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介護キャリアのターニングポイント――ケアマネと介護職を経験して見えた「本当に大切なこと」

「しごと・レトリバー」は、現場で働く方のリアルな声をそのまま丁寧にお届けするメディアです。
今回お話を伺ったのは、itto-albrexさん。
介護の専門学校を卒業後、特別養護老人ホームでキャリアをスタートし、グループホーム・訪問介護・ケアマネジャーを経て、現在は介護老人保健施設で勤務されています。
介護職とケアマネ、どちらの立場も経験したからこそ見えてきた“現場の本質”を、等身大の言葉で語ってくださいました。

本記事では、「資格を取ったあとも学び続けるにはどうすればいいのか」「現場に戻る決断の裏にあった思いとは」といったテーマを軸に、itto-albrexさんのこれまでの歩みをたどりながら、介護の仕事を“成長の場”として捉え直すヒントを探ります。
資格をゴールではなくスタートとする姿勢、誠実さと「なぜ?」の視点を大切にする姿は、介護に携わるすべての人に勇気を与えてくれるはずです。

1. ケアマネ資格取得のきっかけ

しごレト編集部:ケアマネの資格を取ろうと思われた背景には、どんな思いや出来事があったのでしょうか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
当時、介護職を経験して10年目、年齢も30歳になり、特別養護老人ホームで同じことの繰り返しの日々を送っていました。
仕事をしていて刺激がなくなっていると感じ、このまま続けても成長がないと思いました。どうせならケアマネの勉強をしてみようと考えたことがきっかけです。

しごレト編集部:節目の年齢とキャリアのタイミングで「成長のために新しい挑戦をしたい」と思われたのですね。停滞感を突破するための行動力が伝わってきます。

2. 再び介護職に戻った理由

しごレト編集部:ケアマネジャーとして働かれた後、再び介護職に戻られたのはどんな理由からでしょうか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
小規模多機能型居宅介護でケアマネをしていると、同僚や後輩から支援について相談を受けることが多くなりました。
相談に対して考え方をアドバイスし、それが職員の成長につながるのを目の当たりにして、とてもやりがいを感じました。
現場に出ながら職員のマネジメントをもっと行ってみたい気持ちが強くなり、一旦区切りをつけて再び介護職へ転職しました。

しごレト編集部:人材育成やマネジメントにやりがいを見出されたことが、大きな転機になったのですね。

3. ケアマネと介護職の違い

しごレト編集部:ケアマネと介護職、それぞれを経験されたからこそ見えた「仕事の性質の違い」はどんなところにありますか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
私は小規模多機能型居宅介護でケアマネ兼介護職をしていましたので、その違いははっきりと感じました。
介護職はご利用者がより良く生活を送れるように支援内容を提案・実施する立場ですが、ケアマネはご本人やご家族の意向を確認し、方向性を定めてケアプランを作成。
そのうえで、ご利用者の状態を見ながら必要なサービスの調整を行います。
介護職が実施する前段階をケアマネがアセスメントし、サービスやケアプランに落とし込んで介護職に分かりやすく伝える立場だと感じました。

しごレト編集部:なるほど、同じ「支援」でも、立ち位置やアプローチがまったく違うのですね。

4. 現場に戻りたいと思ったきっかけ

しごレト編集部:キャリアを重ねる中で「現場に戻りたい」と思ったのはどんなきっかけからだったのでしょうか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
職員のマネジメントをもっとやりたいと強く思うようになったからです。
職員の成長の機会を設け、ご利用者のために働ける職員を少しでも多く育てたいと思いました。

しごレト編集部:ご自身の成長だけでなく、後進の育成に意識が向かったことが決断の背景だったのですね。

5. ケアマネ経験が現場で活きていること

しごレト編集部:ケアマネとしての経験は、今の現場でどのように活かされていますか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
まずケアプランを常に意識するようになりました。施設によって作り方は違いますが、内容だけに頼らず、
自分の目でご本人の意向を確認しながら支援しています。完璧ではありませんがアセスメントを行い、できることを見出し、
日々忙しい中でも時間を設けて実践しています。これはケアマネを経験したからこそだと感じています。

しごレト編集部:プランの枠にとどまらず、「本人の声」を重視する姿勢が素晴らしいです。

6. ケアマネ時代のやりがい

しごレト編集部:ケアマネとして働いていたとき、一番やりがいを感じた瞬間はどんな時でしたか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
ご利用者やご家族の思いを総合して、日々の支援に活かせた時です。
ご自宅で生活を継続できるよう必要な用具を提案したり、サービス内容を検討・実施したり、
ご家族とこまめに面談をして方向性を決める場面で特にやりがいを感じました。

7. 現場でのやりがい

しごレト編集部:介護職に戻ってから「やっぱり現場が好きだ」と感じる瞬間はありますか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
ご利用者との何気ない会話を通して楽しんでいただけた時や、「関わってよかった」と思っていただけた時です。
こうした場面が多く、介護職の方がやりがいを感じる瞬間が多いと実感しています。

8. 心に残るエピソード

しごレト編集部:ご利用者やご家族との関わりで、特に印象に残っているエピソードはありますか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
8年前、特養でユニットリーダーをしていた時のアルツハイマー型認知症のご利用者です。
面会に来られたご家族に「帰れ」と怒鳴る姿があり、ご家族が困って私に相談してきました。
当時は「距離を置いた方が良い」と提案しましたが、ご本人の声を聞く前に判断してしまったと今でも悔やんでいます。
その後はご本人・ご家族と多く関わり、入院や看取りの時も寄り添いました。
最期にご家族に看取られた時のことは、今でも忘れられない出来事です。

しごレト編集部:気持ちの部分って教科書には載っていないし、正解が分からないこともありますよね。

9. 成長の転機

しごレト編集部:13年のキャリアの中で、特に自分を成長させた経験や転機は何でしたか?

