
「大腸がんの患者さんを受け持つことになったけど、術前にどんな準備や観察をしたらいいの?💦」
「先輩はサッと動いているけど、私は何から手をつけていいのか分からない…😢」
そんな不安を感じていませんか?
この記事では、
-
大腸がんの基礎知識(病態と治療の流れ)
-
術前に看護師が行う準備と観察ポイント
-
腸管前処置や検査での注意点
-
患者さんやご家族への心理的支援
が分かりますよ♪
この記事を読むことで、新人看護師でも「術前に何を観察し、どう準備すればいいのか」がすぐに理解でき、現場で自信をもって患者さんに関われるようになります✨
この記事では、大腸がんの基本から術前ケアの流れをわかりやすくまとめました。
次回の記事②では「術後の大腸がん看護と合併症対応」についてさらに詳しく解説していきますね。
🩺 大腸がん看護の基礎をマスターしよう!
「大腸がん」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
血便や便秘・下痢がある病気、手術で大腸を切除するイメージ、人工肛門(ストーマ)になることがある病気…こんなふうに思い浮かべる方が多いと思います。
看護師として患者さんに関わるとき、大切なのは「病気の基本を理解しておくこと」です。
なぜなら、基礎を押さえていないと「なぜこの観察が必要なのか」「なぜこの処置をするのか」が分からなくなってしまうからです。
ここでは、新人さんでも分かるように「大腸がんの基本」「部位ごとの特徴」「治療の流れ」を整理していきましょう😊
大腸がんってどんな病気?看護師が知るべき基本
大腸がんは、大腸(盲腸・結腸・直腸)にできる悪性腫瘍です。
大腸の粘膜にポリープ(腺腫)ができ、それが長い時間をかけてがんに変化していきます。
大腸がんの主な症状
-
血便(赤い血や黒っぽい便)
-
便秘や下痢など便通異常
-
残便感(便が残っている感じがする)
-
腹部の張りや痛み
-
体重減少や貧血
大腸がんは、初期では症状が出にくいことも多く、気づいた時には進行していることもあります。
そのため、早期発見と早期治療がとても大切なんです。
看護師として関わるときは、「症状の有無」だけではなく「患者さんの表情や訴えの変化」にも注意することが重要になります。
部位別の症状と特徴|結腸がん・直腸がんの違い
大腸がんは「どこにできたか」で症状が変わります。
これは術前・術後の看護にも直結する知識なので、しっかり押さえておきましょう。
発生部位 | 主な症状 | 看護で注目するポイント |
---|---|---|
結腸がん | 腹痛、下痢・便秘のくり返し、腹部膨満、腸閉塞 | 腹部の張りや嘔気、排ガス・排便の有無を観察 |
直腸がん | 血便、残便感、排便回数の増加、肛門痛 | 出血量、排便コントロールの変化、排便困難の訴え |
結腸がんは「腸が詰まりやすい」ため、術前から腸閉塞の兆候に注意が必要です。
直腸がんは「肛門に近い」ため、手術後の排便コントロールが課題になることが多いです。
新人さんはまず、「結腸がん=お腹の張り」「直腸がん=血便や残便感」と覚えると整理しやすいですよ✨
大腸がん治療の流れ|外科・化学療法・放射線療法の概要
大腸がんの治療は大きく3つに分けられます。
-
外科手術(メイン治療)
→ がんを切除し、腸をつなぎ直す。場合によってはストーマ造設。 -
化学療法(抗がん剤)
→ 再発予防や進行例に用いられる。副作用(下痢、吐き気、脱毛など)への看護が必要。 -
放射線療法
→ 特に直腸がんで使われることが多い。皮膚障害や腸炎のリスクあり。
看護師は、患者さんがどの治療段階にあるのかを理解し、その段階に合ったケアを行うことが求められます。
✨この章のポイント
-
大腸がんは初期症状が出にくく、血便や便通異常などが主なサイン
-
結腸がんと直腸がんでは症状が違い、看護で注目する観察ポイントも変わる
-
治療は手術が中心で、化学療法や放射線療法も組み合わせて行われる
-
看護師は「治療のどの段階にいるのか」を常に把握して関わることが大切
「気になる病院があるんだけど、どんなスキルが求められるの?」
「近くの病院って働きやすいのかな…」などなど!!
くんくん求人調査とはline登録であなたが気になる病院などの、職場環境や評判を徹底調査するサービスです。
🧠 術前の大腸がん看護|準備と観察で失敗しない!
