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社会人から看護師になるのは後悔する?メリットとデメリットを徹底解説

社会人から看護師を目指そうと思う方の中には
「後悔しないで看護師になりたい」
「そもそも本当に看護師になれるのかな」
と不安や心配を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。

看護師以外の仕事を経験している社会人から、看護師資格を取得するために専門学校で勉強することは、想像以上に大変なケースも。
また、資格を取得し、実際に働いてみると勤務形態や人間関係などが思っていたものと違うことで後悔する人も少なくありません。

今回この記事では、
・社会人から看護師になる方法
・後悔しないためにしておきたいこと

などを解説します。

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社会人から看護師になるには

3年制の看護学校において社会人を経験した看護師は23.7%。
つまり、4人に1人の割合で社会人から看護師を目指したいと奮起した人がいるということです。(日本看護学校協議会看護師等養成所の管理・運営等に関する実態調査(平成26年))

看護師の国家資格取得に年齢制限はありません!
厚生労働省が定めた教育課程を修了かつ看護師国家試験に合格することで看護師になれるので、社会人からでも看護師を目指すことは十分可能です。

学び方も昼間や夜間などから選ぶことができるので、自分に合う方法で学ぶことができます。
また、過去の学歴などによって学校卒業までにかかる年数が変わってくるので以下でチェックしておきましょう。

高卒の場合

高等学校を卒業している場合は、4年制の看護系大学、3年制の看護系専門学校もしくは看護系短期大学で勉強する必要があります。
社会人でも通えるよう、昼間部と夜間部を併設している学校が多いので、通うか検討している学校は対応しているか要チェックしておきましょう。

大卒の場合

大学もしくは短大を卒業している場合も、上記の方法が適応されます。
ただ、大学を卒業していると、「社会人入試制度」を利用し、最短2年で看護師を目指すことが可能です。
社会人入試制度は一般入試に比べて受験科目が少ないなどの特徴があります。
最終学歴が短大卒・大卒以上で社会人経験者は、このルートで看護師を目指すのも一つの手です。
ただ、すべての学校でこの制度を設けているわけではないのと、受験資格や試験内容なども学校ごとに異なるため確認する必要があります。

社会人が看護師を目指すうえでのハードルを下げるために社会人入試制度を設けている学校や受験科目が免除されるなど、社会人を経験していることで有利になることもあるので、よく調べてみると安心です。

看護師になるメリット

看護師は資格を取得さえすれば景気動向に振り回されにくく就職できる職業だと言われています。
給与も平均以上にもらえることも多く、社会人生活で学んだコミュニケーション能力やビジネスマナーを活かすこともできます。
また、経験を積むことが良しとされる面もあり、年を取っても長く働くことができる仕事です。

安定した仕事

看護師の平均年収はサービス業と比べると約1.4倍と言われ、雇用も安定した企業が多く昇給も見込めます。
総合病院で働くのであれば、研修やセミナーが多く、教育体制が充実しているので、学びに不自由しないことや診療科も多いので、スキルアップだけでなく、異動の検討もしやすいです。
福利厚生が充実しているので、余裕を持った生活ができる場合もあります。
また、病院によっては託児所があり、子育てもしやすい環境や、有給休暇などが取得しやすくストレス管理がしやすいのも魅力になるでしょう。

専門的な知識やスキルが手に入ることも安定につながる要因です。
もちろん、医療は常に進歩しているので、新しい知識やスキルを身につけ続ける必要はありますが、長く働くことができる仕事です。
また、看護師は女性が9割であるため、結婚や育児への理解が他の職場よりも深い環境になっています。
産休を取ることも互いにフォローする気持ちがありますし、子供の体調不良で急な休みや学校行事への参加での休みの取得もしやすいです。
そうした経験を経ても、主任や師長などを目指し、出世も見込めるのも一般企業にはない働きやすさです。
むしろ、長く現場を経験することが昇格に有利になることが多いので長期キャリアを形成することができます。
こうした意味合いでも安定して働くことができる仕事です。

加えて、慢性的な人手不足によって働き口に困ることもありません。
病院だけでなくクリニックや介護施設などライフステージや生活環境に合わせて選択することもできるので、職場を変えやすいこともメリットになるでしょう。

