
日々のCVC管理には慣れてきたけど、合併症の初期サインって正直見分けられる自信がない…😥」「もしカテーテルが詰まったり抜けたりしたら、パニックにならずに対応できるかな?」「患者さんに『このカテーテル、いつまで入れるんですか?』って聞かれて、うまく答えられなかったな…💦」
基本のケアができるようになったからこそ、次のステップへの不安や疑問が出てきますよね。
この記事では
- 見逃し厳禁!5大合併症の初期サインと観察ポイント
- 「詰まった!」「抜けた!」現場あるあるトラブル解決マニュアル
- 患者さん・家族も安心!スマートな説明のコツ
が分かりますよ♪
実は、CVCのトラブル対応で一番大切なのは、合併症の兆候を早期にキャッチする『アセスメント能力』と、いざという時の『対応フロー』をあらかじめ知っておくことなんです💡
この記事では、【基礎マスター編】から一歩進んで、見逃してはいけない合併症の観察ポイントから、現場でよくあるトラブルの具体的な対処法、そして患者さんやご家族を安心させる説明のコツまで、あなたがもっと自信を持ってケアに臨めるようになるための応用知識をギュッと詰め込みました。
一緒にトラブルに強い看護師を目指しましょう!💪
絶対に見逃さないで!🚨 5大合併症のヤバい兆候とアセスメントのコツ
基本のケアはバッチリでも、合併症は突然やってきます…!「いつもと違う」にいち早く気づけるかどうかが、看護師の腕の見せ所💪
ここでは、特に注意したい5つの合併症の「ヤバいサイン」と、アセスメントの視点を解説します。
①カテーテル関連血流感染症(CRBSI)は最大の敵!
CVC管理で最も頻度が高く、最も警戒すべき合併症が、カテーテルから細菌が血液中に入り込んでしまうCRBSIです。
刺入部の局所的な感染とは違い、全身に影響が及ぶため、早期発見が何より重要です!
②気づいた時には手遅れかも…怖い「血栓症」のサイン
カテーテルの周りに血の塊(血栓)ができて血管を詰まらせる合併症です。
できた血栓が血流に乗って肺に飛ぶと、命に関わる「肺血栓塞栓症」を引き起こすことも…。
③命に関わる!「空気塞栓」は予防と早期発見がすべて
ルート交換時や接続部の緩みから血管内に空気が入ってしまう、非常に危険な合併症です。
発症したら数分で急変する可能性があり、予防と、万が一起こった際の初期対応が命を分けます。
物理的なトラブルも、放置すれば合併症の原因になります。
日々のケアの中で「あれ?」という違和感を見つけることが大切です。
- 閉塞:
「フラッシュの抵抗が強い」「逆血がない」は閉塞のサイン。
無理やり押すのは絶対にNG!
血栓を飛ばしてしまう危険があります。 - 破損:
カテーテル本体や接続部に亀裂や液漏れがないか、目で見てチェック!
見つけたら、破損部より患者さん側のルートをクランプして、すぐに医師へ報告しましょう。 - 先端位置の異常(移動):
「刺入部から出ているカテーテルの長さが、昨日と違う」「心電図モニターで、今までなかった不整脈が出ている」などは、カテーテル先端が心臓を刺激しているサインかも?これも即報告です!
「あれ、閉塞した?」「出血が!」😱 よくあるトラブル別・お助けマニュアル
合併症というほどではないけれど、日々のケアで「ヒヤリ」「ハッ」とすること、ありますよね💦
ここでは、現場でよくあるトラブルとその対応法をQ&A形式で見ていきましょう!
Q1. フラッシュしようとしたら抵抗が強い!逆血もありません…
A1. 無理に押すのは絶対NG!まずは閉塞の原因を考えよう
「詰まったかも!」と焦って力任せにフラッシュすると、血栓を飛ばしてしまい大変危険です。まずは冷静に原因を探りましょう。
1.物理的な原因を確認!
- クランプは開いていますか?