大腸がんの患者さんにとって、手術は大きな山場です。
看護師の役割は、安全に手術が受けられる状態を整えることと、患者さん・家族の不安を少しでも和らげること。
新人さんでも「何を観察して、どんな声かけをすればいいのか」が分かれば、自信をもって関われますよ✨
術前に行う検査と看護師の役割
手術の前には、全身状態をチェックするためにいろいろな検査が行われます。
代表的な検査と目的
-
血液検査:貧血・栄養状態・肝腎機能の確認
-
心電図:手術に耐えられる心機能かどうか
-
胸部レントゲン:呼吸器や心臓の状態確認
-
大腸内視鏡・CT:がんの位置・広がり・転移の有無を確認
💡 看護師の役割
-
検査前に食事制限や絶食の有無を確認し、指示を守れているかチェック
-
患者さんに検査の流れを説明して、不安を和らげる
-
結果が出たら異常値を把握して、必要があれば報告
新人さんは「ただ結果を見る」だけではなく、「どの値が手術に影響するか」を意識すると、理解がぐっと深まりますよ。
腸管前処置(下剤・絶食)と観察ポイント
大腸の中をきれいにしておかないと、安全に手術ができません。
そのために下剤や腸管洗浄液を使った「腸管前処置」が行われます。
観察ポイント
-
下痢の回数・性状:
水様便が出てきたら腸がきれいになってきているサイン -
脱水症状:
皮膚の乾燥、尿量の減少、口渇など -
電解質異常:
ふらつき、だるさ、不整脈の有無
➡️ 注意:新人さんが見落としがちなのは「水分摂取の声かけ」です。
下剤で失われた水分を補えるように、飲水を勧めることも大切な看護です。
また、腹痛・強い嘔気・排ガス停止などが見られたら「腸閉塞のリスク」も考えて、すぐに報告できるようにしましょう。
術前の心理的ケアと患者・家族への説明
患者さんは「がんの告知」や「手術前」という状況で、大きな不安を抱えています。
よくある不安の例
-
「手術は本当に成功するのかな?」
-
「がんが全部取れるの?」
-
「術後は仕事に戻れるの?」
-
「排便はどう変わるんだろう…」
💡 看護師にできること
-
患者さんの話を否定せずに「うなずき・共感」で受け止める
-
「不安なのは当然ですよ」と安心できる言葉をかける
-
分からないことは無理に答えず、医師や専門スタッフにつなげる
新人さんは「答えられなきゃいけない」と思いがちですが、寄り添う姿勢そのものが心理的支援になるんです😊
ストーマ造設予定の患者への事前支援
直腸がんや進行がんの患者さんでは、手術で人工肛門(ストーマ)を造設する場合があります。
術前には「ストーマができる可能性」を伝えられて、不安が強まる患者さんも多いです。
看護師は、
-
「ストーマをつけても生活できる」ことを伝える
-
皮膚管理や装具交換は退院後に練習していくことを説明する
-
術前のストーマサイトマーキングを見守る
ストーマの管理については
👀ストーマが腫れて見える!?「浮腫」の原因・判断基準・ケア方法まとめ
をご覧くださいね🌟
✨この章のポイント
-
検査では「目的」と「異常値の意味」を意識する
-
腸管前処置では、脱水や電解質異常を観察し、患者さんに飲水を勧める
-
心理的ケアでは「答えるより寄り添う」が大切
-
ストーマ造設予定の患者さんには、安心できる声かけを忘れずに
➡️ 術前にしっかり準備できれば、術後の合併症予防と患者さんの安心につながりますよ✨
✅ まとめ|術前管理を押さえれば術後が安心になる
大腸がん手術の前に行う看護は、患者さんの安全と安心を守るための大切なステップです。
検査や処置をただ「こなす」だけではなく、目的を理解して観察につなげることが、新人看護師さんにとって大きな成長ポイントになります。
ポイント👉
-
検査結果から手術リスクを予測する
-
腸管前処置で脱水や合併症のサインを見逃さない
-
不安を抱える患者さんや家族に寄り添う
以上のことができれば、術後の経過もスムーズになり、患者さんにとっても安心につながります。
📝 術前看護の観察ポイントチェックリスト
チェック項目 | ポイント | 新人が気をつけたいこと |
---|---|---|
検査結果 | 血液(Hb・Alb)、心電図、胸部X線 | 異常値を見つけたら「何に影響するか」考えて報告 |
腸管前処置 | 下痢の性状・回数、嘔気、排ガス | 脱水サイン(尿量↓・口渇)を見逃さない |
水分管理 | 飲水量・点滴の有無 | 下剤で失われた水分を補う声かけをする |
心理的支援 | 不安の訴え、表情、家族の様子 | 「共感」と「傾聴」で支援。答えられない質問は医師へ橋渡し |
ストーマ予定 | ストーマ造設の説明・皮膚状態 | 詳細は専門記事へ誘導し、まずは安心感を伝える |
💡 新人さんは「全部を完璧にやろう」と思わなくても大丈夫です。
まずはチェックリストを見ながら一つずつ確認していけば、自然と流れが身につきますよ✨
🌟 次のステップへ
この記事では「大腸がんの基礎」と「術前の看護」を整理しました。
次回の記事では「術後の大腸がん看護と合併症対応」を詳しく取り上げます。
現場で一番迷いやすい「術後合併症の観察ポイント」や「トラブル対応の流れ」をまとめるので、ぜひ続けて読んでみてくださいね😊
<参考・引用>
がん治療新時代WEB
医療法人社団 健診会 東京メディカルクリニック
富士フイルムグループ西麻布内視鏡クリニック