシャーに弱い
命を預かる看護師の仕事は、ミスが許されない場面も多く、常に気を張っていなければなりません。
急患や容態の急変などは精神的にも大きな負担がかかります。
訪問看護師の場合には、1人で判断して処置をしなければならないことがあり、判断に迷うことや処置がうまくいかないなどプレッシャーがかかります。
看護師以外の仕事ももちろん、責任は生じます。
ただ、看護師は生死に関わるので他の仕事よりもプレッシャーで精神的に辛くなるケースが起きやすいです。
気を張り詰めている状況と気持ちを緩める瞬間を上手に切り分けられる人だと責任やプレッシャーに押しつぶされることなく業務に当たれるでしょう。
感情的になりやすい
患者さんや家族など接する人の中には、さまざまな状況や感情を抱えています。
病状だけでなく、家庭環境など一様にはいかないことも多く、気落ちや怒りを覚えることもあります。
そんな時に、感情をあらわにしすぎたり、落ち着いて対応できないと患者さんや周囲に不安や不満を与えてしまいます。
また、患者さんが感情的に話をしてきたとき、あるいは亡くなったことを家族に伝えるときには、冷静に対処することが求められます。
スタッフ同士のコミュニケーションでも、納得いかないことや上手くいかないことがあっても、穏やかに声を掛けたり、話をすることが大切です。
看護師自身が抱く感情は、コントロールしていくことが重要になります。
不規則な生活リズムが苦手
本来人の体は、朝起きて、日中は活動し、夜は寝るという仕組みになっています。
そのため、睡眠をとるタイミングが日ごとに変わったりする看護師の働き方は、本来は寝ているはずの時間に働くことで体内時計が狂わせ、ホルモンバランスの崩れなどに影響し、心身の不調を招きやすくなります。
体力的にも辛さを感じますが、子供や家族がいる場合には、生活リズムが合わず、ストレスに感じることもあるでしょう。
また、友人との予定が合わずリフレッシュのタイミングを逃してしまうことも。
夜勤があることを前提に生活リズムを作ったり、夜勤後に疲れがとれる工夫をするなどで解消できるか試してみるのも一手です。
ただ、夜勤のない職場を探すといった解決策もあるので、こちらは無理をせずに検討してください。
向いていないと感じたら
向いていないと感じる理由は人それぞれです。
職場に問題がある可能性やキャリア不足ゆえの悩み、経験値や性格なども関連してくる場合もあるでしょう。
悩みによって動き方は変わってくるので以下を参考にして状況整理をしてみてください。
理由を探る
なぜ向いていないと思うのかを紙に書き出したり、一度考えたりと立ち止まってみましょう。
冷静に状況を分析することで、自分が何に悩み、どんな壁にぶつかっているのかが分かります。
相談する
周りに相談できる人がいれば相談してみるのも一手です。
仲の良い同僚でも、信頼できる上司でも構わないので、相談しやすい人に話を聞いてもらうことで解消できるもやもやもあります。
第三者からのアドバイスで、我に返ることができたり、自分の悩みがちっぽけに感じたりと心が前向きになるかもしれません。
同じ職場で働く仲間であれば、いま置かれている状況やあなたの性格なども分かるので、良いアドバイスがもらえる可能性もグッと高まります。
身近な人に相談しにくい場合は、家族や友人などに話してみるのもいいかもしれません。
一度休む
何も考えたくない、考えられないと思うときもあります。
身体的にも精神的にも疲れ切っている場合には、思い切って休職することも視野に入れましょう。
心と体を休める期間を設けることで、気持ちが整理されて前向きになり、解決策や自分のしたかったことが見えてくるかもしれません。
冷静さを取り戻す意味でも、仕事の悩みを頭から離すことが大切です。
おすすめは、何もしないことや趣味に没頭する、旅行に行くなどです。
スキルを習得する
新人看護師であれば自信を失くしてしまうこともあるでしょう。
スキル不足で不安を感じ、緊張から失敗してしまい向いていないと感じてしまうこともあります。
しかし、知識をつけ経験を積むことで、少しずつ自信がついていくケースもあります。
いわゆる時間が解決してくれるパターンです。
焦る気持ちもわかりますが、ここは一度スキルを磨く時間と割り切ることも大切なマインドです。
この段階では、看護師に向いていないと思いすぎなくて大丈夫です。
まだ仕事に慣れていないなら、患者さんへの対処法や業務フローを理解できるよう繰り返し学びましょう。
苦手とすることは先輩の真似をしたり、技術を習得したりすることで自信がついていくはずです。
転職する
思い切って転職することも解決策の一つです。
環境を新しく変えることで見えてくることもありますし、すぐに解決できる場合もあります。
すぐに転職を検討していなくても、転職サイトを覗いてみたり、エージェントに相談してみるだけでも視野が広がりますよ。
みるという解決方法もあります。転職先は、看護師に特化した転職サイトや転職エージェントで探すと良いでしょう。転職サイトは、空いた時間に求人を探すことができるので、忙しい看護師の方におすすめです。
自分に合った職場が分からないときは、転職エージェントに相談すると、キャリアアドバイザーが希望条件や性格に合った転職先を紹介してくれます。また、「看護師の職場適性診断」なども利用し、自分に合った職場を客観的に分析してみるのもよいでしょう。
自分に向いている職場の探し方
「一人ひとりの患者さんに寄り添った看護をしたい」
「ルーティンワークで働きたい」
「資格を活かしたいけど看護現場は避けたい」
「看取りのない職場がいい」
などさまざまな思いがあるでしょう。
効率よく転職を進めるためには、一度、進みたい方向性を考えてみることが重要です。
エージェントを利用した転職がおすすめ
エージェントであれば、忙しいあなたに代わって求人を探してくれたり、履歴書や職務経歴書の添削、面接の対策などトータルでのサポートをしてくれます。
求人も希望条件や性格を踏まえて探してくれるので安心です。
条件や状況によって使うべき転職エージェントが変わってくるので見極めが必要になります。
看護師におすすめの転職サイト/エージェント
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また、2025年オリコン顧客満足度Ⓡ調査で、総合第1位をW受賞するなど着実に実績も積み上げています。
まとめ
看護師に向いていないと思う要因はさまざまです。
思い込んでいることや改善が図れることも多くあるでしょう。
一度、立ち止まって理由を考えてみたり、周りに相談したりすることで気持ちが変わることもあります。
休息を取りつつ、自分らしい働き方を模索することが大切です。