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itto-albrexさん:
ケアマネを経験したことです。介護職だけでは見えない視点を得られました。
ご利用者やご家族の生活そのものをアセスメントし、プランを立て、実行する。
そして知識不足を痛感し、学び続ける姿勢が身についたことが大きな転機でした。

しごレト編集部:キャリアの中で「学び続ける姿勢」が育ったことは、とても大きな財産ですね。

10. 大切にしている姿勢

しごレト編集部:介護のプロとして、日々の仕事で大切にしている姿勢は何ですか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
2つあります。1つ目は【誠実さ】です。誠実に向き合うことで信頼関係を築け、それがあれば大抵のことは上手くいきます。
2つ目は【なぜ?という視点】です。ご利用者の行動の背景を考え、尊厳を大切にした介護につなげるよう意識しています。

しごレト編集部:信頼関係を築く「誠実さ」と、常に考え続ける「なぜ?」の姿勢。現場に必要な心構えですね。

11. 現場で感じる課題と挑戦

しごレト編集部:介護現場の課題や変化を踏まえて、これから挑戦してみたいことはありますか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
ある程度経験すると学ばなくなる職員が多いことです。認知症ひとつ取っても学ぶべきことは多いのに、資格取得をゴールにしてしまう人がいます。
私はそこをスタートと考え、常に自己研鑽し、PDCAを回すことが大切だと思います。その意識を業界全体に広めたいです。

しごレト編集部:経験を重ねても学びを止めない姿勢が、現場の質を支えるのですね。

12. ケアマネ時代に得た学び

しごレト編集部:ケアマネとして働いたことで、ご自身の考え方にどんな変化がありましたか?

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itto-albrexさん:
介護はご利用者やご家族の意向があってこそ成り立つものだと強く意識するようになりました。
そして制度・病気・認知症など幅広い知識を身につける必要性を痛感しました。
積極的に学び続ける姿勢が生まれたのも、ケアマネ経験があったからです。

しごレト編集部:「介護は意向があってこそ」——大切な視点ですね。

13. 介護職としての魅力

しごレト編集部:介護職として働き続ける中で「やっぱり介護っていいな」と思う瞬間はどんな時ですか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
ご利用者と笑い合えた瞬間や、何気ない会話を通じて楽しい時間を提供できた時です。
大変なことも多いですが、ご利用者が喜んでくださる姿を見ると、やはり現場で働くことにやりがいを感じます。

14. 若手や後輩へのアドバイス

しごレト編集部:これから介護職やケアマネを目指す方に、キャリア形成の視点からどんなアドバイスを伝えたいですか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
介護は大変な部分もありますが、ご利用者と話して楽しい時間を過ごせることも多くあります。
ケアマネ資格を取れば選択肢が広がり、働き方を自分で選べるようになります。現場に戻ることも起業も可能です。
まずは「自分がどうしたいか」という軸を持ってキャリアを積んでいってほしいです。

しごレト編集部:未来の選択肢を広げられる仕事だからこそ、自分の軸を持つことが大切なのですね。

15. これからの介護業界への思い

しごレト編集部:最後に、これからの介護業界に対してどんな思いや期待を持っていますか?

itto-albrexさんのアイコン
itto-albrexさん:
介護職にネガティブなイメージがあるのは事実ですが、実際は違う面も多くあります。
ご利用者が若い職員に喜んでくれることも多いですし、学び続ければ質の高い介護を提供できます。
業界全体が「成長を止めない文化」を持つことで、もっと前向きな場になっていくと信じています。

最後に

itto-albrexさんのキャリアは、介護の多面性を体現しています。現場で汗を流し、ケアマネとして想いをつなぎ、そして再び現場へ。
「資格はゴールではなくスタート」という姿勢、誠実さと「なぜ?」の視点、学び続ける意志――どの立場でも変わらない核を感じました。
ご利用者との何気ない会話や、ご家族との信頼関係という日常の積み重ねこそ、この仕事の本当のやりがいだと改めて気づかされます。

プロフィール

ペンネーム:itto-albrex

itto-albrexさんのアイコン

介護の専門学校を卒業後、特別養護老人ホーム(ユニット型)に勤務。6年程でうつ病を患い休職し退職。
その後グループホームや訪問介護、特別養護老人ホーム、介護支援専門員取得後は小規模多機能型居宅介護へ。
現在は介護老人保健施設に介護職として勤務中。

ブログリンク:https://ameblo.jp/itto-albrex/

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