給料が高い

看護師の給料は一般企業の給料と比較した場合、多めにもらえる傾向にあります。
世間一般的な平均と比較して良い傾向です。

看護師の平均月収は33万4400円、賞与は81万6300円となっており、そこから算出される看護師の年収は約483万円です。
これは厚生労働省が発表している令和元年賃金構造基本統計調査によるものです。

人の命を預かる責任感やプレッシャーがある仕事のため常にプレッシャーや緊張感と隣り合わせですが、その分高い需要があります。
また、経験年数が浅い場合でも給与基準が高いことや夜勤手当など一般企業ではあまりもらうことのない手当があり、手厚いことも給与が高くなる理由の一つです。
そうした環境であるので、他の職業の平均給与を上回る金額が支払われます。
年収が高い仕事をしたいと考えている方や待遇面を改善したい方には魅力的な仕事と言えるでしょう。

社会人から看護師を目指す際に後悔したこと

自分の可能性を広げたい、手に職をつけたいと思い、看護師を志したはいいものの経済的な負担や時間面での難しさなどに直面する方も少なくありません。

「もっとこうしておけばよかった」「こんな準備をしておくんだった」
とならないよう後悔してしまうポイントを解説します。

経済的な負担

学校に通うための学費だけでなく、仕事を辞めた場合の収入が途絶えてしまうことなどによる経済的な負担が大きくのしかかることがあります。

学校の種類や規模、学費の支払い方法などによって異なります。
社会人から看護師になるために必要な費用は、国公立大学では約200〜250万円、私立の看護大学では約500〜700万円が平均となっています。
専門学校の場合は、少し安くなり、平均約100〜200万円になります。
入学金や授業料などは学校ごとに設定されているので確認しましょう。

もう一方で、生活面でも困る可能性があります。
仕事を辞めた場合には収入がなくなってしまうため、それまでにしっかり貯金をしておく必要がありますし、学費や生活費などを計算した上で貯金に頼る必要があります。
特に家庭を持っていたり、ローンの支払いなどがある場合には、より慎重にお金のことを考える必要があります。
経済的なプレッシャーで後悔する人も少なくないので、まずは金銭面での負担、不安をなくしていくことから始めましょう。

勉強時間の確保の難しさ

大人になってから新しいことを学ぶことは学生時代以上に大変だと言われています。
解剖生理や薬学など幅広く勉強しなければいけない看護領域ならなおさらです。
馴染みのない専門的な名称を多く暗記する必要があり、時間をかけて勉強する必要がある方が多い分野です。
そんな中、子育てをしながら、家族のお世話をしながらなど家庭との両立しながら勉強時間を確保するのは中々難しいものです。
自分の予定だけでなく、子どもの体調不良や学校行事、家族の予定に合わせないといけない場面もあるため、困難になることもあります。

他にも、実習面においても負担に感じることもあるでしょう。
座学で学んだことを確実に習得するためには、看護技術の演習を日常的に行わなければなりません
人の命に関わることですから試験や技術評価も厳しく、合格に向けた勉強や練習に対しては膨大な時間と労力を費やします。

とりわけ実習となると、実務として患者さんの対応をすることと勉強を両立して行う必要があり、睡眠時間が削られてしまうこともしばしばです。
現役の学生よりしんどさを感じ、後悔を感じることもあるかもしれません。

ただ、社会人経験を活かし、要領よく勉強を進められるのは強みになります。
実習でも社会人経験を活かした対応が患者さんから喜ばれることもあるはずです。
ここは踏ん張りどころになるので、未来の自分を想像し、乗り切りましょう。

社会人から看護師になって後悔したこと

理想を描き、看護師になったはいいものの、実際の現場で仕事をしてみると患者さんの命に関わる責任の重さと、体力面でのハードさ、夜勤屋シフトなどの不規則な勤務形態などから、心身ともに大きな負担を感じてしまうことがあります。

