「アシドーシスって難しくて苦手だな…」「急変時の対応、これで合ってるかな？」そう思う看護師さんもいるかもしれませんね。😥 血液ガスデータとにらめっこしても、いまいちピンとこない時もありますよね。

この記事では

• アシドーシスとアルカローシスの基本がわかる！
• 呼吸性アシドーシスと代謝性アシドーシスの見分け方がわかる！
• 緊急時のアシドーシス患者への対応と看護のポイントがわかる！
• アシドーシスを予防するための日常ケアのヒントがわかる！

が分かりますよ♪

アシドーシス患者への対応は、病態を正しく理解し、適切なアセスメントと迅速なケアを行うことで、大きく予後を改善できるんです！✨

この記事では、アシドーシスがどんな状態なのか、呼吸性アシドーシスと代謝性アシドーシスをどう見分けるか、そして緊急時に看護師としてどう動けばいいのか、実践的なポイントをわかりやすく解説していきますね！
一緒に学んで、自信を持ってアシドーシス患者さんをケアできるようになりましょう！💪

アシドーシスとは？看過できないサインと緊急時の対処法

アシドーシスは、身体のSOSサインかもしれません。
身体の中で何が起こっているのか、その基本的なしくみと、いざという時の対処法について見ていきましょう。

アシドーシスって結局なに？🤔身体のSOSサインを見逃さないで！

アシドーシスとは、私たちの体液が正常よりも酸性に傾いた状態（pHが7.35より下がった状態）を指します。
身体はpHを一定に保とうと常に頑張っていますが、病気や何らかの原因でそのバランスが崩れてしまうことがあるんです。
アシドーシスになると、様々な不調が現れ、重症化すると命に関わることもあります。

酸性とアルカリ性のナゾを解明！pHが教えてくれる身体のSOS🚨

体液の酸性度やアルカリ性度を表すのがpH（ペーハー）です。
人間の血液のpHは通常、7.35～7.45の範囲で保たれています。
この範囲から外れてpHが低くなると「アシドーシス」、高くなると「アルカローシス」と診断されます。
pHの値は、私たちの身体がどんなSOSを出しているかを教えてくれる重要な指標なんですよ。

pH値の評価と病態の判断

呼吸性アシドーシスを徹底解剖！原因と症状、看護ケアのポイント

アシドーシスにはいくつかの種類があります。
まずは、呼吸に関わる「呼吸性アシドーシス」について、その原因や現れやすい症状、そして看護師としてできるケアのポイントをお伝えしますね。

息苦しさだけじゃない！😱呼吸性アシドーシスの意外な原因と症状

呼吸性アシドーシスは、肺が二酸化炭素（CO2）を十分に体外へ排出できないことで起こります。
体内にCO2が溜まると、血液のpHが酸性に傾いてしまうんです。
PaCO2が45mmHg以上になった状態を指します。

主な原因

• 呼吸器疾患:
  慢性閉塞性肺疾患（COPD）、肺炎、喘息発作など
• 呼吸筋の機能低下:
  神経筋疾患（重症筋無力症など）、脊髄損傷
• 薬の影響:
  鎮静剤や麻薬の過剰投与による呼吸抑制
• 気道閉塞:
  異物誤嚥、気管支けいれん

見られる症状

初期には特異的な症状が少ないこともありますが、進行すると以下のような症状が見られます。

• 呼吸困難、息切れ
• 頻脈
• 頭痛、傾眠、意識障害
• 皮膚の紅潮、発汗

看護師ができること！呼吸性アシドーシス患者の命を守るケアの秘訣✨

呼吸性アシドーシスでは、呼吸状態の観察と管理が最も重要です。

看護ケアのポイント

• 呼吸状態の観察:
  呼吸回数、深さ、リズム、呼吸補助筋の使用有無、SpO2、チアノーゼの有無などを継続的に評価します。
• 気道確保と酸素療法:
  必要に応じて気道確保を行い、医師の指示に基づき適切な酸素流量で酸素投与を行います。
• 体位調整:
  呼吸が楽になる体位（ファウラー位など）を検討し、体位変換を促します。
• 呼吸介助:
  必要に応じて、呼吸器理学療法（体位ドレナージ、スクイージングなど）を行います。
• 喀痰除去:
  痰が貯留している場合は、吸引や排痰を促し、気道のクリアランスを保ちます。
• 意識レベルの評価:
  意識レベルの変化は、CO2ナルコーシスの兆候であるため、注意深く観察します。

