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看護師の賞与平均はいくら? 相場・支給時期・高い病院の選び方を解説

看護師が実際にもらっている賞与の平均気になりませんか?

「なんだか、他の看護師と比べて賞与が少ない気がする…」

「賞与って、働いた年数によって変わっていくもの?」

命と関わる忙しい現場で懸命に働く看護師にとって、「賞与」は重要な要素の1つ。仕事のモチベーションにもつながってきます。また、転職を左右する事柄の1つにもなるでしょう。ここで、一度、ご自身の賞与と看護師の賞与の平均を見比べてみませんか。

この記事では、以下の内容を紹介します:
看護師の賞与平均額
年数別のボーナス相場
ボーナスをアップするためのコツ
賞与の支給条件と査定基準
ボーナスが高い病院の事例
看護師の賞与にまつわるQ&A

プロの現場を知る看護師目線で、**「看護師の賞与」**を解説しています。ぜひブックマークして、看護師のボーナス事情を確認したいときに役立ててくださいね。

2025年最新データ!看護師の賞与平均額は年間85.7万円

年収に大きなインパクトを与える重要な収入源である「看護師の賞与(ボーナス)」。毎月の給与が安定していても、「ボーナスはいくらもらえるのか」「他の看護師と比べて多いのか少ないのか」と気になるはず。

2025年5月時点での最新公的データである、厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、病院などに勤務する看護師(正社員)の年間賞与平均額は約85.7万円でした。前年の84.0万円(令和5年調査)と比べて微増しており、依然として高水準を維持していることが考えられます。

では、夏や冬のボーナス平均はどうなのでしょうか。チェックしていきましょう。

夏のボーナス平均:6月に約42.8万円(手取り約34万円)

看護師のボーナスは、一般的に年2回、夏(6月)と冬(12月)に分けて支給されることが多く、支給月数はそれぞれでほぼ等しく設定されている職場が多い傾向があります。

厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」では、正社員の看護師に支給された年間賞与の平均額は約85.7万円とされています。これを夏冬で2等分すると、夏のボーナスは約42.8万円となる計算です。

ボーナスは月給と異なり、税金・社会保険料がまとまって差し引かれるため、実際の手取り額は支給額の8割前後。つまり、42.8万円の支給に対して、手取りはおおよそ34万円程度になります。支給時期については多くの病院・施設で6月中旬〜下旬に設定されており、「6月の給与明細とともに支給される」「別枠で振り込まれる」といったケースも。

また、新卒1年目の看護師の場合は、夏のボーナス査定期間が不十分なため、満額ではなく「寸志」または「支給なし」となる場合もあるので覚えておきましょう。一方、2年目以降の看護師は、フルに査定対象となるため、夏季賞与も安定して支給される傾向にあります。

冬のボーナス平均:12月に約42.8万円(手取り約34万円)

冬のボーナスの支給時期は12月が一般的で、夏と同様に年間賞与の約半額が支給されるケースが多く、平均支給額はおおよそ42.8万円程度になるでしょう。

夏のボーナスと比べて、冬の賞与にはいくつかの異なる特徴があります。ひとつは、査定対象期間がより長くなることです。多くの病院では、4月以降の勤務成績や役職の変化、勤務態度が冬の賞与に反映されるため、異動や昇格があった場合は夏よりも金額が増える可能性もあります。

さらに、冬の賞与は経営状況や業績の影響を受けやすく、夏よりも支給額に差が出る病院も。民間の医療機関や小規模なクリニックなどでは、賞与の有無や金額が毎年異なることもあるため、就職・転職の際には過去の支給実績を確認しておきましょう。

賞与は基本給の約3.8ヶ月分!他業種と比較してどう?

