
「胸が痛いって訴えてるけど…これって狭心症?それとも心筋梗塞?🌀」
「持続時間や痛みの強さってどう違うの?緊急度の判断が不安…😣」
そんな疑問やお悩み、ありませんか?
この記事では、
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狭心症と心筋梗塞の病態の違い
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痛みの持続時間や出現タイミングの違い
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看護師が現場で見逃さないための観察ポイント
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緊急対応の判断基準と対応のコツ
が分かりますよ♪
狭心症と心筋梗塞は症状が似ていても緊急度が大きく異なるため、痛みの持続時間やタイミング、ST変化などの観察が重要です。
特に、胸痛の質や出現状況から緊急度を正しく判断する力が求められます。
✅この記事では、
看護師として知っておきたい「狭心症と心筋梗塞の違い」を、現場で役立つ観点からやさしく解説します。
観察・対応・報告のポイントも具体的に紹介していますので、ぜひ最後まで読んでくださいね😊✨
狭心症と心筋梗塞って何が違うの?🫀症状・原因をわかりやすく比較!
胸が痛い=すぐ心筋梗塞!と思いがちですが、実は「狭心症」と「心筋梗塞」では原因も状態も大きく違います。
ここでは、それぞれの病態や特徴を分かりやすく整理していきますね。
狭心症ってどんな病気?🤔
発作の仕組みと冠動脈の関係
狭心症は「心臓の筋肉に一時的に酸素が足りなくなる状態」です💡
原因は多くが冠動脈の動脈硬化による血流の一過性低下です。
血管が狭くなることで、心筋へ十分な酸素が届かず、胸痛などの症状が出ます。
ポイントは「一時的な虚血で済んでいる」こと。心筋はまだ壊死しておらず、適切な処置で回復可能な段階です。
労作性・安静時・冠攣縮型の違い
狭心症にはいくつかのタイプがあります👇
タイプ | 特徴 | よくある時間帯・きっかけ |
---|---|---|
労作性狭心症 | 動いたときに発作が出る | 階段昇降・歩行など |
安静時狭心症 | 安静にしていても発作 | 夜間・睡眠中など |
冠攣縮型狭心症(異型狭心症) | 血管がけいれんして発作 | 夜中〜早朝に多い |
冠攣縮型は若年者・非喫煙者にも起こることがあり、ST上昇を伴うのに壊死がないこともあるので、心筋梗塞との区別が難しいこともあります。
心筋梗塞ってどんな状態?⚡
血流が止まると心筋が壊死!?
心筋梗塞は、冠動脈が完全に詰まって血流が途絶えた状態です。
その結果、心筋細胞に酸素が供給されず、30分〜数時間で壊死が始まります⚡
壊死した心筋は元に戻りません。そのため、いかに早く血流を再開(再灌流)するかが命を分けることになります。
STEMIとNSTEMIの違いとは?
心筋梗塞には2つのタイプがあります。
種類 | 特徴 | 心電図 |
---|---|---|
STEMI(ST上昇型) | 血管が完全閉塞し壊死範囲が広い | ST上昇あり |
NSTEMI(非ST上昇型) | 部分的閉塞で壊死範囲が小さい | ST変化なし、T波・Q波異常など |
STEMIは緊急カテーテル治療の対象になりやすく、迅速な対応が特に重要です。
病態の違いをざっくり比較!🔍
表でわかる!症状・原因・回復経過のちがい
状態 | 狭心症 | 心筋梗塞 |
---|---|---|
胸痛の性状 | 圧迫感・重い痛み | 激痛・冷や汗・倦怠感 |
痛みの持続 | 数分〜15分以内で消失(多くは運動時発症) | 20分以上〜数時間、安静でも持続 |
冠動脈の状態 | 狭狭い(血流は一部維持) | 完全閉塞(血流停止) |
心筋の障害 | 一過性(壊死なし) | 壊死あり・不可逆的 |
放散痛 | 左肩・顎・背中・腕等に広がることあり | 同上、より強いことが多い |
ニトロ(硝酸薬)への反応 | よく効く | 勝てないことが多い |
看護に必要な「理解の深さ」はここ!
狭心症と心筋梗塞は、「似ているけれど違う」状態です。
“発作のパターンや持続時間、心電図の変化”を総合的に判断することが、看護の現場ではとても大切になります。
特に、「ニトロで改善するから大丈夫」と思い込まないことが重要です。
観察力と“なんかおかしい”をキャッチする感覚が、命を救う場面もありますよ💡
見逃さないで!💦痛みの持続時間と発作タイミングの違いとは?