代謝性アシドーシスを見抜く！血液ガスデータの読み方と緊急対応

呼吸性アシドーシスとは異なり、腎臓の機能や代謝の異常で起こるのが「代謝性アシドーシス」です。
ここでは、看護師さんが血液ガスデータから代謝性アシドーシスを見抜き、緊急時にどう対応すべきかをご紹介しますね。

血液ガス、もう怖くない！🔬代謝性アシドーシスを診断する3つのポイント

代謝性アシドーシスは、体内で酸が過剰に産生されたり、酸を体外に排出する機能が低下したり、アルカリが失われたりすることで起こります。

主な原因

• 糖尿病性ケトアシドーシス（DKA）: インスリン不足により、脂肪が分解されてケトン体という酸が増加。
• 乳酸アシドーシス: ショックや低酸素状態により、乳酸が過剰に産生。
• 腎不全: 腎臓の酸排泄能力が低下。
• 下痢: 消化管からアルカリであるHCO3-が大量に失われる。
• 薬物中毒: メタノール、エチレングリコール、アスピリンなど。

診断のポイント (血液ガスデータ)

血液ガス分析では、以下の3つの項目に注目します。

アニオンギャップ（AG）を計算することで、原因の鑑別にも役立ちます。

急変させない！代謝性アシドーシス患者への緊急対応と看護のワザ💪

代謝性アシドーシスは、原因疾患の治療と同時に、迅速なアシドーシスの補正が求められます。

緊急対応と看護ケア

• 原因疾患の治療:
  糖尿病性ケトアシドーシスであればインスリン投与、ショックであれば輸液療法や昇圧剤など、原因となっている疾患の治療を最優先します。
• 水分・電解質管理:
  脱水や電解質異常を伴うことが多いため、適切な輸液を行い、カリウムなどの電解質バランスを補正します。
• 重炭酸ナトリウム（メイロン）の投与:
  重度のアシドーシスの場合、医師の指示で重炭酸ナトリウムの点滴静注が行われることがあります。投与中は循環動態や電解質バランス（特にカリウム）に注意が必要です。
• バイタルサインのモニタリング:
  血圧、心拍数、呼吸数、SpO2、意識レベルなどを頻回に測定し、異常の早期発見に努めます。
• 尿量の確認:
  腎機能の評価のため、尿量のチェックも重要です。

アシドーシス患者の命を救う！急変時の対応と看護師の役割

アシドーシスが重度になると、意識障害や不整脈、さらには心停止に至ることもあります。
そんな「まさか」の事態に備え、看護師としてどう動けばいいのか、その初動と大切な役割について確認しましょう。

「まさか」を「もしも」に！🚑アシドーシス患者の急変時に取るべき初動

アシドーシスによる急変は、一刻を争う事態です。素早い判断と行動が、患者さんの命を救う鍵となります。

急変時の初動（緊急時対応のABC）

1. A（Airway: 気道）:
   気道の開通を確保します。意識レベルが低下している場合は、舌根沈下や嘔吐物による気道閉塞に注意し、必要に応じて気道確保（頭部後屈あご先挙上など）を行います。
2. B（Breathing: 呼吸）:
   呼吸状態を評価し、必要であれば呼吸補助（バッグバルブマスクによる人工呼吸など）を行います。呼吸停止の場合はCPRを開始します。
3. C（Circulation: 循環）:
   脈拍、血圧を確認し、心停止であれば胸骨圧迫を開始します。不整脈の出現にも注意し、心電図モニターを装着します。
4. D（Disability: 意識）:
   意識レベルを評価し、呼びかけに対する反応や瞳孔の状態を確認します。
5. E（Exposure: 環境）:
   衣服を緩め、全身状態を迅速に評価できる環境を整えます。