看護師の賞与額は、基本給をもとに計算されるのが一般的です。厚生労働省の「令和6年 賃金構造基本統計調査」を踏まえて、看護師(正社員)の年間賞与平均は約85.7万円で、平均月給はおよそ22万5,000円とされています。この数値をもとにすると、賞与は基本給の約3.8ヶ月分に相当します。

これは民間企業全体の平均と比較しても、水準がやや高め。たとえば、同じ調査によると、民間企業全体の平均賞与は年間で約82万円前後、支給月数はおおむね3.5ヶ月程度とされています。そのため、看護師は他業種と比べても安定した賞与を受け取っている職種のひとつと言えるでしょう。

特に注目したいのは、公共性の高い職業でありながら、民間の大企業並みに賞与が支給されているところ。医療機関の多くは病床規模や経営母体によって給与制度に違いがありますが、大規模病院や大学病院、自治体立病院などでは、賞与が4ヶ月分以上支給される例も!

一方で、クリニックや訪問看護事業所など小規模な医療機関では、賞与の支給月数が2ヶ月未満であったり、業績に連動して変動しやすい傾向もあるため、転職する際は応募前にその職場での過去の賞与支給実績や評価の仕組みを事前に確認しておきましょう。

【年数別】看護師のボーナス相場をチェック!

看護師のボーナスは、年齢や経験年数によって大きく変動することを知っていますか。入職1年目の新人看護師は査定期間の関係で支給額が低くなる傾向がありますが、2年目以降は評価の対象期間が増え、賞与額も安定して伸びていきます。

また、勤続年数が長くなるにつれて基本給が上がるため、それに連動して賞与も増加していきます。特に10年、20年とキャリアを積むにつれ、支給額は大きく開きが出てきます。

そこで、厚生労働省の「令和6年 賃金構造基本統計調査」をもとに、1年目から30年目までの看護師のボーナス相場を年数別にわかりやすく紹介します。「ボーナスの相場」にまつわる疑問を解消するヒントにぜひ!

新人看護師(1〜3年目)のボーナス平均|初任給の何倍?

看護師として働き始めたばかりの1〜3年目は、ボーナスの金額にも特徴があります。特に1年目は、夏の賞与が査定対象期間に含まれないことが多く、支給額は低めの傾向に。勤続1年未満の看護師の年間賞与は平均で約10万4,000円とされており、実質的には冬の賞与のみ、あるいは寸志という形で支給されるケースが一般的と言えるでしょう。

一方、2年目以降になると、1年間の勤務実績がフルに評価対象となり、賞与額も大幅に増加します。勤続1年以上4年未満の看護師では、年間の賞与平均が約69万7,600円となっており、月給ベースで見ると約2.6か月分に相当します。

看護師の初任給(基本給)は平均で約26万9,800円とされており、この金額をもとに計算すると、1年目の賞与(10万4,000円)は初任給の約0.4倍、2〜3年目の賞与(69万7,600円)はおよそ2.6倍に!

中堅看護師(5〜10年目)の賞与事情|経験で変わる金額とは?

看護師としてのキャリアが5年を超えてくると、職場での役割も広がり、それに伴って賞与額にも変化が見られるようになってきます。中堅層にあたる5〜10年目の看護師は、業務の中心を担う存在となり、チームリーダーや後輩の指導を任されることも。こうした実務経験の積み重ねが、賞与額にも反映されていきます。

勤続5年以上10年未満の看護師(正社員)の年間賞与額は平均で約79万3,000円。これは初任給のおよそ2.9倍に相当し、勤続1〜4年未満の約69万8,000円よりも約10万円高いです。給与の伸びとあわせて、ボーナス額も着実に上昇していることがわかります。

また、この時期になると、業務評価に加えてリーダー手当や夜勤回数の増加などが基本給にも反映され、それが賞与計算に影響することも! さらに、勤務先によっては昇格や役職に就く人も出てくるため、同じ年数でも個人差が生まれやすい層でもあります。

ベテラン看護師(20年目以上)の平均支給額|キャリアの集大成

20年以上勤務を重ねたベテラン層は、豊富な知識と経験を活かして職場の中核を担う存在。後輩の指導や教育、病棟運営への関与、専門的な資格取得など、業務の幅も責任も大きくなります。こうしたキャリアの積み重ねは、賞与額にも表れます。