- ルートが体の下敷きになるなど、どこかで折れ曲がっていませんか?
- 三方活栓の向きは合っていますか?
2.医師に相談!
- 物理的な原因がない場合は、血栓による閉塞が考えられます。血栓溶解剤(ウロキナーゼなど)を使用できるか、医師に確認・相談しましょう。
Q2. 刺入部からじわじわ出血や浸出液が…
A2. まずは圧迫止血!でも、感染や凝固異常も疑って
清潔なガーゼで5分ほど圧迫止血を試みましょう。それでも止まらない場合や、量が多い場合は医師に報告が必要です。同時に、
- 採血データはどうか?(血小板が少ない、凝固機能に異常があるなど、出血傾向がないか)
- 浸出液の色や匂いは?(膿のような浸出液は感染のサイン) といった、背景をアセスメントする視点を持つと、報告がスムーズになりますよ😉
Q3. 患者さんがカテーテルをいじって、少し抜けちゃったかも…
A3. すぐに医師へ報告!絶対に自分で戻さないで!
抜けてしまったカテーテルを自分で戻すのは、感染の原因になったり、血管を傷つけたりする可能性があり、絶対にNGです!
- 患者さんを落ち着かせ、それ以上抜けないようにテープなどでそっと固定します。
- 刺入部から何cmカテーテルが出ているか確認し、その長さを正確に医師へ伝えます。
- なぜ触ってしまったのか、せん妄や認知機能、痒みなど、自己抜去のリスクについてもアセスメントし、対策を考えられると素晴らしいです!
患者さんの「これ何?」に自信を持って答えられる!🗣️ 分かりやすい説明のコツ
ケアと同じくらい大切なのが、患者さんやご家族とのコミュニケーションですよね。
よくある質問に対して、不安を与えず、かつ誠実に答えるためのポイントをご紹介します。
Q1. 「この管、いつまで入れるの?」と聞かれたら
A1. 治療のゴールとセットで説明しよう!
「先生じゃないと分かりません」では、患者さんを不安にさせてしまいますよね。
治療の目的と、目指すべきゴールをセットで伝えましょう。
- OK例:「今は体力をつけるために、この点滴からしっかり栄養を入れています。お食事が半分くらい食べられるようになるのが第一目標ですね。そうなったら、この管を外せるか先生と一緒に相談できますよ😊」
Q2. 「管が入ってるところが、なんだか痛い…」と言われたら
A2. まずは傾聴とアセスメント!不安を取り除く言葉かけを
痛みの訴えは、重要なサインかもしれません。
まずは患者さんの言葉を受け止め、しっかり観察しましょう。
- 対応例:
「痛いんですね、ご心配ですよね。どんなふうに痛いか、少し見せてもらってもいいですか?」と優しく声をかけ、刺入部を観察します。
発赤や腫れなどの異常がなければ、「見たところひどく赤くなったりはしていないので大丈夫そうですが、痛みが続くようなら先生にも伝えますね。楽な姿勢はありますか?」と伝え、安心を促しましょう。
Q3. 「お風呂に入りたいんだけど…」と言われたら
A3. できるが入浴前に処置が必要であることを説明しよう/できない場合には代替え案を提示しよう
CVC挿入中の入浴は刺入部が濡れないように処置を施せば可能なことがあります。できない場合には、理由とともに「できること」を提案する姿勢が大切です。
- 対応例:
「カテーテルが入っている間は、お湯に浸かるのはバイ菌が入る危険があるので濡れないようにフィルム材などで保護をさせていただきますね。」
「感染の可能性があるので入浴はできません。その代わり、お体がさっぱりするように、温かいタオルで拭きましょうか?シャワー浴ができるか、先生に確認してみますね!」
ここまでお疲れ様でした!応用的な知識を身につけることで、急な変化にも冷静に対応でき、患者さんからの信頼も厚くなります。ぜひ、明日からの看護に活かしてみてくださいね!
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➡️CVC管理【基礎マスター編】〜毎日の手順に自信がつく!〜
<参考・引用>
ナース専科