看護師だからできる！アシドーシス患者の予後を左右する大切な役割🌟

急変時だけでなく、日々の看護の中でアシドーシスのサインを見逃さないことが、看護師の大切な役割です。

看護師の重要な役割

• 早期発見と迅速な報告:
  患者さんの些細な変化にも気づき、アシドーシスの兆候があれば速やかに医師に報告し、必要な検査や治療に繋げます。
• 正確な情報収集と記録:
  バイタルサイン、IN-OUTバランス、意識レベル、症状の変化などを正確に記録し、情報共有することで、チーム医療に貢献します。
• 治療の介助と効果の観察:
  医師の指示のもと、輸液や薬剤投与を適切に行い、その効果や副作用を注意深く観察します。
• 精神的サポート:
  患者さんやご家族の不安に寄り添い、適切な情報提供や精神的な支えとなります。
• チーム連携:
  医師、薬剤師、検査技師など多職種と連携し、患者さんにとって最善の治療・ケアが提供されるよう努めます。

アシドーシスの予防と日常ケア：再発させないための看護の視点

一度アシドーシスになった患者さんには、再発を予防するためのケアが重要になります。
看護師として、患者さんの日常生活に寄り添い、どのようなアドバイスやサポートができるか考えていきましょう😊

アシドーシスは防げる！💊再発予防のための日常生活指導と注意点

アシドーシスの原因となる基礎疾患の管理や、生活習慣の改善が再発予防には欠かせません。

日常生活指導のポイント

• 基礎疾患の管理:
  糖尿病、腎臓病、COPDなどの基礎疾患を持つ患者さんには、治療を継続し、定期的に受診することの重要性を伝えます。
• 服薬管理:
  指示された薬を正しく服用すること、自己判断で中断しないことの重要性を説明します。
• 食事指導:
  特に糖尿病患者さんには、血糖コントロールのための食事療法を具体的にアドバイスします。
  腎不全患者さんには、低タンパク・低塩分食の指導も必要です。
• 水分補給:
  脱水を避けるため、適切な水分摂取を促します。
  ただし、心不全や腎不全など、水分制限が必要な場合はその指示を厳守するよう指導します。
• アルコール摂取の制限:
  過度なアルコール摂取は代謝性アシドーシスを引き起こす可能性があるため、注意を促します。
• 感染予防:
  肺炎などの感染症は呼吸性アシドーシスの原因となるため、手洗いやうがい、インフルエンザワクチン接種などを勧奨します。

これで安心！アシドーシス患者を支える継続的な看護ケアのヒント💡

退院後も、患者さんが安心して生活できるよう、看護師が継続的にサポートすることが大切です。

継続的な看護ケアのヒント

• 症状モニタリングの指導:
  患者さんやご家族に、アシドーシス再燃のサイン（倦怠感、食欲不振、呼吸の変化など）を具体的に伝え、異変があればすぐに受診するよう指導します。
• 自己管理能力の向上支援:
  血糖測定やインスリン注射など、自己管理が必要な患者さんには、正しい方法を指導し、自立を促します。
• 社会資源の活用支援:
  必要に応じて、訪問看護やデイサービスなど、在宅での生活を支える社会資源の情報を提供し、利用を促します。
• 心理的サポート:
  慢性疾患を持つ患者さんやご家族の不安やストレスに寄り添い、傾聴することで精神的な支えとなります。
• 定期的な健康チェックの促し:
  定期的な血液検査や診察の重要性を伝え、継続的な健康管理を促します。

アシドーシスは難しいと感じることも多いかもしれませんが、今回の情報で少しでも理解が深まり、日々の看護に役立てていただけたら嬉しいです。
患者さんの変化にいち早く気づき、適切なケアを提供するために、これからも一緒に学んでいきましょうね！😊