勤続20年以上の看護師の年間賞与平均額は約99万8,000円。これは、2〜3年目の看護師の平均賞与(約69万8,000円)と比べて、実に30万円以上の差があります。支給月数に換算すると、おおよそ基本給の3.7〜3.8か月分に相当します。

この時期になると、役職(主任・師長など)に就いているケースも多く、手当の上乗せや評価の加点が賞与額を押し上げます。また、専門看護師や認定看護師などの資格を持つ人も増え、スキルと報酬が連動する傾向が強まります。

ただし、実際の支給額は勤務先の規模や地域差、法人の評価制度によって異なるため、同じ勤続年数でも個人差が出やすいです。とはいえ、20年を超えて現場で積み上げてきた努力は、確実に金額という形で評価される傾向にあるでしょう。

【実態調査】年齢別の平均ボーナス額と差が出る理由

看護師のボーナスは年齢によって明確な差が見られます。厚生労働省の調査によると、20代前半と50代では、年間で50万円以上の賞与差が生まれているのが実情です。この違いは、単なる年齢によるものではなく、勤続年数の長さや昇進の有無、夜勤手当を含む基本給の水準など、さまざまな要素が影響しています。

実際の平均額を見ると、20〜24歳の看護師の年間賞与は約49万5,000円、25〜29歳では約69万円。これに対して、40代になると約95万円、50代前半では100万円を超える水準に達しており、年齢とともに賞与額が着実に増加していることを表しています。

この背景には、年齢が上がるにつれて基本給が上昇することが考えられます。看護師の賞与は、一般に基本給をベースに算定されるため、昇給の影響を受けやすい仕組みです。さらには、経験を積んだ40代〜50代の看護師は、主任や師長などの役職に就いていることも多く、役職手当や職務評価が賞与額に上乗せされる傾向に。

また、病院によっては賞与の評価制度において「勤務年数」や「所属部署での貢献度」を重視するところもあり、長く働いていること自体が賞与の加点要素になっている場合もあります。逆に、若手のうちはまだ評価対象となる業務実績や責任の範囲が限定されているため、同じ職場で働いていても支給額に大きな差が出るということ。

このように、看護師の賞与は年齢によって徐々に増えていく傾向があるものの、その差は「基本給」「役職」「評価制度」など、複数の要因が重なって形成されています。

ボーナスアップを狙え!賢い看護師の選択と交渉術

賞与は病院の規定で決まっているものと思われがちですが、実は日々の働き方や職場の選び方によって金額が大きく変わることがあるのです! 特に看護師は評価制度や勤務実績が賞与額に直結しやすく、ちょっとした意識の差で年間数万円以上の差が出ることも珍しくありません。

また、転職時の条件交渉や職場選びの段階で、賞与制度をしっかり見極めたいところ。ボーナス支給実績が高い職場に移るだけで、同じ仕事内容でも大幅に年収が上がるケースもあります。できることを少しずつ実践していきましょう。

面接で聞くべき質問|「賞与について教えてください」の正しい聞き方

転職先の賞与制度は、求人票だけでは見えにくい部分も多く、実際にどれだけ支給されているかは面接時に直接確認することが大切です。ただし、聞き方を間違えると「お金のことばかり気にしている」と思われる懸念もあるため、タイミングや言い回しに気をつけましょう。

まず、ストレートに「賞与はありますか?」と聞くのではなく、事前に求人票や病院の採用ページに目を通し、「賞与あり(年2回)」などの記載があれば、それを前提に質問を組み立てるのが自然です。たとえば、次のような聞き方が好印象につながります。

  • 「求人票に『賞与 年2回』とありますが、昨年度の実績について教えていただけますか?」
  • 「評価制度と連動しているとのことですが、どのような点が賞与に反映されるのでしょうか?」
  • 「配属部署や勤務形態によって賞与額に差はありますか?」

こうした聞き方なら、「制度として賞与があることを理解した上で、より具体的な内容を知りたい」という姿勢が伝わりやすくなります。特に、実績ベースでの支給額(月数)や、評価方法、職種間の違い(病棟看護師・外来・夜勤の有無など)については、入職後のギャップを防ぐためにも明確にしておきましょう。

また、賞与は月給とは違って変動要素が多いため、「制度がある=必ずもらえる」というわけではないことにも留意しておく必要があります。支給実績について尋ねる際は、「差し支えなければ」という一言を添えると、相手への配慮が感じられるはず!

