
「夜勤中にST上昇を発見!本当に今すぐ医師に連絡すべき?それとも経過観察で大丈夫?」「胸痛がない患者さんの心電図変化、どう優先順位をつけて報告すれば…」
そう思う方も多いのではないでしょうか。
明日からの勤務で迷わない判断力を身につけられます💡
💡ST上昇のメカニズムと看護師が知るべきポイント
「ST上昇=すぐ連絡」と焦らずに!
実は波形の形や患者さんの症状と組み合わせて判断できるコツがあるんです😊
まずは正常の心電図波形をきちんと理解しましょう!
🌟ST上昇の正体は「心筋のSOS信号」
心電図のST部分が基線から1mm(四肢誘導)~2mm(胸部誘導)以上持ち上がった状態✨
これは心筋細胞が「酸素不足でヤバい!」と発している電気的サイン。
疑われる疾患は主に
- STEMI(ST上昇型心筋梗塞):冠動脈が完全閉塞→緊急カテーテルが必要
- 心膜炎:心臓を包む膜の炎症→全誘導でなだらかなST上昇+PR部低下が特徴
- 早期再分極:健康な若者でもV2-V4でJ波+ST上昇が見られることが
🚨「本物の心筋梗塞」を見極める3つの鉄則
- 痛みの質チェック
「焼けるような痛み」+「冷や汗」があれば赤フラグ🔥
胃痛との違いは「前かがみで楽になるか?」で判断(心膜炎なら楽になる) - aVR誘導に注目
この誘導で1mm以上のST上昇があれば「左主幹部閉塞」の可能性大!
血圧90mmHg以下なら即医師コール🔔 - 鏡像変化の有無
下壁梗塞では前壁にST低下が、前壁梗塞では下壁にST低下が現れる👀
この「裏返し現象」があれば心筋梗塞確定
🧐ST上昇あるあるQ&A
- 夜勤でST上昇を見つけたら?
→まずV1-V6の電極貼り直し!貼付ミスで偽陽性になること多々あります😅 再測定後も上昇持続+胸痛あれば12誘導取得 - 心膜炎にニトロは効く?
→逆効果の可能性大❌ 前かがみ姿勢で痛み軽減する特徴があれば心膜炎を疑いましょう - 若い患者のST上昇は心配?
→早期再分極か低体温症(オズボーン波)か要確認!「体温32℃以下?」「家族に突然死歴?」を問診
✨看護アクションポイント
- バイタル連動観察:ST上昇+血圧低下=心原性ショックの前兆
- 疼痛管理の注意点:心膜炎にNSAIDsは◯、STEMIにはモルヒネ◯だが胃腸障害に注意
- 検査タイミング:トロポニンTは発症3時間後から上昇→初期陰性でも油断禁物
「ST上昇=心筋梗塞」とは限らないけど、「見逃したら命取り」のサイン。
波形の凹凸や症状との組み合わせで、自信を持って判断しましょう💪
🚨【緊急対応】心電図ST上昇で看護師が絶対に知るべき5つの赤フラグ
「ST上昇=すぐ連絡?」と迷った経験、ありますよね💦
実は波形の特徴とバイタルの組み合わせで判断精度がグッと上がるんです!
🔥【即対応必須】STEMIの決定的サイン3選
まずは心筋梗塞の心電図波形を見てみましょう。
FASTLANより引用
上の心電図は
V2-4にST上昇と超急性T波が見られます。
この心電図は前中隔STEMIを示しています。
📌 左肩・顎への放散痛+冷や汗
「胃痛かな?」と見分けがつきにくいケースも😣
ポイントは「焼けるような痛み」と「冷や汗の量」!
食後30分以内の痛みや横になると悪化する場合は心筋梗塞を疑いましょう。
📌 aVR誘導のST上昇が示す危険
「aVRの1mm上昇は左主幹部(LMT)閉塞のサイン」ってご存じですか?💡
この波形を見たら血圧90mmHg以下や呼吸困難がないか即チェック!