後悔しないためには、看護師の現実をしっかり受け止め、辛さや難しさ、気持ちのコントロールの重要性などを理解しておきましょう。

労働条件

労働条件と聞いてまず思いつくのは夜勤ではないでしょうか。
シフト勤務が基本かつ日勤だけでなく夜勤や休日出勤も含まれる看護師の仕事は、不規則な生活リズムになりがちです。
理解していたつもりでも、心身の対応が難しいと感じる人もいます。
これまでの社会人経験が昼間の勤務だという方は大半です。
リズムの作りにくい不規則な勤務スタイルは戸惑いを感じ、辛さも感じやすく、生活リズムへの適応が大きな後悔となってしまうことも。

夜勤や長時間労働は、体力とともに精神的にも負担を感じることがあります。
柔軟な勤務条件を希望したにもかかわらず、現実はそうもいかず想定以上に厳しさを感じる方も少なくありません。

精神面

社会人経験者であっても、看護現場特有の厳しさに直面し、想像以上に大変だと感じる人も多いです。
看護師の仕事は患者さんのケアだけでなくその家族のケア、看護記録の作成や医師やチームとの連携、緊急時の対応などさまざまです。
元々の業務量も多いですが、それに加えて、慢性的な人手不足の状態が医療業界全体で広がっており、看護師1人あたりの業務負担も増加しています。
こうした時代背景も相まって、想像以上に仕事量が多さや責任の重さに圧倒されてしまうことになります。

命を預かる、命の危機と隣り合わせという失敗が許されないプレッシャーが常にあります。やりがいや達成感を感じる反面、心身にストレスが蓄積して後悔につながることもあります。
気持ちの面での限界や体力面での限界を想定しておき、無理をしないことが大切です。

人間関係

どんな職場でも人間関係の難しさに悩む人は多いようですが、女性の多い看護師の人間関係はより複雑だったり、コミュニケーションのギャップが生じたりすることがあります。

例えば、チームで行う仕事は同僚や上司、他職種の医療スタッフとの人間関係が大切です。
しかし、年齢層が幅広く、年が離れた同僚や先輩との関係性に悩むことがあります。
そうした空気を緩和してくれることが期待される男性看護師が増えてきたとはいっても、まだまだ圧倒的に女性が多い環境です。
そのため、女性特有の人間関係の難しさに悩む人も少なくないようです。

社会人経験があることによる、妬みや嫉妬されてしまう可能性も考慮しておきましょう。
このような場合には、低姿勢で、あくまでもこの環境では新人であるという意識を持った誠実で丁寧な態度を心掛けて、信頼を勝ち取っていきましょう。
社会人経験があるからこそできる挨拶や感謝の言葉を積極的に使うことや、細やかな気遣いをみせるなどの行動で職場での印象が良くなるかもしれません。
また、価値観の違いを受け入れることも大切です。

後悔しないためできること

せっかく志した看護師。
目指さなければよかったと思いたい人はいないはずです。
この選択が正しかったと思えるよう、目指したいと思ったときにできることをまとめました。

貯金をしておく

看護師になるための学費は、選ぶ学校にもよりますが200〜400万円程度と言われています。

准看護師養成所であれば100〜150万円程度、5年一貫看護師養成課程校の場合150〜350万円程度となります。
看護師専門学校/短期大学/であれば、250〜400万円程度まで幅があります。

大学を検討する場合には、国公立なら250〜300万円程度ですが、私立を選ぶと500〜700万円程度かかってしまうので、どんな学校に通うかが必要貯金額に関わってきます。
また、他にも学費として必要なものは、実習費、設備費、教科書代なども入ってくるので、そちらも学校ごとに要確認しておきましょう。

支援制度の確認

社会人から看護師を目指す看護学生のおよそ半数が奨学金制度を利用していたと回答しているほど奨学金制度などの金銭面での援助を受ける人が多いです。

奨学金制度は、進学や学費の支払が経済的に困難な学生に対し経済的な援助をする制度のこと。
返済必須の貸与型と返済不要の給付型の2パターンがあり、制度を設けている団体により支援する学生の基準や支援内容は異なるので自分はどちらに該当するかを確認しましょう。
いくつか奨学金制度をまとめました。