高ボーナスの病院の特徴|採用情報のココをチェック!

賞与の支給額は病院ごとに大きな差があり、同じ看護師でも働く場所によって年収が数十万円以上変わることもあります。では、賞与が高めに設定されている病院には、どのような共通点があるのでしょうか。

まず注目すべき点は、「賞与支給月数」が明記されているかどうかです。採用情報に「年2回・計4.0か月」など具体的な月数が書かれている病院は、制度がしっかり整備されている傾向があり、支給実績も安定している可能性が高いでしょう。反対に、「賞与あり(年2回)」のような表記だけの場合は、月数や金額が業績によって毎年変動することもあるため、面接などで詳細を確認した方が安心です。

次にチェックするべきなのは、病院の運営母体。公立病院や大学病院、社会医療法人などの大規模医療機関では、賞与支給月数が4.4か月以上に設定されているケースも多く、安定性が高いのが特徴です。一方、個人経営のクリニックや小規模法人では、支給が寸志にとどまる場合や、年によっては支給されないケースも。

また、「評価制度」や「人事考課に基づく昇給・賞与あり」などの文言がある病院は、働きぶりが賞与に反映されやすい環境といえます。実力や努力が報われやすい環境を希望する場合は、こうした制度の有無も確認しておきましょう。

そのほか、「夜勤手当込みの給与水準」や「役職手当の反映方法」なども、賞与に影響する要素のひとつです。総支給額だけでなく、基本給がどの程度か、賞与計算のベースとなる金額に着目することが、求人票を読み解く上での重要なポイントになります。

このように、採用情報の細かい表記に高ボーナスのヒントは隠れています。見た目の月収だけで判断せず、賞与支給の実績や制度の仕組みにも注目することで、自分にとってより有利な職場を選ぶことができますよ。

見落としがちな資格手当やキャリアアップで賞与を上げる方法

看護師の賞与は基本給をベースに支給されることが多いため、毎月の給与が上がれば、それに連動して賞与額も増えていきます。その中でも見落とされがちなのが、資格手当やキャリアアップによる「基本給の底上げ」です。

たとえば、認定看護師や専門看護師、特定行為研修修了者など、専門性の高い資格を取得すると、資格手当がつくだけでなく、役割や責任の変化によって昇給のチャンスがあります。これにより、賞与の算定基準となる基本給が上がり、年間の支給額が大幅に増えることも!

また、看護師長や主任といった役職に就くことで、役職手当が支給されるようになります。これも基本給や等級に反映され、賞与の金額に直接影響します。評価制度がしっかりしている職場であれば、日々の業務姿勢や成果がきちんと賞与に反映されやすくなります。

中には、資格手当が月数千円〜1万円程度のイメージで軽視されがちですが、それが年2回の賞与で上乗せされると、年間で数万円以上の差になることもあるのです。長い目で見れば、資格を活かして評価を高めることが、収入面でも大きなメリットになるでしょう。

賞与の支給条件と査定基準は何?

看護師の賞与は年2回の支給が一般的ですが、その金額や有無は一律ではありません。実際には、勤続年数や勤務状況、勤務態度など、さまざまな条件と評価によって変わります。ここでは、賞与が支給される基本的な条件や、病院ごとに異なる査定基準の実例を交えながら、押さえておきたいポイントを解説します。

勤務年数や出勤率で賞与が変わる!