LMTは心臓の左の血管が2本に分かれる前にある血管!
この血管が詰まると、心臓の血管2本に影響がせるためとても主要な血管です。
📌 異常Q波+ST上昇の組み合わせ
「Q波の幅が0.04秒超&深さがR波の25%以上」なら急性期か陳旧性梗塞の判別が必要👩⚕️
「痛みの再発+ST上昇」があれば再梗塞を疑い、トロポニンTの変動を追いましょう。
❗【要注意】ST上昇なのに心筋梗塞じゃない!?
📌 心膜炎の特徴的なSTパターン
全誘導でなだらかなST上昇+PR部の低下があれば心膜炎の可能性大🌊
「前かがみで痛み軽減」が特徴で、ニトロは効かないどころか悪化させるので厳禁です。
📌 早期再分極との鑑別フロー
若い男性のV2-V4でJ波+ST上昇が見られたら…❄️
「体温32℃以下か?」「家族に突然死歴は?」を確認!
低体温症のオズボーン波とはSTのカーブの角度が違います。
実は心電図だけで判断するのは循環器の医師でも迷うことがあるくらい難しいのです💦
「間違えだったらどうしよう」と報告を不安に思うこともあるかもしれませんが、疑われる場合には速やかに報告をしましょう!
💡バイタル連動!ST上昇時の看護判断3ステップ
まずモニター上でのST上昇を見てみましょう。
看護師学習ノートより引用
本来であれば、STは青い線上にあるはずです。(心筋梗塞の既往歴がある人や心筋症の人は下がることもあります)
「モニターでST上昇を発見!さあどうする?」
まずは医師に報告するために
- VS
- 自覚症状の有無
を確認!
患者さんが胸痛を訴えていたとしたらドキドキしてしまいますよね💦
そんな時こそ落ち着いて3ステップで判断しましょう😊
症状と波形を組み合わせて、確実にアクションにつなげるコツをお伝えしますね♪
🩺STEP1:波形特徴の緊急度判定
📌 ST上昇の3大原因を画像で比較
「弓状?凸型?凹型?」波形の形が教えてくれるサインを見逃さないで!
- STEMI:V2-V4で「お墓の石碑」のような凸型上昇+鏡像変化
- 心膜炎:全誘導でなだらかな凹型上昇+aVRでPR部上昇
- 早期再分極:V4前後のJ波+ST上昇(若年男性の健康診断で多発)
📌 トロポニンT上昇前の観察ポイント
「検査結果待ちの間が勝負ですよ!」
- 胸痛の再発パターン(ニトロで改善する?)
- 心電図の時系列変化(STが1mm/10分上昇中?)
- 冷汗や顔面蒼白の有無
💓STEP2:バイタルサインの連動評価
📌 血圧90mmHg以下の危険サイン
「右室梗塞かも?体位調整が命綱💡」
- 頸静脈怒張+Ⅱ音減弱=右室梗塞疑い
- 左側臥位は禁忌!下肢挙上で静脈還流促進
📌 SpO2低下時の対応優先順位
「肺塞栓?心不全?見分ける3つのチェック!」
- 呼吸音の左右差(気胸や無気肺)
- 頸静脈の怒張度(右心負荷のサイン)
- 下肢の腫脹(深部静脈血栓の可能性)
🚑STEP3:医師への根拠ある報告
📌 「鏡像変化」の見極め方
「裏返し現象が決め手です!」
- 下壁梗塞→前壁のST低下(V1-V3)
- 前壁梗塞→下壁のST低下(Ⅱ・Ⅲ・aVF)
📌 虚血部位の特定方法
「誘導別対応表でサクッと確認✨」
虚血部位 | 対応誘導 | 特徴 |
---|---|---|
前壁 | V1-V4 | 左前下行枝閉塞 |
下壁 | Ⅱ・Ⅲ・aVF | 右冠動脈or左回旋枝閉塞 |
側壁 | I・aVL・V5-V6 | 左冠動脈病変の可能性大 |
✨看護師あるあるアドバイス
「ST上昇+冷や汗=即コール」が鉄則!でも焦らずに…
- 電極貼り直しで偽陽性を除外(貼付ミス率30%!)