胸痛があると「もしかして心筋梗塞!?」と不安になりますよね。
でも、痛みの出方や続く時間である程度の見極めが可能です。
ここでは、現場で見逃さないための判断ポイントを具体的に解説します💡
胸痛の「質」に注目しよう💬
鋭い痛み?重い圧迫感?患者の言葉に耳を傾けて
心臓由来の痛みは、「チクチク」や「ズキズキ」ではなく、
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胸の奥を「ギューッと締めつけられるような」
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「重たい」「圧迫感」「息苦しい」ような感覚
で表現されることが多いです。
特に注意したいのは、患者さんが「なんとも言えない胸の不快感」と表現したとき。
非典型的な症状(女性や高齢者、糖尿病患者に多い)では、「痛み」として認識されないこともあるので、表現の幅に敏感になることが大切です✨
放散痛の特徴(左肩・背中・歯など)
心臓の痛みは他の部位に放散することがあります。
放散部位 | 特徴例 |
---|---|
左肩・腕 | 鈍い痛みが肩〜腕に広がる |
背中 | 肩甲骨の内側にズーンと重い痛み |
顎・歯・首 | 締め付けるような不快感 |
みぞおち | 胃痛と間違われることも |
こうした症状を「心臓以外の痛み」と誤認して見逃すケースもあるので、背景疾患や訴えの内容から冷静に判断しましょう。
ただし、全く何の症状も出ない人がまれにいます!!
リスクのある人には心電図観察をしたり、主訴以外の部分でも発見できるようにしておきましょう。
発作のタイミングでわかる違い⏱
狭心症は「動いたとき」、心筋梗塞は「安静時にも」
狭心症は、運動やストレスなどの負荷がかかったときに発作が出やすく、
「階段を上がったとき」「歩いてる途中で胸が痛くなった」
などの訴えが多く見られます。
逆に、心筋梗塞は安静にしていても痛みが起こるのが特徴。
「夜中に突然胸が痛くて目が覚めた」「テレビを見ているだけで発作が起きた」
といった訴えには、要注意です⚠
夜間・早朝の胸痛は見逃さない!
冠攣縮型狭心症や心筋梗塞は、交感神経の影響を受けやすい深夜〜早朝に発症しやすいといわれています。
夜勤中に「胸が苦しい」と訴える患者さんがいたら、
“ただの不安”と決めつけず、時間帯・持続時間・痛みの質などから緊急性を判断する必要があります。
痛みの持続時間から見分ける🕒
狭心症:5〜10分以内で消えることも
狭心症の発作は短時間(通常5分以内、多くても15分未満)でおさまることが多く、ニトログリセリンの舌下で改善するのが特徴です。
ただし、「痛みがすぐ消えたから大丈夫」と安心しきらないよう注意が必要です!
心筋梗塞:15分以上続き、ニトロでも改善しない
心筋梗塞の痛みは15分以上続き、時間が経っても改善しないのがポイントです。
ニトロを使っても痛みが取れない、または一時的に良くなってもぶり返すような痛みは要注意です。
この場合は迷わず緊急対応(医師報告・救急搬送)を考える必要ありです🚨
まとめ|狭心症と心筋梗塞の違いを理解して、迅速な看護へ✨
胸痛を訴える患者さんに対して、「これは狭心症?それとも心筋梗塞?」と迷うこと、現場ではよくありますよね。
でも、違いを理解していれば、観察ポイントや対応のスピードに自信を持てるようになります💡
違いを押さえるためのチェックポイント✅
症状の聞き取りは「いつ・どこ・どんなふうに」がカギ
患者さんが胸痛を訴えたときは、以下のような情報をしっかり確認しましょう👇
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発症時刻(いつから?)
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痛みの場所と範囲(どこが痛い?どこに広がる?)
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痛みの性質(重い・締めつけられる・ズキズキなど)
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きっかけ(動いたとき?安静時?)
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持続時間(何分続いている?)
こうした情報は、疾患を見極める大事な材料になります。
患者さんがうまく言葉にできないときもあるので、表情や仕草、バイタルサインの変化などにも注意しましょう👀
観察+患者の主観的訴えをリンクさせる
「バイタルは安定してるから大丈夫」と思っても、患者の「なんか苦しい」という訴えがあれば、それはサインかもしれません。
看護師の観察力と“違和感に気づく力”が、早期発見と救命につながります。
主観と客観の情報を組み合わせて判断できるようにしておきましょう。
看護師として重要な「次の一手」
すぐ報告すべきケースとは?
以下のような症状がある場合は、迷わず報告・対応に移りましょう!
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胸痛が15分以上続いている
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ニトロを使っても改善しない
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冷や汗・吐き気・息苦しさを伴う
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安静時に発作が起きた
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ST上昇などの心電図変化がある
「これはおかしいかも」と思ったら、すぐにアクションを!
1分1秒を争う心疾患では、看護師の判断が命を左右することもあります。
観察記録に盛り込むべき要素
記録では、以下の項目を明確に記載するのがおすすめです👇
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発症時間と症状の詳細(NRSスケール含む)
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バイタルサインの変化
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ニトロ投与の有無と効果
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発作前後の行動や精神状態
正確な記録は、医師の判断や救急搬送時の情報共有にも役立ちます📝
最後に|命を守る看護判断のために
狭心症と心筋梗塞の違いをしっかり理解しておくことは、患者さんの命を守るためにとても大切な知識です。
看護師として、「この痛みは見逃してはいけない」と思える判断力を身につけておくことで、安心して観察・対応・報告ができるようになります😊
ぜひこの記事の内容を実践で活かして、あなたの看護に自信を持ってくださいね✨
<参考・引用>
日本離床学会
近畿大学病院
Yahoo! JAPANクリエイターズプログラム記事
ゆみの内科クリニック
動脈硬化ネット