看護師の賞与は、勤続年数と出勤状況によって大きく左右されます。多くの医療機関では、賞与支給の対象に「在籍期間」や「支給基準日までの継続勤務」が設けられており、たとえば入職して間もない新人看護師には、満額が支給されず寸志程度にとどまるケースもあるのです。

また、査定期間中の出勤率も鍵です。体調不良による長期休暇や欠勤、無断遅刻などが多い場合は、賞与の減額対象になってしまうことも。逆に、安定して出勤している職員は高く評価されやすく、満額に近い支給を受ける可能性が高まります。

病院によっては「90%以上の出勤率で満額支給」など具体的な基準がある場合もあるため、就業規則や人事評価制度を事前に確認しておきましょう。

評価されやすい! 勤務態度とスキルの傾向

賞与の査定では、出勤日数や業務量だけでなく、日頃の勤務態度やスキルも評価対象になります。特に評価されやすいのは、報連相(報告・連絡・相談)がしっかりできること、協調性をもってチーム医療に貢献していること、患者対応に丁寧さと安定感があることなどです。

また、基本的な看護技術に加え、電子カルテの操作や急変時の対応など、現場で即戦力となるスキルを持っている人は高く評価されやすい傾向に。病棟全体の流れを理解し、役割以上の働きができる人材は、賞与だけでなく昇給や昇格につながる可能性も!

病院ごとに評価基準は異なるものの、日々の姿勢や業務への取り組みは、上司や同僚から見られているもの。コツコツと信頼を積み重ねることが、査定にも反映されやすい要素となるでしょう。

賞与が出ないケースや少ない理由とは…

賞与が支給されない、あるいは想定よりも少ないというケースには、いくつかの共通点があります。もっとも多いのは、入職間もないタイミングで支給対象期間に満たなかったケース。特に1年目の夏の賞与は、入職後すぐのため査定期間外とされ、支給ゼロまたは寸志にとどまることが一般的です。

また、病院側の業績や財務状況によっても賞与が変動することがあります。特に民間の中小規模の医療機関では、経営状況により賞与が減額されたり、年度によって支給が見送られたりすることもあるのです。

さらに、長期休職や育児・介護休業中は、就業規則に基づき賞与の対象外となる場合も。勤務態度や評価が著しく低い場合にも減額の対象となることがあるため、勤務状況や規定の確認は必須です。賞与の支給に関わるルールは病院ごとに異なるため、事前に制度を把握しておきましょう。

ボーナスが高いのはどんな病院?

看護師の賞与は、勤続年数や勤務態度だけでなく、どの病院で働いているかによっても大きく差が出ます。実際、同じような業務内容でも、勤務先の規模や法人の種類、給与制度の違いによって年間で数十万円以上の違いが生まれることも。

公的病院や大学病院、規模の大きい民間病院では、賞与の支給月数が4か月以上という例もあり、安定した収入を得やすい傾向があります。一方、個人クリニックや経営規模の小さな医療機関では、業績によって賞与が大きく変動するケースも少なくありません。では、ボーナスが高い病院に共通する特徴や事例を見ていきましょう。

高賞与の職場に共通する制度と文化

賞与が高めに設定されている病院には、いくつかの共通した制度や職場文化があります。たとえば、制度面では、賞与支給月数が明確に定められていること。「年2回・計4.0か月」などのように具体的な支給基準が就業規則や求人票に明記されている職場では、毎年安定した支給が期待できます。

さらに、基本給が高めに設定されている病院では、それに比例して賞与額も大きくなる傾向があります。役職手当や資格手当などが賞与に反映される制度が整っている職場ならば、努力が結果に直結しやすい点も強みです。

文化面では、「評価が公平であること」「職員間のコミュニケーションが良好で離職率が低いこと」「長く働く人が多いこと」が挙げられます。こうした環境では、職員の貢献を正当に評価し、賞与に還元する体制が整っているでしょう。安心して働ける環境と報酬の納得感が両立している職場が高賞与につながっていくのです。

賞与が高い病院の事例

ある地方の公立総合病院では、年2回・計4.4か月分の賞与が支給されています。これは地域手当や夜勤手当が基本給に上乗せされる上、賞与計算の基礎となる「本俸」が比較的高く設定されているためです。

また、社会医療法人が運営する500床規模の都市部病院では、賞与支給月数は4.0か月とされていますが、年次評価やリーダー経験の有無により、個人ごとに5.0か月分近く支給されるケースもあると言われています。こうした職場では、看護部門の評価制度が明文化されており、スキルアップや役割の拡大がダイレクトに賞与に反映されやすい仕組みに!