- 右側胸部誘導(V4R)追加で右室梗塞チェック
- モルヒネ投与時は「呼吸数<12回/分」でナロキソン準備
波形の凹凸と患者さんの表情を同時に観察する習慣が、的確な判断を生みます💪
❗夜勤で遭遇!ST上昇患者への対応フロー完全マニュアル
「モニターアラームが鳴った!夜勤1人でも焦らず対応できる?」そんなピンチを乗り切る夜勤ナース必携のフローを解説します😊
次の夜勤までに覚えちゃいましょう♡
🌙【夜勤限定】たった1人でもできる初期対応
📌 モニター装着時の電極貼付コツ
「ノイズ防止は3点固定が命🎯」
- 鎖骨下に赤・黄→「洗濯バサミでパチン」よりテープでしっかり固定
- 左脇の緑電極→吸盤タイプなら肋骨縁に垂直に押し当て
- 足首電極は「くるぶしの上2cm」でテープ×2重巻き
📌 12誘導心電図の迅速取得手順
「体位変換不要の時短ワザ💨」
- ベッドを30°上げたまま右側胸部誘導(V4R)を追加
- 左腕電極は肩甲骨下部に貼付(腕の位置調整不要)
- 下肢電極は太もも内側に貼り直しで下肢浮腫対応
⏱【90秒で完了】緊急度判定チャート
📌 胸痛の有無別対応フロー
「無痛性なら血糖チェック必須💉」(でも医師の事前指示がある場合のみにしてくださいね!)
胸痛あり | 胸痛なし |
---|---|
ニトロ舌下→効果ない?即コール | 血糖値>250mg/dL+冷や汗→無痛性疑い |
左肩~顎への放散痛チェック | 高齢者は「胃の不快感」訴えも |
📌 高齢者特有の症状パターン
「糖尿病患者さんは要注意👵」
- 無自覚梗塞のサイン→突然の呼吸促迫+SpO2低下
- 認知症患者→「そわそわ動作」が唯一の症状の場合も
- 夜間頻尿+冷汗→虚血性腸炎との鑑別必要
✨夜勤あるあるアドバイス
「アラーム鳴ったらまず貼り直し🔧」
- 正しく電極が貼れているか?
- もう一度貼り直しも手!
- 医師報告時は「ST上昇mm数+冷や汗の有無」を最初に伝える
心電図のノイズと患者さんの息遣い、両方に耳を澄ませるのが夜勤の極意✨
🌟まとめ:ST上昇患者対応の「次の一歩」へ!
ここまで読んでくださりありがとうございます😊
今回の記事では、ST上昇患者への対応フローを夜勤や緊急時でも実践できるよう、具体的な手順をお伝えしました。
わたしも何百回とST上昇の患者さんのケアを行ってきましたが、緊張感が走りますよね💦
しかし、心電図だけでは医師でも心筋炎と心筋梗塞の判断ができない場合もあるので、肩の力を抜いてくださいね♪
私たちにできることは「異常の早期発見と報告」です!
これだけは徹底しましょう♪
✨次に活かせるポイントはこれ!
- 波形の特徴を見極める力:STEMI、心膜炎、早期再分極の違いを瞬時に判断できるようにしましょう。
- バイタルサインとの連動評価:血圧やSpO2の変化を見逃さず、適切な体位調整や鑑別を行うスキルを磨くことが大切です。
- 医師への報告力:根拠を持った報告で、迅速な治療につなげることが患者さんの命を救う鍵になります。
💡現場での実践をサポートするヒント
- 夜勤中でも焦らず、モニターや心電図のノイズを確認する習慣をつけましょう。
- チームで共有できる簡易フローを作成しておくと、緊急時の対応がスムーズになりますよ♪
ST上昇患者への対応は、看護師としての観察力と判断力が試される場面です。
でも、この記事で学んだことを少しずつ実践していけば、きっと自信につながります✨