【日本学生支援機構の奨学金 】
● 幅広い学生が利用できる奨学金制度
● 給付型と貸与型の2つがある
● 学力と収入による審査必須

【都道府県や自治体の奨学金 】
● 看護学生を支援する地方自治体独自の奨学金
● 給付型が多く、貸与型の場合も利息が比較的低い
● 対象者や金額が自治体によってさまざま

【病院奨学金】
● 病院独自の奨学金
● 奨学金の返済が免除されるには、看護師免許取得後に貸与を受けた病院で一定期間就業する必要がある

種類、条件がさまざまある奨学金は、併用できるものもあるなど自身で細かく確認することが重要です。
気になるものは自分から情報を集め、対応窓口などに相談しましょう。

給付金制度は、受給条件を満たしている場合のみ、国や地方自治体に申請すると返済の義務のない支援金が受け取れる制度です。
社会人のキャリアアップを支援する給付金は以下のような種類があります。

【専門実践教育訓練給付金】
● 専門的なキャリアアップを支援してくれる
● 厚生労働省が指定する看護学校の学生が対象
● 一定期間以上雇用保険に加入していることが条件

【高等職業訓練促進給付金】
● ひとり親の資格取得を支援する制度
● 児童扶養手当の支給や所得に条件あり

返済の義務がない給付金は、受給する条件が厳しいですが、金銭的に諦めたくない場合には大いに頼るのも賢い方法です。
利用条件の詳細は、住んでいる地域のハローワークに問い合わせてみましょう。

就職先を吟味する

就職先の選び方が看護師としてのキャリアを後悔なく過ごせるものになるかを左右します。
病院や就職先によって患者さんとの関わり方、ルールの違いなど求められる役割が異なります。
給料にも差があるので、自分のライフスタイルに足りるのか、給与形態が価値観と合うのかも吟味したいポイントです。

あまりこれまでの生活とスタイルを変えないことを希望するなら、夜勤が少ないクリニックや訪問看護ステーションを検討したり、看護師として専門性を高めたい場合は大学病院や大規模病院を選ぶなど、自分の生活スタイルやなりたい理想像に合わせた選択をすることが重要です。

可能であれば、職場見学をするとリアルな雰囲気が分かります。
難しい場合には、面接の際に職場の雰囲気やスタッフの働き方を確認しておいて、働きやすい環境であるかを見極めましょう。

悩みを打ち明けられる人を見つけておく

最初は誰もが新人です。
分からないことや悩みがあるときは、周りをしっかり頼りましょう。
すぐに相談できる先輩や同僚がいれば働きやすくもなりますし、一人では解決できないことでも、先輩や同僚のアドバイスや助けで解決に向かうことがあります。
また、気を許せる間柄の同僚や先輩を作ることで、風当たりの強さも和らぐかもしれません。
そうした居やすい空気を作るには、どんな相手にも敬意を払った態度で接することです。
先輩看護師が年下というのは、社会人を経て看護師になった場合によくあることですが、なれなれしくせず、敬語で話すことを徹底するなど真摯な対応を行いましょう。

自分で居心地の良い環境を作ることで働きやすさにつながります。

モデルケースを見ておく

実際に社会人から看護師になった人は、それぞれにさまざまな経緯があります。
例えば、25歳まで、介護士として働き看護学校を受験・合格した方は、周囲からの後押しが目指すきっかけになったそうです。
他にも、別の仕事をし育休中に社会から疎外されていると感じ、経済的に自立したいと看護師になり、看護学校の教諭として勤務している方、非常勤で勤務しながら、看護学校に通った方などバックグラウンドはさまざまです。

まとめ

看護師は社会人からでも免許取得を目指すメリットは高い職業です。
長く働け、仕事の幅も広く給与水準も比較的高く生活も安定するためです。

しかし、看護師を目指すには社会人からでも最短でも3年間必要になります。
これまでの学校での勉強だけでなく、病院実習や国家試験の勉強など難易度は高いと言えます。
また、看護師になっても、日勤だけでないこれまでとは違った仕事の仕方や責任の大きさ、人間関係などの大変さもあるはずです。
こうした大変さを心に留め、自分に適した勉強法、働き方を考え、免許取得を目指しましょう。

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