いずれの病院にも共通するのは、安定した経営基盤と、職員を正当に評価しようとする意識が制度として根付いていること。賞与の高さには、組織の方針や職場文化が深く関わっているでしょう。

【Q&A】看護師の賞与についてよくある疑問にお答えします

看護師の賞与に関しては、制度の仕組みが複雑である上に、勤務先によって大きく異なるため、「これってどうなの?」と感じる場面が多いのではないでしょうか。

たとえば「妊娠中でも賞与はもらえる?」「支給ゼロといわれたけれど本当に?」といった実務的な悩みや、「夜勤を多くこなすほど賞与が増えるのか」といった現場ならではの疑問も多く聞かれます。

そこで、看護師の賞与に関するよくある質問を取り上げ、それぞれの背景や制度上の考え方、実際の対応例などを紹介します。気になる点をひとつずつ解決していきましょう。

「賞与が出ない」と言われた場合の対処法は?

賞与があると聞いて入職したのに、「今回は支給されません」と言われると戸惑ってしまうもの。まずは、就業規則や雇用契約書に賞与の支給条件が明記されているかを確認しましょう。賞与は法的義務ではないため、支給の有無や基準は職場ごとに異なります。

そのほか、勤務実績や評価が基準に達していないと判断された可能性もあるため、理由を具体的に尋ねてみましょう。説明が不十分だったり、事前の説明と異なる場合には、上司や人事担当者に確認し、それでも納得できない場合は労働基準監督署などに相談するのも一つの手段です。

妊娠・産休中でも賞与はもらえる? 計算方法と実例

「妊娠や産休を理由に賞与が全く支給されないのでは…」と不安になりますよね。実際には勤務先の制度によって支給されるケースも少なくありません。ポイントは、査定期間中の出勤実績がどう評価されるか。

【事例】
ある病院では、査定期間6か月のうち前半3か月を勤務し、後半3か月を産休で休んだ看護師に対し、通常支給額80万円のうち40万円(50%)が賞与として支給されました。

【計算式】
80万円 ×(出勤月数3 ÷ 査定期間6)= 40万円

このように、産休中でも「在籍」扱いされ、かつ勤務実績に基づいて割合に応じて分けられるケースが多い傾向にあります。規定や運用は病院によって異なるため、入職前や取得前に人事へ確認しておくと安心ですよ。

残業や夜勤が多いほど賞与は増える?

賞与の算出方法は病院ごとに異なりますが、一般的には「基本給に対して〇か月分を支給する」という形式が採用されているケースが多いようです。そのため、夜勤手当や残業代といった月ごとに変動する手当は、賞与の計算には含まれない傾向が見られます。

実際に夜勤や残業が多くても、賞与の額にそれが明確に反映されるとは限らず、評価や支給額はあくまで基本給や勤務態度、評価制度などに基づいて決められている職場が少なくないそう。ただし、賞与の計算にどこまでの手当を含めるかは各法人の就業規則や給与規程によって異なるため、正確な内容を知るには職場の制度を必ず確認しましょう。

まとめ|平均を知って自分に合った職場選びを

看護師の賞与は、経験年数や年齢、勤務先の制度によって大きく差があります。1年目とベテランでは支給額に何十万円もの開きがあり、同じ仕事内容でも勤務先によっては年収に大きな差が生まれる場合も考えられます。

大切なのは、平均的な水準を知ったうえで、自分の働き方や価値観に合った職場を見つけること。賞与の支給月数だけでなく、基本給の水準や評価のされ方、長く働ける環境かどうかも、将来の収入に直結する重要な視点になるでしょう。

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